2026年9月29日より、AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate 試験が「MLA-C02」としてアップデートされます。MLA-C01を取った人、C01の教材で勉強してきた人向けに、公式試験ガイドの原文まで突き合わせてC02との差をまとめます。
名前は同じでも、中身は別試験と言っていいレベルです。試験ガイドに記載されたスキル項目107件のうち、45件(約42%)が新規追加されました。従来のMLの範囲はほとんど削られていないので、出題範囲は実質1.4倍です。
【最重要】日本語で受験する人は、いつまでC01を受けられるのか
日本語受験の締め切りを、英語版と同じだと思っている人が多いので、先に書いておきます。

| 対象 | 日程 |
|---|---|
| MLA-C01(英語)の最終受験日 | 2026年9月28日 |
| MLA-C02 ベータ試験の開始 | 2026年9月29日(英語のみ) |
| MLA-C01(日本語・韓国語・簡体中国語) | MLA-C02の一般提供(GA)開始まで受験可能 |
| MLA-C02 の一般提供(GA) | 2027年初頭の見込み(日本語対応はここから) |
日本語で受験する方は、2026年9月29日以降もMLA-C01を受け続けられます。「9月28日で終わり」は英語版だけの話です。
C02のベータ試験は英語のみで、170分/85問・受験料75USDです。通常版(130分/65問)より問題数が多く時間も長い代わりに、料金はかなり安くなります。英語で受けられる人なら、安く先に合格を取りにいける選択肢です。
判断の目安
- 今すぐ資格が必要/英語での受験に不安がある → 日本語のC01を早めに受験する
- 英語で受験できる/新しい範囲を先取りしたい → C02ベータに挑戦する
- 2027年以降に受験予定 → 最初からC02の範囲で学習を始める
3行でわかる変更点
- 生成AI・基盤モデル(FM)・エージェントが試験の柱に追加され、Amazon Bedrockが中心サービスに昇格
- 出題形式が4種類から2種類へ削減(並べ替え・内容一致が廃止、択一と複数選択のみに)
- エッジ推論・BYOC・モデル圧縮が範囲外になった一方、従来MLの中核はほぼ据え置き
試験概要の比較
| 項目 | MLA-C01 | MLA-C02 |
|---|---|---|
| 試験名 | AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate | 同左(コード変更) |
| 検証対象 | ML ソリューションとパイプライン | AI と ML のソリューションとパイプライン |
| 設問数 | 65問(採点50+採点対象外15) | 65問(採点50+採点対象外15)※ベータは85問 |
| 試験時間 | 130分 | 130分 ※ベータは170分 |
| 合格スコア | 720(100〜1000の換算スコア) | 720(変更なし) |
| 出題形式 | 4種類 | 2種類 |
| 受験料 | 通常価格 | 通常価格 ※ベータは75USD |
| 想定経験 | SageMakerを使ったMLエンジニアリング1年以上 | SageMaker AI と Amazon Bedrock を使った経験1年以上 |
試験ガイド冒頭の定義文が「ML ソリューション」から「AI と ML のソリューション」に変わり、「ML エンジニアリングのスキルと、従来の ML モデルや基盤モデル (FM) を扱う能力を検証します」という一文が追加されました。従来のMLに加えて基盤モデルも扱う試験になった、ということです。
出題形式の大きな変化:並べ替えと内容一致が廃止

対策のやり方に直結するので、先に触れておきます。
| 出題形式 | MLA-C01 | MLA-C02 |
|---|---|---|
| 択一選択問題(正解1つ・不正解3つ) | ○ | ○ |
| 複数選択問題(5択以上・正解2つ以上) | ○ | ○ |
| 並べ替え(3〜5個を正しい順序に) | ○ | 廃止 |
| 内容一致(3〜7個のペアを一致させる) | ○ | 廃止 |
C01には「手順を正しい順序に並べる」「サービスとユースケースを線で結ぶ」といった、部分点のない形式がありました。C02ではこれがなくなり、択一と複数選択の2形式だけになります。
C01の教材で「並べ替え問題対策」「組み合わせ問題対策」に時間をかけていた方は、その時間を新範囲に回せます。古い教材のままだと、もう出ない形式の対策に時間を使うことになります。
試験ガイドの構造も変わりました。C01では各タスクに「知識」と「対象スキル」の2セクションがありましたが、C02では「スキル」の連番だけになり、記述が実装寄りになっています。
受験対象者像の変化
推奨知識の書き方も変わっています。
| 項目 | MLA-C01 | MLA-C02 |
|---|---|---|
| ML経験 | Amazon SageMaker をはじめとするAWSサービスで1年以上 | Amazon SageMaker AI や Amazon Bedrock をはじめとするAWSサービスで1年以上 |
| GenAI経験 | 記載なし | 「従来の ML と生成 AI (GenAI) の両方の経験を有している必要があります」 |
| MLアルゴリズム | 一般的なMLアルゴリズムとユースケースの基礎知識 | 一般的なMLアルゴリズムとユースケースの知識(「基礎」が外れた) |
| FM | 記載なし | 「FM の機能、制限事項、一般的なユースケースの理解」 を新規追加 |
| Bedrock | 記載なし | 「Amazon Bedrock の機能や能力に関する知識」 を新規追加 |
「基礎知識」から「知識」に変わったのは地味ですが、要求は一段上がったと読んでおいた方がいいです。
検証対象タスクの一覧には「エージェンティックワークフローの構築と、効率とコストを最適化するためのオブザーバビリティの維持」が追加されました。エージェントはC01には出てこなかった、新しい領域です。
試験分野と配点の変更
分野名と配点の対照
| MLA-C01の分野 | 配点 | MLA-C02のコンテンツ分野 | 配点 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| 第1分野: 機械学習 (ML) のためのデータ準備 | 28% | コンテンツ分野1: ML と AI のためのデータの準備 | 28% | ±0 |
| 第2分野: ML モデルの開発 | 26% | コンテンツ分野2: ML モデルと基盤モデル (FM) の開発 | 24% | -2 |
| 第3分野: ML ワークフローのデプロイとオーケストレーション | 22% | コンテンツ分野3: ML と AI のワークフローのデプロイとオーケストレーション | 24% | +2 |
| 第4分野: ML ソリューションのモニタリング、保守、セキュリティ | 24% | コンテンツ分野4: ML と AI のソリューションの運用、モニタリング、保護 | 24% | ±0 |
配点は「ほぼ据え置き」だが中身の密度が違う
数字だけ見ると微調整に見えますが、同じ%の中に詰め込まれた項目数がまったく違います。
| 分野 | C02のスキル項目数 | うち新規追加 | 新規比率 |
|---|---|---|---|
| 分野1 | 25 | 10 | 40% |
| 分野2 | 27 | 11 | 41% |
| 分野3 | 30 | 15 | 50% |
| 分野4 | 25 | 9 | 36% |
| 合計 | 107 | 45 | 42% |
分野3(デプロイとオーケストレーション)は項目の半分が新規です。配点の+2%以上に、覚える量が増えています。C01合格者が一番つまずきやすいのは、この分野だと思います。
C02で追加された内容
45件の新規スキルを分野別に見ていきます。

分野1:データ準備 — RAGとマルチモーダルの前処理
タスク名も「データを取り込んで保存する」→「データを収集して保存する」、「データの完全性を確保し、モデリングに向けてデータを準備する」→「データ品質を検証し、バイアスを管理する」に変わりました。
| 新規スキル | 内容 |
|---|---|
| 1.1.7 | スケーラブルなベクトルデータベースの構成(OpenSearch Service、pgvectorを使うAmazon RDS、Amazon S3) |
| 1.1.8 | テキスト・画像・音声など多様なデータタイプの取り込みと保存 |
| 1.2.5 | 埋め込みモデルによるテキスト・画像の数値表現への変換 |
| 1.2.6 | 高度なテキスト前処理(トークン化、ドメイン固有の拡張) |
| 1.2.7 | RAG向けのドキュメント準備(チャンキング戦略、メタデータ抽出) |
| 1.2.8 | データのマスキング、編集、匿名化 |
| 1.2.9 | FMのファインチューニング/継続的な事前トレーニング/モデル蒸留のためのデータ準備 |
| 1.3.4 | 数値・テキスト・画像へのバイアスメトリクス適用(マルチモーダルなデータ分布の最適化) |
| 1.3.6 | AIトレーニングデータの整合性検証(プロンプトと応答のペアの検証、コンテンツ安全性スクリーニング) |
| 1.3.7 | データクリーニング(外れ値検出、欠損補完、重複排除) |
学習すべきポイント
- チャンクサイズとオーバーラップの決め方、チャンキング戦略の使い分け
- OpenSearch Serverless、Aurora PostgreSQL/RDS + pgvector、S3ベクトルの選択基準
- 埋め込みモデルの次元数とコスト・検索精度のトレードオフ
- ファインチューニング用データセットのJSONL形式とプロンプト・応答ペアの検証
なお、1.3.7のデータクリーニングはC01では「知識」欄の記述でしたが、C02では独立したスキル項目に昇格しています。
分野2:モデル開発 — 「作る」から「選ぶ・合わせる・評価する」へ
| 新規スキル | 内容 |
|---|---|
| 2.1.1 | タスク要件とパフォーマンス基準に基づく Amazon BedrockからのFM選定 |
| 2.1.2 | 事前トレーニング済みFMのファインチューニング戦略の特定 |
| 2.1.4 | カスタムソリューション/マネージドサービス/事前トレーニング済みモデル/FMのトレードオフ評価 |
| 2.1.5 | ユースケース要件に基づく RAGのアーキテクチャパターン選択 |
| 2.1.7 | AIモデルのパフォーマンス・レイテンシー・コストのトレードオフ |
| 2.2.8 | AIソリューションへのカスタマイズ手法(タスク固有のプロンプトエンジニアリング、ファインチューニング) |
| 2.2.9 | 検索コンポーネントと埋め込みモデルの最適化 |
| 2.3.7 | 統合ヒューマン評価フレームワーク(ヒューマンインザループ、テキスト生成品質評価) |
| 2.3.8 | NLP評価メトリクス(BLEU、ROUGE、BERTScore、意味的類似度) |
| 2.3.9 | AI評価(モデル出力評価、コンテンツ品質検証、バイアス検出、LLM-as-a-judge) |
| 2.3.10 | 検索精度の評価を含めたRAGシステムモニタリング |
トレードオフ評価が2系統に分かれています。
- 2.1.6(ML): パフォーマンス・トレーニング時間・コスト
- 2.1.7(AI): パフォーマンス・レイテンシー・コスト
従来MLは「学習にどれだけ時間がかかるか」が制約でした。FMは学習済みのものを使うので、制約は「推論のレイテンシー」に移ります。この違いは問われそうです。
評価指標も増えています。混同行列・F1スコア・AUCに加えて、BLEU / ROUGE / BERTScore / LLM-as-a-judge も必要です。
学習すべきポイント
- BLEU(n-gram一致・翻訳向け)、ROUGE(再現率重視・要約向け)、BERTScore(意味的類似度)の使い分け
- LLM-as-a-judgeの利点と限界(評価者バイアス、コスト)
- Amazon Bedrockのモデル評価(自動評価/人間による評価)の使い分け
- RAGの検索精度指標(Recall@k、MRR、コンテキスト適合率)
分野3:デプロイとオーケストレーション — エージェントが本格的に入ってきた
改訂量が最も多い分野です。
| 新規スキル | 内容 |
|---|---|
| 3.1.4 | 適切な FMデプロイオプションの評価と選択 |
| 3.1.5 | AWS外部で構築されたモデルの持ち込み(SageMaker AI、Bedrock Custom Model Import) |
| 3.1.6 | 特定タスク用のエージェントのデプロイと設定、ツール統合、エージェントの通信プロトコル |
| 3.1.7 | FMのデプロイ、モデルホスティング、リソース割り当て |
| 3.1.8 | RAGシステム設定(検索戦略、再ランク付け) |
| 3.2.7 | Amazon Bedrockナレッジベースの作成・管理(ベクトルDB設定、ドキュメントインデックス、検索最適化) |
| 3.2.8 | ビジネスニーズに合わせた検索パイプラインの実装 |
| 3.2.9 | エージェントステート管理システムの実装 |
| 3.2.10 | GPUワークロード向けのAI固有リソーススケーリング |
| 3.2.11 | エージェントワークフローのインフラストラクチャのデプロイ |
| 3.3.7 | Amazon Bedrockプロンプトマネジメントによるプロンプト管理 |
| 3.3.8 | エージェントの自動デプロイパイプラインとバージョン管理 |
| 3.3.9 | プロンプトテストを含むAIモデルテストフレームワーク |
| 3.3.10 | ファインチューニング済みモデルのバージョニングを伴うFMデプロイの自動化 |
| 3.3.11 | RAGシステムとナレッジベースの更新サイクルのパイプラインオーケストレーション |
「エージェントの通信プロトコル」と明記されています。MCP(Model Context Protocol)やエージェント間連携が出る可能性があります。
学習すべきポイント
- Amazon Bedrock AgentCore の構成要素とデプロイ手順
- ナレッジベースのデータソース同期・チャンキング設定・再ランク付けモデル
- Bedrock Custom Model Import の対応アーキテクチャと制約
- プロンプトのバージョン管理とCI/CDへの組み込み方
- GPUインスタンスのスケーリング(推論の同時実行数、キュー制御)
分野4:運用・モニタリング・保護 — トークン課金と責任あるAI
分野名から「保守」が消え、「運用」と「保護」になりました。
| 新規スキル | 内容 |
|---|---|
| 4.1.5 | エージェントのパフォーマンスと調整の管理(調整障害の検出、切り取られたストリーミング、ツール障害) |
| 4.1.6 | Amazon Bedrockの評価などFM固有のパフォーマンスモニタリング |
| 4.2.7 | 本番環境での推論にFMを使うことによるコスト影響の評価 |
| 4.2.8 | エージェントのリソース消費パターンのモニタリング |
| 4.2.9 | 使用率の最適化によるFM推論コストの管理 |
| 4.2.10 | AI固有のコストパターン(トークン使用率の最適化、埋め込みコンピューティングコスト、ベクトルDBストレージの最適化) |
| 4.3.1 | Amazon CodeGuru / Amazon Inspector によるCI/CDのコード・イメージ脆弱性チェック |
| 4.3.8 | FMアクセスの認証情報タイプの選択(Amazon Bedrock APIキー/IAM認証情報) |
| 4.3.9 | Amazon Bedrock Guardrails による保護手段と機密データ保護、責任あるAIポリシー |
コスト最適化の観点が、インスタンスタイプや購入オプションからトークン課金へ広がっています。入力トークン・出力トークンの課金構造、プロンプトキャッシュ、バッチ推論による割引、埋め込み生成のコストといった論点が問われます。
セキュリティでは Amazon Bedrock Guardrails と「責任あるAI」が明示されています。有害コンテンツフィルタ、拒否トピック、PIIのマスキング、コンテキストグラウンディングチェックは見ておきましょう。
C02で削除された内容
覚える量が減るので、ここは助かります。以下はもう覚えなくてよい範囲です。
| 削除された内容 | 元のタスク |
|---|---|
| エッジデバイス上のモデル最適化(SageMaker Neo) | 3.1 |
| SageMakerでの独自コンテナ(BYOC)の使用 | 3.2 |
| モデルサイズの縮小(データ型の変更、プルーニング、特徴量選択の更新、圧縮) | 2.2 |
| モデルトレーニングリソース(Amazon EFS、Amazon FSx)にロードするためのデータ設定 | 1.3 |
| Amazon EventBridgeイベントによるインフラストラクチャのモニタリング | 4.2 |
| コストとパフォーマンスに関係する容量の懸念のトラブルシューティング(プロビジョニング済み同時実行、サービスクォータ、自動スケーリング) | 4.2 |
| カスタムデータセットによる事前トレーニング済みモデルのファインチューニング | 2.2 |
紛らわしいものだけ補足します。
- BYOCは削除されましたが、「ML と AI のワークロードのためのコンテナを構築および保守する」(3.2.3)は残っています。ECR/ECS/EKSの一般論は引き続き対象です
- EFS/FSxは削除されましたが、データソースとしての言及(1.1.1)は残っています
- EventBridgeも削除されましたが、サービス自体は対象リストに残っており、CI/CDのトリガーとしての文脈では出題されます
- ファインチューニングは「削除」ではなく再構成です。2.1.2(戦略の特定)と2.2.8(カスタマイズ手法)へ論点が移りました
C01の「受験対象者にとって試験対象外となるジョブタスク」にあった「モデルの量子化および正解率への影響の分析」は、C02では対象外リストから消えています。スキルへ追加されたわけではありませんが、「範囲外」とは書かれなくなった、ということは覚えておいてください。
対象AWSサービスの入れ替え
サービスカテゴリ名自体が「機械学習」から「機械学習と人工知能」に変わりました。

追加されたサービス
| サービス | 対応するスキル |
|---|---|
| Amazon Bedrock AgentCore | 3.1.6、3.2.11、4.2.2(AgentCore Observability) |
| Amazon Inspector | 4.3.1(CI/CDのコード・イメージ脆弱性)※C01では対象外リストに掲載されていた |
| AWS CodeCommit | 3.3.2 |
| AWS CodeConnections | 3.3.2 |
名称が変わったサービス
| MLA-C01 | MLA-C02 |
|---|---|
| Amazon SageMaker | Amazon SageMaker AI |
削除されたサービス
| サービス | 補足 |
|---|---|
| Amazon Kendra | RAGの検索基盤がBedrockナレッジベース+OpenSearch/pgvectorに移った |
| Amazon Augmented AI (A2I) | ただしヒューマンインザループの論点は2.3.7に残存 |
| Amazon Mechanical Turk | ラベリングの論点は1.3.2に残存 |
| Amazon Fraud Detector | — |
| Amazon Q | — |
| Amazon Lookout for Equipment / Metrics / Vision | 3サービスすべて削除 |
| AWS Serverless Application Repository | — |
| AWS Chatbot | — |
| Amazon CloudWatch Logs | Amazon CloudWatchに表記統合(機能自体は健在) |
Kendraがなくなったのが一番わかりやすい変化です。C01では「RAGといえばKendra」でしたが、C02ではAmazon Bedrockナレッジベースが標準解です。
【要注意】試験ガイドから固有名が消えたSageMaker機能
あまり言及されないのですが、対策上は大事なポイントです。
Amazon SageMaker AI は対象サービスに残っていますが、個別機能の固有名がスキル記述から外され、汎用的な表現に置き換わりました。
| 機能 | C01ガイド内の言及回数 | C02ガイド内の言及回数 | C02での記述 |
|---|---|---|---|
| SageMaker Clarify | 4回 | 0回 | 「モデルの出力について説明する」(2.3.4) |
| SageMaker Model Monitor | 1回 | 0回 | 「CloudWatch生成AIのオブザーバビリティ、Bedrockのモデル評価、ドリフト検出パイプライン」(4.1.1) |
| SageMaker Ground Truth | 1回 | 0回 | 「データにラベルと注釈を付ける」(1.3.2) |
| SageMaker Inference Recommender | 1回 | 0回 | 「推論インスタンスファミリーを選択する」(4.2.1) |
| SageMaker モデルデバッガー | 1回 | 0回 | 「モデル収束の問題をデバッグする」(2.3.5) |
| SageMaker Role Manager | 1回 | 0回 | 「最小権限アクセスを設定する」(4.3.2) |
| MLflow (on SageMaker AI) | 0回 | 2回 | 2.3.1(再現可能な実験)、3.3.6(モデルバージョン管理) |
C01は「Clarifyという名前を答えられるか」が問われがちでした。C02は「手段は問わず、説明可能性・ドリフト検出・評価を設計できるか」が問われます。
そのうえで、新しく名前が出てくるのが次の3つです。
- MLflow on SageMaker AI(実験管理・モデルバージョニング)
- Amazon CloudWatch 生成AIオブザーバビリティ(FM・エージェントの監視)
- Amazon Bedrock のモデル評価
この3つは覚えておく価値があります。
【本番形式】C02の新範囲から想定問題を1問
C02の新しい範囲から、想定問題を1問置いておきます。
問題
ある企業が、社内の技術ドキュメント約50万件を対象にした社内向け質問応答アプリケーションをAmazon Bedrockで構築しています。運用開始後、「関連する記述がドキュメント内に存在するにもかかわらず、回答に反映されない」という報告が多数寄せられました。調査の結果、ベクトル検索で取得された上位5件のチャンクに、正解を含むチャンクが含まれていないケースが多いことが判明しました。
検索の網羅性を大きく損なわずに、最終的にモデルへ渡されるコンテキストの適合率を高める方法として、最も適切なものはどれですか。
- A. 取得するチャンク数を上位5件から上位3件に減らし、ノイズの少ないコンテキストのみをモデルに渡す
- B. 取得件数を上位25件に増やしたうえで、再ランク付けモデルを適用し、スコア上位5件のみをモデルに渡す
- C. 埋め込みモデルをより次元数の小さいモデルに変更し、ベクトル検索のレイテンシーを削減する
- D. 基盤モデルのtemperatureを0に設定し、回答の再現性を高める
正解:B
解説
RAGの検索精度の問題は、多くの場合「再現率(Recall)と適合率(Precision)のトレードオフ」として現れます。
- B が正解:取得件数を増やすと正解チャンクが候補に入る確率(再現率)が上がりますが、そのままモデルに渡すとノイズが増えます。そこで再ランク付け(reranking)モデルでクエリとの関連度を計算し直し、上位のみを残すことで再現率と適合率を両立できます。これはスキル 3.1.8「RAGシステム設定(検索戦略、再ランク付けなど)を適用する」 に対応する典型的な設計判断です。
- A が誤り:取得件数を減らすと、そもそも候補に入っていない正解チャンクは絶対に拾えません。今回の症状(正解が上位5件に入っていない)を悪化させるだけです。
- C が誤り:次元数を下げると表現力が落ち、検索精度はむしろ低下する方向に働きます。レイテンシーは改善しても、報告されている問題は解決しません。
- D が誤り:temperatureは生成の多様性を制御するパラメータであり、検索フェーズには一切影響しません。検索で取得できなかった情報は、temperatureをどう設定しても回答には現れません。
C02では、サービス名の暗記より「RAGパイプラインのどこが悪くて、どう直すか」が問われやすくなります。
MLA-C01合格者はどうすべきか
再受験は必要か
不要です。 MLA-C01で取得した認定は有効期限(3年間)まで有効で、C02への切り替えによって失効することはありません。更新(再認定)のタイミングが来たら、その時点の最新版であるC02を受験することになります。
C01合格者が埋めるべき差分
従来MLの土台はそのまま使えます。 足りないのは次の4点です。
- Amazon Bedrock の全体像 — FMの選定、ファインチューニング、プロビジョンドスループット、Guardrails、プロンプトマネジメント、モデル評価
- RAGパイプライン一式 — チャンキング → 埋め込み → ベクトルDB → 検索 → 再ランク付け → 生成、および各層の評価指標
- エージェント — Amazon Bedrock AgentCore、ツール統合、ステート管理、通信プロトコル、エージェント固有の障害モードと監視
- AI固有のコストとセキュリティ — トークン課金構造、埋め込みコスト、ベクトルDBストレージ、Bedrock APIキーとIAMの使い分け
学習ロードマップ(目安:40〜60時間)
| ステップ | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 公式試験ガイド(MLA-C02)を通読し、107スキルのうち自分が説明できない項目にチェックを入れる | 2時間 |
| 2 | Amazon Bedrock のハンズオン(モデル呼び出し、ナレッジベース構築、Guardrails設定) | 10時間 |
| 3 | RAGアプリを1つ自作する(S3 → ナレッジベース → 検索 → 生成まで) | 15時間 |
| 4 | AgentCore でエージェントを1つ動かす | 10時間 |
| 5 | 評価指標(BLEU/ROUGE/BERTScore、Bedrockモデル評価)を実際に回す | 5時間 |
| 6 | 問題演習で弱点を洗い出し、間違えた分野のドキュメントに戻る | 10〜15時間 |
用語の暗記だけでは足りません。ナレッジベースを1つ作ると、チャンキング・埋め込み・検索設定の意味がつながります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 日本語でMLA-C02を受験できるのはいつからですか
一般提供(GA)開始後です。AWSは英語・韓国語・日本語・簡体中国語での提供を予定しており、2027年初頭の見込みとされています。それまでの間、日本語ではMLA-C01を受験できます。
Q2. C02のベータ試験は受けるべきですか
英語での受験に抵抗がなければ、受験料75USDは大きいです。ただしベータ試験は170分・85問と負荷が高く、結果が出るまで数か月かかるのが一般的です。急いで資格が必要な方には向きません。
Q3. C01の教材はどこまで使えますか
分野1・2・4の従来ML部分はそのまま使えます。一方で、次の部分は対策不要です。
- 並べ替え問題・内容一致問題の対策 → 形式ごと廃止
- SageMaker Neo/エッジ推論、BYOC、モデル圧縮 → 範囲外
- Kendra、A2I、Mechanical Turk、Fraud Detector、Lookout系を正解とする問題 → 対象サービス外
生成AI・RAG・エージェントの範囲はC01教材には載っていないため、別途補う必要があります。
Q4. AWS Certified AI Practitioner (AIF) を持っていると有利ですか
有利です。AIFで扱うFM、プロンプトエンジニアリング、RAGの基礎、責任あるAIといった概念は、C02の新規範囲と重なります。AIFを取っている人は、そこにMLOpsとインフラ運用を足す形になります。
Q5. 従来のMLの知識はもう不要ですか
いいえ。むしろ残っています。SageMaker AIの組み込みアルゴリズム、スクリプトモード、自動モデルチューニング(AMT)、分散トレーニング、アンサンブル、ドリフト検出、シャドウバリアント、VPC分離といった項目はほぼ全部残っています。C02は従来MLを削って生成AIを入れたのではなく、従来MLの上に生成AIを足した試験です。
まとめ
- MLA-C02は2026年9月29日から英語のベータ試験として開始。日本語版のC01は一般提供開始(2027年初頭見込み)まで受験可能
- 試験の定義が「MLソリューション」から「AIとMLのソリューション」に変わり、従来MLと基盤モデル(FM)の両方を扱う能力が問われるようになった
- 出題形式が4種類から2種類へ。並べ替えと内容一致が廃止され、択一と複数選択のみになった
- スキル項目107件のうち45件(約42%)が新規追加。特に分野3は項目の半分が新規
- RAGは4分野すべてに出てくる。チャンキング、ナレッジベース構築、検索精度のモニタリングまでまとめて問われる
- エージェントが新しい領域として追加(Amazon Bedrock AgentCore、ステート管理、通信プロトコル、調整障害の監視)
- 評価指標はBLEU/ROUGE/BERTScore/LLM-as-a-judgeが追加され、コストはトークン課金、セキュリティはGuardrails・責任あるAIが軸になる
- エッジ推論(SageMaker Neo)、BYOC、モデル圧縮は範囲外になり、その分の学習コストは削減できる
- 従来MLの中核はほぼ据え置きのため、実質的な出題範囲は約1.4倍に広がった
C01は「SageMakerでMLパイプラインを回せる人」を測る試験でした。C02は「Bedrockを中核にRAGとエージェントを組み立て、評価・コスト管理・ガードレールまで運用できる人」を測る試験です。
生成AIを実務で触っている人なら、取りやすくなった部分もあります。日本語版が出るまで時間があるので、先にBedrockを触っておくのが早いです。
参考リソース
| リソース | 内容 |
|---|---|
| AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate 公式ページ | 試験の申し込み、最新の日程 |
| MLA-C01 試験ガイド(AWS公式ドキュメント) | 現行版の試験ガイド全文 |
| Updates to AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate (MLA-C02)(AWS公式ブログ) | 改訂の公式アナウンス |
※本記事はMLA-C01およびMLA-C02の公式試験ガイド(2026年9月時点)をもとに作成しています。試験内容や日程は変更される可能性があるため、受験前に必ず公式ページで最新情報をご確認ください。
問題演習で仕上げる
新範囲の定着には問題演習が効きます。MLAの出題傾向に合わせた問題集を用意しています。(現状C01対応。C02対応予定あり)
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システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定:SCS, ANS, AIP, SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定:AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当

