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「CLF-C02の試験ガイドを開いたら、対象サービスが100個以上並んでいて手が止まった」という方は多いのではないでしょうか。
クラウドプラクティショナー(CLF-C02)は、AWSの入門資格でありながら、試験ガイドに載っているサービス数だけを見るとかなり多く感じます。ただし、実際に出題の中心になるサービスはその一部です。しかも問われ方はほぼ決まっていて、「このサービスは何をするものか」「似たサービスとどう違うか」の2点に集約されます。
この記事では、AWS認定を全種類取得し、CLF-C02の問題集を作るために数百問を分野別に整理した筆者が、よく出るAWSサービスを出題分野ごとに一覧にまとめました。各サービスの役割を一言で書き、試験でどう問われるかを添えています。
この記事でわかること
- CLF-C02の4つの出題分野と、それぞれで問われるサービス
- 各サービスの役割と、試験での問われ方(問題文に出るキーワード)
- 初学者が混同しやすいサービスの見分け方
- 試験ガイドに載っていても優先度を下げてよいサービス
勉強方法そのものは以下の記事にまとめているので、これから学習を始める方は先にこちらをご覧ください。
▶ 【CLF-C02】AWS クラウドプラクティショナー概要とおすすめ勉強方法
CLF-C02の出題分野と配点
最初に、試験ガイドに記載されている出題分野と配点を確認しておきます。どの分野に時間を使うべきかが決まるためです。
| 分野 | 出題割合 | 主に問われること |
|---|---|---|
| 1. クラウドのコンセプト | 24% | クラウドのメリット、Well-Architectedフレームワーク、移行戦略 |
| 2. セキュリティとコンプライアンス | 30% | 責任共有モデル、IAM、セキュリティ系サービスの役割 |
| 3. クラウドテクノロジーとサービス | 34% | コンピューティング、ストレージ、データベース、ネットワークなど各サービスの役割 |
| 4. 請求、料金、サポート | 12% | 料金モデル、コスト管理ツール、サポートプラン |
試験は65問(うち採点対象50問、採点対象外15問)、試験時間は90分、100〜1,000のスコアで700点が合格ラインです。
分野2と分野3を合わせると64%になります。この2分野は「サービスの役割を知っているか」を直接問う問題が中心なので、サービス一覧を押さえることがそのまま得点につながります。
「よく出る」の基準
この記事で「よく出る」と書いているサービスは、次の2つの条件のどちらかに当てはまるものです。
1つ目は、試験ガイドのタスクステートメント(出題内容の説明文)にサービス名が直接書かれているものです。ガイドに名前が出ているサービスは、問題として作りやすいため出題されやすくなります。
2つ目は、似た役割のサービスが複数あり、その違いを問う問題が作れるものです。CLF-C02では「正解以外の選択肢は明らかに別の役割のサービス」という作りの問題が大半で、不正解の選択肢には似た名前や似た分野のサービスが並びます。つまり、混同しやすいサービスの組み合わせは、それ自体が出題パターンになります。
逆に、試験ガイドの対象サービス一覧に載っていても、タスクステートメントに出てこない、似たサービスもない、というものは優先度を下げて問題ありません。記事の後半で具体的に挙げます。
この「正解以外は明らかに別の役割」という作りは、上位資格と比べると違いがはっきりします。筆者はSAAやSAP(プロフェッショナル)の問題集を繰り返し解いてきましたが、上位資格では「やりたいことは4つの選択肢のどれでも実現できる」問題が普通にあります。そこでは問題文に散りばめられた「顧客が重視しているのはコストか、セキュリティか、運用のしやすさか」を読み取って最後の二択を絞る訓練が必要でした。CLFにはその段階はまだありません。問題文にある要件を読めば、役割の合うサービスは1つに決まります。ですから、CLFの学習では「読解のテクニック」より先に「サービスの役割と、似たサービスとの違い」を固めるほうが得点に直結します。この記事がサービス一覧と対比表を中心に組んでいるのはそのためです。
分野1:クラウドのコンセプトで問われるサービス
この分野はサービス名よりも「考え方」を問う問題が多い分野です。ただし、考え方を実現するためのサービスとして次のものが登場します。
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| AWS Well-Architected Tool | 自分の構成が6つの柱に沿っているかを点検する | 「ベストプラクティスに照らして構成を評価したい」 |
| AWS Cloud Adoption Framework(CAF) | クラウド移行を6つの視点(ビジネス、人材、ガバナンス、プラットフォーム、セキュリティ、運用)で整理する枠組み | 「移行に向けて組織の準備状況を整理したい」 |
| AWS Migration Hub | 複数の移行作業の進み具合を1か所で見る | 「移行の進捗を一元管理したい」 |
| AWS Application Migration Service | サーバーをそのままAWSへ移す(リホスト) | 「変更を加えずに既存サーバーを移行したい」 |
| AWS Database Migration Service(DMS) | データベースを移行する | 「稼働中のDBを止めずに移行したい」 |
| AWS Snow Family | 物理的な装置でデータを運ぶ | 「回線が細く、大量データを移したい」 |
| AWS Outposts | AWSの機器を自社データセンターに置く | 「オンプレミスでAWSと同じサービスを使いたい」 |
この分野で確実に押さえておきたいのは、サービスよりも次の3つの用語です。
クラウドの6つのメリット(固定費が変動費に変わる、規模の経済、キャパシティ予測が不要、俊敏性、データセンター運用費が不要、数分で世界展開)は、「クラウドに移行する利点はどれか」という形で繰り返し問われます。
Well-Architectedフレームワークの6つの柱(運用上の優秀性、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化、持続可能性)は、「この施策はどの柱に該当するか」という形で問われます。
移行戦略の7R(リホスト、リプラットフォーム、リファクタリング、リパーチェス、リロケート、リタイア、リテイン)は、「既存のアプリを変更せずに移す方法はどれか」といった形で、戦略名を答えさせる問題が出ます。
分野2:セキュリティとコンプライアンスで問われるサービス
配点30%の分野で、CLF-C02の中でサービス数が最も多い分野です。ここは「責任共有モデル」と「IAM」の2つを土台にして、残りのセキュリティサービスを役割ごとに覚えるのが近道です。
まず押さえる2つ
| サービス・概念 | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| 責任共有モデル | AWSが「クラウド自体」を守り、利用者が「クラウドの中身」を守る | 「次のうち利用者の責任はどれか」(OSのパッチ適用、データの暗号化、IAM設定など) |
| AWS IAM | 誰が、どのサービスに、何をしてよいかを決める | 「最小権限」「ルートユーザーは日常利用しない」「MFAを有効にする」「IAMロールでEC2に権限を付与する」 |
責任共有モデルは、毎回複数問出ると考えてください。物理設備、ハードウェア、ネットワーク、仮想化基盤はAWSの責任、ゲストOS以上(OSのパッチ、アプリ、データ、アクセス管理、暗号化の設定)は利用者の責任、という線引きを図で覚えておくと安定します。
認証・アクセス管理
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| IAM Identity Center | 複数のAWSアカウントやアプリへのサインインを1つにまとめる | 「複数アカウントへのシングルサインオン」 |
| Amazon Cognito | 自社アプリの利用者(一般ユーザー)向けのログイン機能 | 「モバイルアプリの利用者にサインアップ・サインイン機能を提供したい」 |
| AWS Directory Service | Active Directoryをクラウド上で使う | 「既存のActive Directoryと連携したい」 |
| AWS Organizations | 複数のAWSアカウントをまとめて管理する | 「一括請求」「サービスコントロールポリシー(SCP)で組織全体の制限をかける」 |
IAMとCognitoの違いはよく問われます。IAMは「AWSを操作する人やプログラム」向け、Cognitoは「自社が作ったアプリを使う一般ユーザー」向けです。
脅威検出・脆弱性・データ保護
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| Amazon GuardDuty | ログを分析して不審な動きを見つける | 「悪意のあるアクティビティを継続的に監視したい」 |
| Amazon Inspector | EC2やコンテナの脆弱性を診断する | 「ソフトウェアの脆弱性を自動でスキャンしたい」 |
| Amazon Macie | S3内の個人情報などの機密データを見つける | 「S3に保存された個人情報を検出したい」 |
| Amazon Detective | セキュリティ問題の原因を調査する | 「GuardDutyの検出結果の根本原因を調べたい」 |
| AWS Security Hub | 各セキュリティサービスの結果を1画面にまとめる | 「セキュリティ状況を一元的に確認したい」 |
| AWS KMS | 暗号化に使う鍵を作って管理する | 「データの暗号化キーを管理したい」 |
| AWS CloudHSM | 専用のハードウェアで鍵を管理する | 「専用ハードウェアで鍵を管理する要件がある」 |
| AWS Secrets Manager | DBのパスワードなどを安全に保管し、自動で更新する | 「認証情報を定期的にローテーションしたい」 |
| AWS Certificate Manager | SSL/TLS証明書を発行・更新する | 「HTTPS用の証明書を管理したい」 |
GuardDuty、Inspector、Macieの3つは、CLF-C02で最も混同しやすい組み合わせです。「GuardDutyは脅威(誰かが攻撃している)」「Inspectorは脆弱性(自分のサーバーに穴がある)」「MacieはS3の機密データ」と、対象の違いで覚えます。
ネットワーク保護
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| AWS WAF | Webアプリへの攻撃(SQLインジェクションなど)を防ぐ | 「Webアプリを一般的な攻撃から守りたい」 |
| AWS Shield | DDoS攻撃を防ぐ(Standardは無料で自動適用、Advancedは有料) | 「DDoS攻撃から保護したい」 |
| AWS Firewall Manager | 複数アカウントのWAFやShieldの設定をまとめて管理する | 「組織全体のファイアウォールルールを一元管理したい」 |
| セキュリティグループ | インスタンス単位のファイアウォール(許可ルールのみ、ステートフル) | 「EC2への通信を制御したい」 |
| ネットワークACL | サブネット単位のファイアウォール(許可と拒否、ステートレス) | 「サブネット単位で通信を制御したい」 |
WAFとShieldの違いは頻出です。WAFは「Webアプリへの攻撃の中身を見て止める」、Shieldは「大量のアクセスで押しつぶすDDoS攻撃を止める」と覚えます。
コンプライアンス・監査
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| AWS Artifact | AWSのコンプライアンスレポート(SOC、ISOなど)をダウンロードする | 「AWSの第三者監査レポートを入手したい」 |
| AWS CloudTrail | 「誰が、いつ、何をしたか」というAPI操作の記録 | 「ユーザーの操作履歴を監査したい」 |
| AWS Config | リソースの設定変更の履歴と、ルールに沿っているかの確認 | 「設定が社内ルールに準拠しているか継続的に確認したい」 |
| AWS Audit Manager | 監査に必要な証拠を自動で集める | 「監査の証拠収集を自動化したい」 |
CloudTrail、Config、CloudWatchの3つも混同しやすい組み合わせです。記事の後半の対比表でまとめて整理します。
分野3:クラウドテクノロジーとサービスで問われるサービス
配点34%で最も大きい分野です。コンピューティング、ストレージ、データベース、ネットワークの4カテゴリを中心に、それぞれの代表サービスと「似たサービスとの違い」を押さえます。
グローバルインフラストラクチャ
サービスではありませんが、この分野の土台になる用語です。
| 用語 | 一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| リージョン | 世界各地にある、独立した地理的な拠点 | 「データを国内に置く必要がある」「利用者に近い場所を選ぶ」 |
| アベイラビリティゾーン(AZ) | リージョン内にある、物理的に離れた1つ以上のデータセンターのまとまり | 「1つのデータセンターの障害に耐えたい」→ 複数AZに配置 |
| エッジロケーション | CloudFrontなどが使う、利用者に近い配信拠点 | 「世界中の利用者に低遅延でコンテンツを届けたい」 |
「高可用性のために何をするか」という問題では、複数AZへの配置が正解になることがほとんどです。
コンピューティング
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| Amazon EC2 | 仮想サーバーを借りる | インスタンスタイプ、購入オプション(後述の分野4) |
| AWS Lambda | サーバーを用意せずにコードを実行する | 「サーバー管理不要」「イベントをきっかけに処理を実行」「実行時間分だけ課金」 |
| AWS Elastic Beanstalk | アプリをアップロードするだけで環境を自動構築する | 「インフラを意識せずWebアプリをデプロイしたい」 |
| Amazon Lightsail | 固定料金でサーバー一式を簡単に始める | 「小規模サイトを月額定額で運用したい」 |
| AWS Batch | 大量のバッチ処理を実行する | 「大規模なバッチジョブを効率的に処理したい」 |
| Amazon ECS / EKS | コンテナを動かす(ECSはAWS独自、EKSはKubernetes) | 「コンテナをオーケストレーションしたい」 |
| AWS Fargate | コンテナをサーバーなしで動かす | 「コンテナを使いたいがサーバー管理はしたくない」 |
| Amazon ECR | コンテナイメージを保管する | 「Dockerイメージを保存したい」 |
| AWS Auto Scaling / EC2 Auto Scaling | 負荷に応じてサーバー台数を増減する | 「需要に合わせて自動でスケールしたい」 |
| Elastic Load Balancing(ELB) | 複数サーバーに通信を振り分ける | 「複数のEC2にトラフィックを分散したい」 |
「サーバー管理が不要」というキーワードが出たら、Lambda、Fargate、Athena、DynamoDBなどのサーバーレス系サービスが答えになります。
ストレージ
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| Amazon S3 | ファイル(オブジェクト)を無制限に保存する | 「静的Webサイトのホスティング」「バックアップの保存先」「ストレージクラスの選択」 |
| S3 Glacier(Instant Retrieval / Flexible Retrieval / Deep Archive) | めったに取り出さないデータを安価に長期保存する | 「アーカイブ」「取り出しに数時間かかってもよい」 |
| Amazon EBS | EC2に取り付けるディスク | 「EC2のOSやデータ用のブロックストレージ」 |
| Amazon EFS | 複数のEC2から同時に使える共有ファイルシステム(Linux向け) | 「複数のインスタンスから同じファイルにアクセスしたい」 |
| Amazon FSx | Windows向け(FSx for Windows File Server)などの専用ファイルシステム | 「Windowsのファイルサーバーをクラウド化したい」 |
| AWS Storage Gateway | オンプレミスとAWSのストレージをつなぐ | 「オンプレミスからS3をローカルストレージのように使いたい」 |
| AWS Backup | 各サービスのバックアップを一元管理する | 「複数サービスのバックアップを集中管理したい」 |
S3、EBS、EFSの3つは「オブジェクト・ブロック・ファイル」という種類の違いで問われます。後半の対比表で整理します。
S3のストレージクラス(Standard、Standard-IA、One Zone-IA、Intelligent-Tiering、Glacier各種)は、「アクセス頻度」と「取り出しまでの時間」の組み合わせで選ぶ問題が出ます。特に「アクセス頻度が予測できない」ならIntelligent-Tiering、「長期保存でコスト最優先」ならGlacier Deep Archiveは覚えておきましょう。
データベース
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| Amazon RDS | リレーショナルデータベース(MySQL、PostgreSQLなど)のマネージドサービス | 「既存のMySQLをそのまま移行したい」「マルチAZで可用性を上げたい」 |
| Amazon Aurora | AWSが作ったMySQL/PostgreSQL互換の高性能DB | 「MySQL互換で高いパフォーマンスと可用性が欲しい」 |
| Amazon DynamoDB | サーバーレスのNoSQL(キーバリュー)DB | 「ミリ秒単位の応答」「サーバーレス」「スキーマが固定されていないデータ」 |
| Amazon ElastiCache | インメモリのキャッシュ(Redis、Memcached) | 「DBの読み取り負荷を減らして高速化したい」 |
| Amazon Redshift | 大量データの分析用データウェアハウス | 「ペタバイト規模のデータを分析したい」 |
| Amazon Neptune | グラフDB | 「人と人のつながりのような関係性データを扱いたい」 |
| Amazon DocumentDB | MongoDB互換のドキュメントDB | 「MongoDBのワークロードを移行したい」 |
RDSとDynamoDBの違いは頻出です。「表計算のような行と列のデータ、SQLで扱う」ならRDS、「サーバーレスでキーと値のデータ、大量の読み書き」ならDynamoDBです。
ネットワークとコンテンツ配信
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| Amazon VPC | AWS内に作る自分専用のネットワーク | 「パブリックサブネットとプライベートサブネット」「インターネットゲートウェイ」 |
| Amazon CloudFront | 世界中のエッジロケーションからコンテンツを配信する(CDN) | 「静的コンテンツを低遅延で世界に配信したい」 |
| Amazon Route 53 | DNS(ドメイン名とIPアドレスの対応) | 「ドメインを登録したい」「障害時に別リージョンへ切り替えたい」 |
| AWS Direct Connect | オンプレミスとAWSを専用線でつなぐ | 「インターネットを経由せず安定した回線で接続したい」 |
| AWS Site-to-Site VPN | オンプレミスとAWSをインターネット経由の暗号化通信でつなぐ | 「すぐに、安価に拠点を接続したい」 |
| AWS Global Accelerator | 世界中の利用者からの通信をAWSのネットワーク経由で高速化する | 「動的なアプリケーションのグローバルな性能を上げたい」 |
| AWS Transit Gateway | 複数のVPCやオンプレミスをハブでまとめてつなぐ | 「多数のVPCの接続を簡略化したい」 |
| Amazon API Gateway | APIを作成・公開・管理する | 「Lambdaの処理をAPIとして公開したい」 |
Direct ConnectとVPNの違いは「専用線で高い安定性(構築に時間とコストがかかる)」か「インターネット経由ですぐ使える(暗号化されている)」かで問われます。
アプリケーション統合・分析・機械学習
このカテゴリは1つ1つの深掘りはなく、「名前と役割の対応」だけが問われます。
| サービス | 役割を一言で |
|---|---|
| Amazon SQS | メッセージを一時的にためる「キュー」(処理の間に置いて疎結合にする) |
| Amazon SNS | 通知を複数の宛先に一斉に送る(プッシュ型) |
| Amazon EventBridge | イベントをきっかけに別のサービスを動かす |
| AWS Step Functions | 複数の処理の順番を定義して実行する(ワークフロー) |
| Amazon Kinesis | ストリーミングデータ(リアルタイムデータ)を収集・処理する |
| Amazon Athena | S3のデータにSQLで直接問い合わせる(サーバーレス) |
| AWS Glue | データを抽出・変換・格納する(ETL) |
| Amazon QuickSight | データを可視化するBIツール |
| Amazon EMR | Hadoop/Sparkによる大規模データ処理 |
| Amazon Rekognition | 画像・動画の分析 |
| Amazon Transcribe | 音声を文字に変換する |
| Amazon Polly | 文字を音声に変換する |
| Amazon Translate | 翻訳 |
| Amazon Comprehend | 文章から感情やキーワードを抽出する |
| Amazon Lex | チャットボットを作る |
| Amazon Textract | 書類の画像から文字や表を抜き出す |
| Amazon SageMaker AI | 機械学習モデルを作る・学習させる・配置する |
| Amazon Q | 生成AIアシスタント |
SQSとSNSの違いは頻出です。SQSは「受け取る側が取りに来るまでためておく」、SNSは「送る側が複数の宛先に一斉に届ける」という違いです。
TranscribeとPollyは名前だけだと逆に覚えやすいので、「Transcribe=文字起こし(音声→文字)」「Polly=しゃべる(文字→音声)」と方向で覚えます。
運用・管理
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| Amazon CloudWatch | メトリクス(CPU使用率など)とログの監視、アラーム | 「CPU使用率が高くなったら通知したい」 |
| AWS CloudFormation | インフラをコード(テンプレート)で定義して自動構築する | 「同じ環境を繰り返し作りたい」 |
| AWS Systems Manager | サーバーの運用作業(パッチ適用、コマンド実行)を自動化する | 「多数のEC2にまとめてパッチを当てたい」 |
| AWS Trusted Advisor | コスト、セキュリティ、パフォーマンスなどの観点で改善点を教えてくれる | 「使われていないリソースを見つけたい」「S3の公開設定を確認したい」 |
| AWS Health Dashboard | AWS側の障害やメンテナンスの情報 | 「自分のアカウントに影響するAWS側のイベントを知りたい」 |
| AWS Service Catalog | 承認済みの構成だけを社内に配布する | 「利用者が使える構成を管理者が制限したい」 |
| AWS Control Tower | 複数アカウント環境をベストプラクティスに沿って自動構築する | 「マルチアカウント環境を簡単に立ち上げたい」 |
| AWS Compute Optimizer | EC2などの適切なサイズを推奨する | 「インスタンスサイズが過剰かどうか知りたい」 |
分野4:請求、料金、サポートで問われるサービス
配点は12%と小さいですが、問われる内容が限られているので、ここは確実に取り切りたい分野です。
料金モデル
| 購入オプション | 一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| オンデマンド | 使った分だけ、いつでも開始・終了 | 「短期間」「予測できない」「試したい」 |
| リザーブドインスタンス | 1年または3年の利用を約束して割引 | 「常に稼働」「長期利用が確定」 |
| Savings Plans | 1年または3年の「利用額」を約束して割引(インスタンスの柔軟性が高い) | 「柔軟性を保ちつつ割引を受けたい」 |
| スポットインスタンス | 余っている容量を最大90%引きで使う(中断される可能性あり) | 「中断されても問題ない処理」「最も安く」 |
| Dedicated Hosts | 物理サーバーを丸ごと専有する | 「ライセンスの都合で物理サーバー単位が必要」 |
「中断されても問題ない」「一時的なバッチ処理」と書かれていたらスポット、「1年以上ずっと動かす」ならリザーブドまたはSavings Plansです。
コスト管理
| サービス | 役割を一言で | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| AWS Cost Explorer | 過去の利用状況と料金をグラフで見る、将来を予測する | 「どのサービスにいくら使っているか分析したい」 |
| AWS Budgets | 予算を設定して、超えそうになったら通知する | 「利用額が閾値を超えたらアラートを受けたい」 |
| AWS Cost and Usage Report | 最も詳細な請求データを出力する | 「請求の明細を細かく分析したい」 |
| AWS Pricing Calculator | 使う前に料金を見積もる | 「移行後の月額料金を見積もりたい」 |
| コスト配分タグ | タグで部門やプロジェクトごとに費用を分ける | 「部署ごとにコストを把握したい」 |
| AWS Organizationsの一括請求 | 複数アカウントの請求をまとめ、ボリューム割引を受ける | 「複数アカウントの料金を1つにまとめたい」 |
Cost ExplorerとBudgetsの違いは、「見る(分析する)」のがCost Explorer、「上限を決めて知らせる」のがBudgetsです。
サポートプラン
| プラン | 主な特徴 |
|---|---|
| Basic | 無料。請求とアカウントの質問のみ。Trusted Advisorは基本チェックのみ |
| Developer | 開発・テスト用。営業時間内のメール対応 |
| Business | 本番環境向け。24時間365日の電話・チャット対応。Trusted Advisorの全チェック。サードパーティソフトのサポート |
| Enterprise On-Ramp | 大規模環境向け。重大な障害への30分以内の応答 |
| Enterprise | 最上位。テクニカルアカウントマネージャー(TAM)が付く。重大な障害への15分以内の応答 |
「TAMが必要」「15分以内」ならEnterprise、「本番環境で24時間サポートが必要だがTAMまでは不要」ならBusiness、という形で問われます。
そのほか、「AWSの料金に関する質問をしたい」ときの窓口としてAWS Marketplace(サードパーティ製品の購入)、AWS Professional Services、AWSパートナーネットワーク(APN)といった用語も出ます。
混同しやすいサービスの対比表
CLF-C02の不正解の選択肢は、正解と「似た分野の別のサービス」で作られています。ここでは特に混同しやすい組み合わせをまとめました。試験直前はこの表だけ見直すのも効果があります。
筆者が問題集を作るときは、正解の解説だけで終わらせず、不正解の選択肢一つひとつについても「そのサービスは何をするものか」を書く方針にしています。筆者自身が受験生だったころ、正解の理由に加えて不正解の理由まで解説されている問題集は復習の効率が違いましたし、逆に解説が薄い教材では結局自分で調べ直す時間が必要でした。不正解の側にも1文ずつ説明があれば、1問解くごとに4つのサービスの役割が同時に頭に入ります。CLFのように「役割の区別」が得点の中心になる試験では、この積み重ねがそのまま対比表の暗記代わりになります。以下の表を見るときも、「正解を覚える」より「並んでいる3つをどう区別するか」を意識して読んでください。
CloudWatch / CloudTrail / Config
| 何を記録するか | 問題文のキーワード | |
|---|---|---|
| CloudWatch | リソースの「状態」(CPU使用率、ログ、アラーム) | 監視、メトリクス、アラーム、パフォーマンス |
| CloudTrail | 「誰が何をしたか」(API呼び出しの履歴) | 監査、操作履歴、誰が、いつ |
| Config | リソースの「設定」の変化と、ルールへの準拠 | 設定変更、コンプライアンス、準拠 |
S3 / EBS / EFS
| 種類 | 使い方 | |
|---|---|---|
| S3 | オブジェクトストレージ | ファイルをインターネット経由で置く。容量無制限。EC2に取り付けるものではない |
| EBS | ブロックストレージ | EC2に取り付けるディスク。基本は1台のEC2から使う |
| EFS | ファイルストレージ | 複数のEC2から同時に使う共有フォルダ(Linux向け) |
IAM / Cognito / IAM Identity Center
| 誰のためのログインか | |
|---|---|
| IAM | AWSを操作する社内の人やプログラム |
| Cognito | 自社が作ったアプリを使う一般ユーザー |
| IAM Identity Center | 複数のAWSアカウントや業務アプリを使う社員(シングルサインオン) |
GuardDuty / Inspector / Macie
| 何を見つけるか | |
|---|---|
| GuardDuty | 攻撃や不審な操作(脅威) |
| Inspector | サーバーやコンテナの脆弱性 |
| Macie | S3の中の個人情報や機密データ |
Trusted Advisor / Well-Architected Tool / Health Dashboard
| 何を教えてくれるか | |
|---|---|
| Trusted Advisor | 自動チェックによる改善点(コスト、セキュリティ、耐障害性、パフォーマンス、サービス制限) |
| Well-Architected Tool | 質問に答える形式で、6つの柱に沿った設計になっているかを評価 |
| Health Dashboard | AWS側の障害やメンテナンスの予定 |
WAF / Shield / セキュリティグループ
| 何を防ぐか | |
|---|---|
| WAF | Webアプリへの攻撃(SQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング) |
| Shield | DDoS攻撃 |
| セキュリティグループ | インスタンスへの不要な通信(ポート・IP単位) |
SQS / SNS
| 動き方 | |
|---|---|
| SQS | メッセージをキューにため、受け取る側が取りに来る(1対1、処理の分離) |
| SNS | 発行したメッセージを複数の宛先へ一斉に届ける(1対多、通知) |
RDS / DynamoDB / Redshift
| 向いているデータ | |
|---|---|
| RDS | 行と列で管理する業務データ(SQL) |
| DynamoDB | キーと値の大量データ、サーバーレス、ミリ秒応答 |
| Redshift | 分析のために大量のデータをまとめて集計する |
優先度を下げてよいサービス
試験ガイドの対象サービス一覧には、上で挙げた以外にも多くのサービスが載っています。ただし、次のようなものは「名前を見て分野がわかる」程度で十分です。
Amazon AppStream 2.0、Amazon WorkSpaces(仮想デスクトップ)、AWS Amplify、AWS AppSync(Web・モバイル開発)、AWS IoT Core、Amazon Connect(コールセンター)、Amazon SES(メール送信)、AWS CodeBuild、AWS CodePipeline、AWS X-Ray(開発者ツール)、AWS License Manager、AWS RAM(リソース共有)、Amazon Kendra(検索)などです。
これらが正解になる問題もありますが、問題文に「仮想デスクトップ」「コールセンター」のように役割がそのまま書かれていることが多く、名前と役割を1対1で覚えておけば対応できます。
また、試験ガイドには「対象外のサービス」も明記されています。AWS App Runner、AWS CodeDeploy、Amazon MSK、AWS Network Firewall、Amazon GameLiftなどは範囲外なので、これらが選択肢に出てきたら不正解の可能性が高いと考えてよいでしょう。
このサービス一覧の使い方
サービス一覧を眺めるだけでは記憶に残りにくいので、筆者がおすすめする使い方を紹介します。
学習の最初に1回通読する。 全体像をつかむためで、この時点で覚えようとしなくて構いません。「こういうサービスがあるのか」と分野の地図を頭に入れるだけで、参考書や問題集の解説が読みやすくなります。
問題演習で間違えるたびに、該当する対比表に戻る。 CLF-C02で間違える原因の大半は「似たサービスの混同」です。間違えた問題の正解と、自分が選んだ不正解の選択肢を対比表で見比べると、どこを取り違えたかがはっきりします。
試験前日に対比表だけを見直す。 対比表は7つしかないので、30分あれば見直せます。
対比表で役割を整理したあと、実際の出題形式で確認したい方向けに、CLF-C02の練習問題40問を無料で公開しています。分野別に分かれていて、全問に解説と図をつけています。この記事の対比表で扱ったサービスの多くは、そのまま問題の選択肢として並んでいます。
▶ 【無料40問】AWS クラウドプラクティショナー CLF-C02 練習問題
筆者のAWS学習法をCLF向けに置き換えると
筆者がSAA以降の資格で続けてきた学習の流れは、「参考書で全体像をつかむ → 問題集で知識の穴を見つける → 参考書で足りなかった部分をAWS公式のBlack Belt(AWSのエンジニアによる無料のサービス解説動画)で補う → 実際にコンソールで触る」の4段階です。参考書だけでは紙面が限られていて理解しきれないサービスがどうしても残るので、Black Beltを通勤中や家事の合間に1.5倍速で聞き流し、業務の空き時間にはコンソールで実際に設定してみる、という使い方をしていました。
CLFでも順番は同じですが、各段階の深さを浅くして構いません。参考書の代わりにこの記事の一覧で「分野の地図」を作る。問題集で間違えた箇所を対比表に戻して確認する。Black Beltは全部見る必要はなく、対比表を見ても区別がつかないサービス(たとえばCloudTrailとConfig)だけ、該当する回を1本見れば十分です。コンソールは、EC2を1台立ててセキュリティグループを設定する、S3にファイルを置いてストレージクラスを切り替える、といった無料利用枠で試せる範囲だけで効果があります。「EC2に取り付けるディスク」と文字で読むより、EC2の作成画面でEBSの容量を聞かれる場面を一度見たほうが、S3との違いは忘れなくなります。
一方で、筆者がSAPのときに苦労した「移行サービスやAuroraは個人で触るのが難しい」という問題は、CLFにはほぼありません。CLFで触っておきたいサービスは、どれも個人アカウントで無料か数十円で試せるものばかりです。、Udemyの模擬試験形式の問題集を比較した以下の記事を参考にしてください。
よくある質問
Q. 試験ガイドに載っているサービスは全部覚える必要がありますか?
すべてを深く覚える必要はありません。この記事で「よく出る」として挙げたサービスは役割と問われ方まで、「優先度を下げてよい」としたものは名前と分野の対応だけで十分です。
Q. 非エンジニア(営業職・企画職)ですが、この一覧のどこまで覚えればよいですか?
筆者の勤務先では、SE職は入社1年目にCLFの取得が必須で、営業職にも取得が推奨されています。提案の場でAWSの用語が飛び交うため、CLFの知識が社内外の「共通言語」になっているからです。営業職の同僚がCLFを取るときの学習量から見ると、優先度は次の順番で考えれば十分です。まず分野1の「クラウドの6つのメリット」と分野2の「責任共有モデル」「IAM」、次に分野4の料金モデルとサポートプラン(お客様との会話で最も使う部分です)、その上で分野3はコンピューティング・ストレージ・データベースの代表サービス(EC2、Lambda、S3、RDS、DynamoDB)と対比表の7つまで。分析・機械学習系のサービスは、名前と役割を1対1で眺めておく程度で合格ラインに届きます。
Q. 出題されるサービスは今後変わりますか?
CLF-C02は2023年9月に始まった試験で、2026年9月時点で改訂の発表はありません。ただしAWSは試験ガイドを小さく更新することがあり、現在の試験ガイドには生成AIアシスタントのAmazon Qも対象サービスとして載っています。受験前に公式の試験ガイドの版数を確認することをおすすめします。
Q. SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)とはサービスの範囲が違いますか?
登場するサービスの多くは共通しています。違いは問われ方です。CLFは「このサービスは何か」、SAAは「複数の実現可能な構成の中でどれが最適か」を問います。CLF対策としてSAA向けの問題集を使うと、CLFでは出ない深さの問題で時間を消費するため、CLF専用の教材を使うことをおすすめします。
まとめ
- CLF-C02は4分野で構成され、セキュリティ(30%)とテクノロジー(34%)で6割以上を占める
- 出題の中心は「サービスの役割」と「似たサービスとの違い」の2点
- 責任共有モデル、IAM、6つのメリット、Well-Architectedの6つの柱は毎回問われる
- CloudWatch/CloudTrail/Config、S3/EBS/EFS、GuardDuty/Inspector/Macieなどの対比表で混同を潰す
- 試験ガイドの対象外サービスは覚えなくてよい
勉強方法の全体像は以下の記事にまとめています。
▶ 【CLF-C02】AWS クラウドプラクティショナー概要とおすすめ勉強方法
AWS認定全体の位置づけを知りたい方はこちらもどうぞ。
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システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定:SCS, ANS, AIP, SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定:AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当
