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文系・非エンジニアがAWSクラウドプラクティショナーに合格するには|つまずくポイントと勉強の順番

当ブログにはPRを含みます。

「会社からAWSクラウドプラクティショナーを取るように言われたけれど、参考書の1ページ目から知らない言葉ばかりで進まない」。営業や企画、事務の仕事をしている方、あるいは配属されたばかりの新入社員の方から、こうした相談を受けることが増えました。

参考書やUdemy講座の多くは、「サーバー」「OS」「データベース」「ネットワーク」といった言葉を説明なしに使います。書き手がエンジニアなので、それらは説明するまでもない前提だからです。ところが、ITの土台知識がない人にとっては、その前提の部分こそが最初の壁になります。AWSの話に入る前の段階でつまずいているのに、AWSの参考書を何周しても解決しないのは当然です。

筆者はIT企業でSE、設計者、プロジェクトマネージャーを経験し、AWS認定を全種類取得したうえで、UdemyでAWS認定の問題集を10講座以上公開しています。勤務先では新入社員のOJTも担当しており、ITの知識がほとんどない人に一から説明する機会が日常的にあります。

この記事でわかること

  • 非エンジニアがCLF-C02でつまずく本当の原因
  • AWSの勉強を始める前に整理しておきたい6つの前提用語
  • 「サービスの役割を一言で言える」状態をゴールにした勉強の順番
  • 初学者向けの教材を見分ける2つの基準と、学習期間の目安
目次

非エンジニアがクラウドプラクティショナーでつまずく本当の原因

つまずきの正体は、AWSの手前にある前提用語の欠落

非エンジニアの方がCLF-C02の勉強で止まってしまう原因の多くは、AWSそのものの難しさではありません。AWSを説明するために使われている前提用語が頭に入っていないことです。

たとえば、Amazon EC2の説明は参考書のどれを見ても「仮想サーバーを提供するサービス」と書かれています。エンジニアはこの一文で理解が終わります。しかし「仮想」も「サーバー」も知らない人にとって、この一文は何も説明していないのと同じです。次のページでは「EC2インスタンスにOSを選んで起動する」と続き、そこでも「インスタンス」「OS」という言葉が説明なく登場します。

筆者は勤務先で新入社員のOJTを担当していますが、ITの基礎知識がない新人に業務を説明するときは、AWSの話に入る前に周辺知識をかなり手厚く補う必要があります。逆に、基礎知識がある人への指示は簡潔で済みます。この差は本人の能力の差というより、前提となる語彙を持っているかどうかの差です。CLF-C02の学習でも同じことが起きています。

CLF-C02は「知っているか」を問う試験で、考えさせる試験ではない

前提用語さえ埋まれば、CLF-C02は非エンジニアでも十分に合格できる試験です。この試験が問うのは深い思考力よりも、「そのサービスが何をするものか知っているか」だからです。

CLF-C02の問題は、正解の選択肢が1つあり、残りの選択肢は明確に誤りという作りになっています。上位資格のSAAのように「どちらも動くが、要件に照らすとこちらが最適」といった比較を求める問題はほとんどありません。間違えるとすれば、その原因はほぼ「似た名前や似た分野のサービスを混同した」ことです。

筆者はCLF-C02の問題集を作るために数百問を分野別に整理しましたが、その作業で強く感じたのは、この試験の問題は「役割の取り違え」を誘うように作られている、ということです。たとえば「ユーザーのアクセス権限を管理するサービス」を問う問題の不正解には、同じセキュリティ分野のInspectorやGuardDutyが並びます。役割を一言で言えれば迷いませんし、言えなければ迷います。合格に必要なのはこの一点です。

勤務先では営業職や非技術職にもCLFの取得が推奨されている

非エンジニアがCLFを取ることには、試験勉強以上の意味があります。筆者の勤務先では、営業職や非技術職に対してもCLFの取得が推奨されており、実際に多くの営業担当が取得しています。

ソリューション提案の場ではAWSの用語が飛び交います。お客様がすでにAWSを使っている場合は、お客様側の担当者もその用語で話します。そこで「EC2とRDSは何が違うのか」「責任共有モデルとは何か」を知っているかどうかで、会話についていけるかが変わります。CLFの知識は、技術者とお客様と営業をつなぐ共通言語として機能します。

筆者自身の意見としては、SEのような技術職にとってCLFは簡単すぎる資格で、技術職ならせめてSAAを目指すべきだと考えています。ただ、システム会社の営業として働くのであれば、CLFは意味のある資格です。クラウドの超基礎的な考え方を学ぶので、営業活動をするうえでの考え方の土台になります。勤務先ではSE職でも入社1年目の必須資格になっているほどで、取って無駄になることはありません。

営業職・企画職にAWS資格は意味があるか

AWSの勉強を始める前に整理しておきたい6つの前提用語

ここからが本題です。参考書を開く前に、次の6つの言葉だけ整理しておいてください。深く理解する必要はありません。「一言で言えばこういうもの」というレベルで十分です。この6つが頭にあるだけで、参考書の読みやすさが大きく変わります。

サーバー:他のコンピューターからの依頼に応えるコンピューター

サーバーは、他のコンピューターからの依頼を受けて処理を返すコンピューターです。私たちがスマートフォンでWebサイトを開くと、どこかにあるサーバーが「このページをください」という依頼を受け取り、ページを返してくれます。

普段使っているパソコンと中身は大きく変わりません。違うのは役割です。自分で操作して使うのがパソコン、他からの依頼に応え続けるのがサーバーです。AWSでは「EC2」がサーバーを借りるサービスにあたります。参考書で「サーバー」と出てきたら、「依頼に応える係のコンピューター」と読み替えてください。

OS:コンピューターを動かす土台のソフトウェア

OSは、コンピューターを動かすための土台になるソフトウェアです。パソコンで言えばWindowsやmacOS、スマートフォンで言えばiOSやAndroidがOSです。

サーバーにもOSが必要で、業務用のサーバーではLinuxというOSがよく使われます。CLF-C02では「EC2を起動するときにOSを選ぶ」「OSの更新は誰の責任か」といった形で登場します。「OSはコンピューターの土台で、サーバーにも必ず入っている」とだけ覚えておけば足ります。

データベース:データを整理して保存し、取り出せるようにする仕組み

データベースは、大量のデータを整理して保存し、必要なときに素早く取り出せるようにする仕組みです。会員情報や注文履歴のように、行と列で整理された表の形で扱うことが多く、Excelの表を何万行にも大きくしたものに近いと思ってください。

CLF-C02では、データベースを提供するサービスとして「RDS」「Aurora」「DynamoDB」などが出てきます。この段階では、「データを表の形で保存する仕組み」がデータベースで、AWSにはそれを提供するサービスがいくつかある、という理解で十分です。それぞれの違いは、AWSの勉強に入ってから覚えます。

ネットワーク:コンピューター同士をつなぐ通り道

ネットワークは、コンピューター同士が通信するための通り道です。インターネットは世界中をつなぐ大きなネットワークで、会社の中だけで使う社内ネットワークもあります。

CLF-C02では、AWSの中に自分専用のネットワークを作る「VPC」や、そのネットワークを外部とつなぐ仕組みが出てきます。ここで大事なのは「外から誰でも入れる場所」と「関係者しか入れない場所」を分ける、という考え方です。参考書で「パブリック」「プライベート」という言葉が出てきたら、この区別のことを指しています。

ファイアウォール:通してよい通信と止める通信を決める門番

ファイアウォールは、ネットワークの出入口に置いて、通してよい通信と止める通信を決める仕組みです。マンションのオートロックのように、許可された相手だけを通します。

AWSでは「セキュリティグループ」がこの役割を担います。CLF-C02では「EC2への通信を制御する仕組みはどれか」といった形で問われ、不正解の選択肢には別のセキュリティ系サービスが並びます。「通信の門番」という一言を持っていれば、選択肢を見たときに役割の違いで判断できます。

仮想化:1台の物理的な機械の中に、複数のコンピューターを作る技術

仮想化は、1台の物理的なコンピューターの中に、ソフトウェアで複数のコンピューターを作り出す技術です。大きな一軒家を仕切って複数の部屋を貸し出すようなもので、それぞれの部屋は独立して使えます。

クラウドはこの仮想化の技術で成り立っています。AWSの巨大なデータセンターにある物理的なサーバーを仮想化で細かく分け、利用者はその一部を「仮想サーバー」として借ります。EC2の説明にある「仮想サーバー」の「仮想」はこの意味です。物理的な機械を自分で持たなくても、必要な分だけ借りて、いらなくなったら返せる。クラウドのメリットとして参考書に書かれていることの多くは、この仮想化があるからこそ成り立っています。

6つの用語をつなげて読むと、クラウドの説明が読めるようになる

この6つをつなげると、次のような文章が読めるようになります。

「AWSは、仮想化されたサーバーをネットワーク越しに貸し出すサービスです。利用者はサーバーにOSを入れて動かし、データベースにデータを保存し、ファイアウォールで通信を制御します。」

この一文が引っかかりなく読めれば、参考書の1章に進む準備は整っています。読めない言葉が残っていれば、その言葉だけもう一度戻ってください。IaaS、PaaS、SaaSという言葉や、リージョン、アベイラビリティーゾーンといったAWS特有の言葉は、この土台の上に乗せるものなので、次の段階で構いません。

IaaS/PaaS/SaaSの違い

リージョン・AZ・エッジロケーションの違い

「サービスの役割を一言で言える」をゴールにした勉強の順番

前提用語→役割を一言→問題演習、の順で進める

ゴールは「役割を一言で言える」こと

CLF-C02の勉強のゴールは、試験範囲のサービスについて「役割を一言で言える」状態を作ることです。細かい仕様や料金の数字を暗記する必要はありません。

理由は、先ほど書いた試験の性質にあります。CLF-C02は正解以外の選択肢が明確に誤りという作りで、間違いの原因はサービスの混同です。逆に言えば、各サービスの役割を一言で言えれば、選択肢の中から役割の合うものを選ぶだけで正解できます。

具体的には、次のような一言を自分の言葉で持てるかどうかです。

  • EC2:仮想サーバーを借りる
  • S3:ファイルをほぼ無制限に保存する
  • RDS:データベースを運用の手間なく使う
  • Lambda:サーバーを管理せずにプログラムだけ動かす
  • IAM:誰が何をしてよいかを決める
  • CloudWatch:AWSの状態を監視する

「一言で言えるか」は自分で確認できます。サービス名を見て、3秒以内に役割が口から出てくればできています。出てこなければ、そのサービスはまだ覚えられていません。参考書を何周したかよりも、この確認で進み具合を測ってください。

キーワード対応表を自分で作る

役割を一言で言えるようにする方法として、筆者が勧めるのは「問題文のキーワードとサービスの対応表」を自分で作ることです。

CLF-C02の問題文には、正解のサービスを指し示す決まった言い回しが入っています。たとえば「サーバーの管理が不要で」という言い回しがあればLambdaを指していることが多く、「オブジェクトストレージ」とあればS3、「フルマネージドのリレーショナルデータベース」とあればRDSです。出題する側は、そのサービスの公式の説明文に使われている言葉をそのまま問題文に入れる傾向があります。

対応表の作り方は簡単です。問題集を解いて、問題文の中で「この言葉があったからこのサービスを選んだ」という言葉を左に、サービス名を右に書いていきます。

問題文のキーワード 指しているサービス
サーバーの管理不要、コードを実行 Lambda
オブジェクトストレージ、ほぼ無制限 S3
リレーショナルデータベース、マネージド RDS
誰が何にアクセスできるか、権限 IAM
コンテンツ配信、低レイテンシー CloudFront
複数アカウントを一元管理 Organizations
脅威検出、悪意のあるアクティビティ GuardDuty

この表は、自分が問題を解いて「引っかかった言葉」から作ることに意味があります。既製品を写しただけでは記憶に残りません。自分で作った表は、どの言葉で迷ったかの記録になるので、試験直前の見直しにもそのまま使えます。

【CLF-C02】よく出るAWSサービス一覧

勉強の順番:前提用語 → 全体像 → 分野ごとの役割 → 問題演習

非エンジニアの方に勧める勉強の順番は次のとおりです。

1週目:前提用語の整理と、クラウドの全体像

先ほどの6つの用語を整理したうえで、参考書の最初の章(クラウドとは何か、AWSの全体像)を読みます。この段階ではサービス名を覚えようとせず、「クラウドを使うと何がうれしいのか」「AWSはどういう単位で提供されているのか」を掴むことに集中してください。

2〜3週目:出題分野ごとにサービスの役割を一言にする

CLF-C02の出題分野は「クラウドのコンセプト」「セキュリティとコンプライアンス」「クラウドテクノロジーとサービス」「請求、料金、サポート」の4つで、配点は順に24%、30%、34%、12%です。セキュリティとテクノロジーの2分野で64%を占めるので、この2分野に時間をかけます。分野ごとに参考書を読み、出てきたサービスの役割を一言でノートに書いていきます。書けないサービスがあれば、そこだけ読み直します。

4週目以降:問題演習とキーワード対応表

問題集に入ります。ここで大事なのは、正解した問題も含めて、不正解の選択肢がなぜ違うのかを解説で確認することです。CLF-C02は役割の混同で間違える試験なので、「なぜ他の3つが違うのか」を言えるようになると、混同が起きなくなります。解きながらキーワード対応表を育てていきます。

最初の1問目のハードルが高いと感じる方向けに、CLF-C02の練習問題40問を無料で公開しています。分野ごとに分かれていて、前提知識の説明から書いた解説と図がついています。まずは1分野だけ解いて、問題文の読み方に慣れるところから始めてください。

【無料40問】AWS クラウドプラクティショナー CLF-C02 練習問題

筆者はSAAを受験したときも、参考書をひととおり読んでから問題集に入り、問題集で間違えたサービスや、正解したけれど選択肢に知らないサービスが出てきたときに、参考書や公式資料に戻って確認するという流れで進めました。参考書だけで理解できなかった部分は、AWS公式のBlack Beltという無料の解説動画で補いました。参考書は紙面が限られていて説明が薄い部分があり、Black BeltはAWSの人が20分から1時間かけて説明してくれるので、深く知りたいサービスがあるときに向いています。移動中に1.5倍速で聞き流すこともできます。

つまずいたら「AWSの問題」か「前提の問題」かを切り分ける

勉強の途中で止まったときは、止まった原因が「AWSの知識が足りない」のか「前提用語が足りない」のかを切り分けてください。

たとえば「RDSとDynamoDBの違いがわからない」という止まり方なら、AWSの知識の問題です。参考書の該当ページを読み直せば解決します。一方で「そもそもリレーショナルデータベースという言葉がわからない」という止まり方なら、前提の問題です。この場合はAWSの参考書を読み直しても解決しないので、一般的なIT用語の入門書や、用語をやさしく説明しているWebサイトで、その言葉だけ調べてから戻ってきてください。

筆者が問題集の解説を書くときも、この切り分けを意識しています。AWSの資格を目指す人はAWSの知識があまりない状態であることが多いので、解説は初心者でも理解できることを目指して書いています。その結果、解説の分量は増えがちで、知識のある人には冗長に感じられるかもしれません。それでも、問題を解くための前提知識から書くことを優先しています。前提が抜けている状態で解説だけ読んでも、理解にはつながらないからです。

最初の壁はAWSではなく、前提用語のほうにある

教材は「初学者向けの解説か」「不正解の選択肢まで説明しているか」で選ぶ

基準1:前提用語から説明している教材を選ぶ

非エンジニアの方が教材を選ぶときの1つ目の基準は、解説が初学者向けに書かれているかどうかです。具体的には、サーバーやデータベースといった前提用語を説明なしに使っていないかを確認してください。

確認の方法は、参考書なら書店で最初の数ページと、EC2の説明ページを読むことです。Udemy講座ならプレビューで公開されている問題の解説を読みます。「仮想サーバーを提供する」で説明が終わっている教材は、エンジニア向けです。「サーバーとは何か」から書いてある教材が、非エンジニア向けです。

評価が高い教材でも、レビューを書いているのがエンジニアであれば、その評価は非エンジニアにとっての読みやすさを保証しません。自分の目で最初の数ページを確認することを勧めます。

基準2:不正解の選択肢まで説明している問題集を選ぶ

2つ目の基準は、問題集の解説が不正解の選択肢まで説明しているかどうかです。

CLF-C02は役割の混同で間違える試験なので、「正解はAです。AはXをするサービスです」という解説だけでは足りません。「Bは似ているがYをするサービスなので違う」「CはZの分野のサービスなので違う」まで書いてある解説であれば、1問解くごとに4つのサービスの役割が整理されます。同じ問題数でも、身につく量が大きく変わります。

筆者がUdemyで問題集を作るときは、全問に不正解の選択肢の解説と、問題を解くための前提知識の説明を付けています。CLF-C02向けの問題集では、解説に使うたとえも「学習者が一歩で理解できる日常の場面」に限るようにしています。たとえ自体に解釈が必要なものや、AWSの別の概念と混ざるものは、初学者をかえって混乱させるからです。

Udemyの問題集はいくつもあり、解説の深さや初学者向けの度合いは講座によって差があります。比較は以下の記事にまとめているので、教材選びの参考にしてください。

クラウドプラクティショナー対策 Udemy問題集の比較

独学教材の選び方

本番形式の390問で仕上げる

無料40問で手応えがつかめたら、次は本番と同じ形式で時間を計って解く練習に進みます。CLF-C02は65問を90分で解く試験なので、通しで解く経験があるかどうかで当日の余裕が変わります。

【図解付き】AWS CLF-C02 クラウドプラクティショナー 本番同等模擬試験390問+初学者向け解説
本番と同じ65問×6セット。全問に日本語の解説と図をつけ、不正解の選択肢についても1つずつ理由を書いています。この無料40問とは別の問題です。

当ブログ限定クーポン:通常 2,600円1,500円

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参考書1冊と問題集1つで足りる

教材の数は、参考書1冊と問題集1つで十分です。非エンジニアの方ほど「不安だから」と教材を増やしがちですが、教材が増えると同じサービスの説明を違う表現で何度も読むことになり、かえって混乱します。

参考書は全体像を掴むためのもの、問題集は知識の穴を見つけるためのもの、と役割を分けてください。参考書を1周したら問題集に入り、問題集で間違えたところを参考書で読み直す。この往復だけで合格ラインには届きます。深く知りたいサービスが出てきたときだけ、AWS公式のBlack Beltや公式ドキュメントを補助的に見れば足ります。

学習期間の目安と、続けるための工夫

非エンジニアなら1〜2か月、1日1時間程度が一般的な目安

学習期間の目安は、ITの土台知識がない方であれば、1日1時間程度の学習で1〜2か月というのが一般的な範囲です。前提用語の整理に時間がかかる分、エンジニアより長めに見ておいてください。

ただし、この数字には幅があります。仕事でIT製品の営業をしていて用語をある程度聞いたことがある方なら、前提用語の整理は数日で終わり、1か月程度で受験できることもあります。逆に、パソコンの操作以外でITに触れたことがない方は、2か月を超えることもあります。大切なのは期間の長さよりも、「サービスの役割を一言で言える」状態になっているかどうかです。問題集で安定して8割前後取れるようになったら、受験を申し込んでください。

毎日少しずつ、を優先する

学習を続けるコツは、まとまった時間を取ろうとせず、毎日短時間でも続けることです。

筆者はSAAの受験時、平日の夜に1時間、週末にまとめて復習というスタイルで進めました。まとまった時間を確保しようとすると、取れなかった日に学習が止まり、そのまま再開できなくなります。毎日30分でも続ける方が、知識の定着とモチベーションの両方で有利です。移動中に動画教材や問題集をスマートフォンで進めるのも、時間を作りやすい方法です。

会社に受験料の負担を相談する

CLF-C02の受験料は15,000円(税別)です。会社から取得を求められている場合は、受験料や教材費を会社が負担する制度がないか、確認してみてください。資格取得支援制度がある会社は少なくなく、合格時に受験料を全額補助するケースもあります。

受験料を会社に負担してもらうには

資格を取ったあとに変わること

会話についていけるようになる

CLFを取って最初に変わるのは、社内やお客様との会話で、AWSの用語が出てきたときに内容を追えるようになることです。

筆者自身がAWSの資格で経験したことでもあります。初めてAWSの案件に配属されたとき、筆者はAWSのことを何も知らず、任される仕事は会議の議事録作成くらいでした。会議で飛び交う用語がわからないので、議事録を書くのも大変でした。そこでキャッチアップのためにSAAを取得したところ、専門用語がわかるようになり、技術者やお客様と会話ができるようになって、徐々に設計の仕事を任されるようになりました。

非エンジニアの方の場合、設計を任されることはないかもしれませんが、「会話についていける」という変化はそのまま当てはまります。営業なら提案の場で、企画なら要件の打ち合わせで、用語がわかるだけで参加できる範囲が広がります。

【意味ないは誤解?】AWS資格でキャリアが変わった筆者のリアルな話

次に進むなら、目的に合わせて選ぶ

CLFを取ったあとにさらに進むかどうかは、仕事の内容次第です。営業や企画の仕事を続けるのであれば、CLFで学んだ土台があれば十分なことが多く、無理に上位資格を目指す必要はありません。生成AIの提案に関わるならAI Practitioner(AIF-C01)が候補になります。設計や開発に関わる可能性があるなら、SAAが次の目標になります。

CLFとAIFはどちらを先に取るべきか

AWS認定資格12種解説

よくある質問

Q. 文系出身でプログラミングの経験がまったくありませんが、合格できますか?

合格できます。CLF-C02は選択式の問題のみで、実技やプログラミングの問題は出ません。数学の知識も不要です。必要なのは、この記事で書いた前提用語の整理と、サービスの役割を一言で言えるようにする学習です。筆者の勤務先でも、営業職や非技術職の多くがCLFを取得しています。

Q. 参考書を読んでも頭に入りません。何が原因でしょうか?

多くの場合、参考書に書かれている前提用語が整理されていないことが原因です。「サーバー」「OS」「データベース」「ネットワーク」「ファイアウォール」「仮想化」の6つを、この記事の説明で一言ずつ言えるか確認してみてください。言えない言葉があれば、そこだけ一般的なIT用語の入門書やWebサイトで補ってから参考書に戻ると、読みやすさが変わります。

Q. AWSのコンソールを実際に触る必要はありますか?

CLF-C02の合格だけを目的にするなら、必須ではありません。試験は操作方法を問わず、サービスの役割を問うからです。ただし、無料利用枠の範囲でEC2やS3を一度作ってみると、「仮想サーバーを借りる」という言葉が実感を伴って理解できるようになります。余裕があれば、参考書の1周目が終わった頃に触ってみることを勧めます。

Q. 問題集の正答率がどのくらいになったら受験してよいですか?

目安は、初めて解く模擬試験で8割前後が安定して取れる状態です。合格ラインは1,000点満点中700点で、問題集の8割はそこに余裕を持たせた数字です。同じ問題集を繰り返して答えを覚えてしまった状態の正答率は当てになりませんので、解いたことのない問題セットで測ってください。

試験直前チェックリスト

まとめ

  • 非エンジニアがCLF-C02でつまずく原因の多くは、参考書が説明なしに使う前提用語の欠落にあります。
  • サーバー、OS、データベース、ネットワーク、ファイアウォール、仮想化の6つを一言で言えるようにしてから参考書に入ると、読みやすさが変わります。
  • CLF-C02は正解以外の選択肢が明確に誤りで、間違いの原因はサービスの混同です。「サービスの役割を一言で言える」状態をゴールにしてください。
  • 問題文のキーワードとサービスの対応表を自分で作ると、混同が減り、試験直前の見直しにも使えます。
  • 教材は「前提用語から説明しているか」「不正解の選択肢まで解説しているか」で選び、参考書1冊と問題集1つに絞ります。
  • 学習期間は1日1時間程度で1〜2か月が一般的な目安ですが、期間より「役割を一言で言えるか」で受験時期を判断してください。

勉強方法の全体像は以下の記事にまとめています。

【CLF-C02】AWS クラウドプラクティショナー概要とおすすめ勉強方法

クラウドプラクティショナー対策 Udemy問題集の比較

新人研修でAWS認定を取らせる進め方

最後までお読みいただきありがとうございました。

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