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【CLF-C02 無料問題】分野2 セキュリティとコンプライアンス 9問|解説と図つき

AWS認定クラウドプラクティショナー(CLF-C02)の出題分野2「セキュリティとコンプライアンス」から、練習問題9問を無料で公開します。

この分野の出題割合は30%です。分野3に次いで大きく、65問のうちおよそ19〜20問がここから出ます。

分野2の中心は責任共有モデルです。AWSが守る範囲と利用者が守る範囲の線引きを問う問題が繰り返し出ます。難しいのは、この線が使うサービスによって動くことです。EC2ではゲストOSのパッチ適用は利用者の責任ですが、Lambdaでは実行環境をAWSが管理するため、利用者の責任はコードとIAM権限の範囲に狭まります。DynamoDBのようなマネージドサービスでは、基盤のパッチもハードウェアの保守もAWS側が担当します。「AWSが守るのはクラウド“の”セキュリティ、利用者が守るのはクラウド“における”セキュリティ」という言い方だけで覚えると、サービスごとの違いを問われたときに答えが出ません。

今回の9問は、同じ責任共有モデルの論点をEC2・Lambda・DynamoDBという異なるサービスで問い直す構成にしています。あわせて、EBSの暗号化、セキュリティグループの設定監査、複数のセキュリティサービスの検出結果を集約する仕組みなど、役割を取り違えやすいサービスも扱っています。

まず問題文と選択肢だけを読んで答えを決め、それから「解答と解説を見る」を開いてください。9問中1問は複数選択(2つ選択)です。

問題1単一選択

ある企業が、EC2インスタンスに接続しているAmazon EBSボリュームに保存するデータを暗号化したいと考えています。ボリュームから作成するスナップショットも同じように保護する必要があります。このボリュームの暗号化を実現するために利用するAWSサービスはどれですか。

  1. AWS Certificate Manager
  2. Amazon Macie
  3. AWS KMS
  4. AWS Secrets Manager
解答と解説を見る

正解:回答 3

回答 1 不正解 AWS Certificate Managerは、WebサイトやアプリケーションのSSL/TLS証明書を発行し、有効期限に合わせて更新するサービスです。扱うのは通信を暗号化するための証明書であって、ボリュームに保存したデータを暗号化する鍵ではないため、EBSの暗号化には使えません。HTTPSでの通信を守る証明書の管理に使います。

回答 2 不正解 Amazon Macieは、Amazon S3に保存されたデータの中から個人情報などの機密データを機械学習で見つけ出し、危険な状態を知らせるサービスです。データを暗号化する仕組みは持たず、対象もS3に限られるため、EBSボリュームの暗号化には関わりません。S3に機密データが置かれていないかを点検する用途に使います。

回答 3 正解 AWS KMS(Key Management Service、暗号化に使う鍵を作成し管理するサービス)は、EBSの暗号化で使う鍵を提供します。暗号化されたボリュームから作成したスナップショットも同じ鍵で保護され、暗号化されたスナップショットから復元したボリュームは必ず暗号化された状態になります。利用者が鍵を保管する仕組みを自分で用意する必要はありません。

回答 4 不正解 AWS Secrets Managerは、データベースのパスワードやAPIキーなどの秘密情報を保管し、定期的に自動で入れ替えるサービスです。保管するのはアプリケーションが使う認証情報であって、ボリュームを暗号化する鍵を作る仕組みではないため、この要件には合いません。プログラムの中にパスワードを直接書かずに済ませる用途に使います。

問われている要件

  • Amazon EBSボリュームに保存するデータを暗号化したいこと
  • ボリュームから作成するスナップショットも同じように保護したいこと
  • 保存データの暗号化を実現するサービスを選ぶこと

前提知識

Amazon EBSの暗号化とは

  • EBS(Elastic Block Store、EC2インスタンスに接続して使うディスク)は、ボリュームを作成するときに暗号化を有効にできます。暗号化を有効にすると、ボリュームの中のデータ、そこから作成するスナップショット、スナップショットから復元したボリュームがすべて暗号化された状態になります。
  • 暗号化の処理はインスタンスを動かすサーバー側で行われるため、利用者がOSやアプリケーションに手を加える必要はありません。

AWS KMSとは

  • AWS KMS(Key Management Service)は、データの暗号化に使う鍵を作成し、誰がその鍵を使えるかを管理するサービスです。EBSだけでなく、S3やRDSなど多くのAWSサービスが暗号化にKMSの鍵を使います。
  • 賃貸オフィスに例えると、KMSはビルの管理室にある鍵の保管庫です。テナントは保管庫から鍵を借りて自分の書庫を施錠し、鍵そのものはテナントが持ち歩かずに管理室が守ります。

似た名前のサービスとの違い

  • AWS Certificate Managerは通信を守る証明書、AWS Secrets Managerはパスワードなどの秘密情報、Amazon MacieはS3の中の機密データの発見を担当します。いずれも「守る」という言葉でくくれますが、保存したデータを暗号化する鍵を作れるのはKMSだけです。

図による解説

この図は、選択肢の4つのサービスを「保存したデータを守るもの」と「別の対象を守るもの」に分けたものです
この図は、選択肢の4つのサービスを「保存したデータを守るもの」と「別の対象を守るもの」に分けたものです。保存したデータを暗号化する鍵を作り、その鍵を使える相手を決めるのがAWS KMSで、EBSはボリュームの作成時にこの鍵を指定して暗号化します。AWS Certificate Managerが扱うのはHTTPS通信を守る証明書で、守る対象はやり取りの途中のデータです。AWS Secrets Managerはパスワードなどの秘密情報を保管して自動で入れ替える場所で、鍵を作って他のサービスに貸し出す役割はありません。Amazon MacieはS3の中に機密データがないかを見つける点検役で、暗号化の機能自体を持ちません。4つをセキュリティ関連とひとまとめに覚えると暗号化の問題で毎回迷います。

解くための考え方

問題文の「EBSボリュームに保存するデータを暗号化」と「スナップショットも同じように保護」という言葉に注目します。問われているのは、通信の保護でも秘密情報の保管でもなく、保存したデータを暗号化するための鍵を作って管理するサービスです。

AWSで暗号化の鍵を作成し管理するサービスはAWS KMSです。EBSはボリュームを暗号化するときにKMSの鍵を使い、スナップショットや復元後のボリュームにも同じ鍵の保護が引き継がれるため、この要件にそのまま当てはまります。

AWS Certificate Managerは証明書を扱うサービスで、守る対象は通信です。AWS Secrets Managerはパスワードなどの秘密情報を預かる場所で、鍵を作る仕組みではありません。Amazon MacieはS3の中の機密データを見つける点検の仕組みで、暗号化そのものは行いません。

「保存データの暗号化・鍵」と読めたらAWS KMS、「証明書・HTTPS」ならAWS Certificate Manager、「パスワード・APIキーの保管」ならAWS Secrets Manager、「S3の機密データの発見」ならAmazon Macie、という対応で判断します。

参考資料:Amazon EBS 暗号化 – Amazon EBSAWS Key Management Service – AWS Key Management ServiceAWS Certificate Manager とは – AWS Certificate ManagerAWS Secrets Manager とは – AWS Secrets ManagerAmazon Macie とは – Amazon Macie

問題2単一選択

ある企業は、AWSアカウント内のセキュリティグループに、特定のポートへ誰からでも接続できる設定のまま残っているものがないかを確認したいと考えています。このような設定を継続的に点検できるAWSサービスはどれですか。

  1. AWS Trusted Advisor
  2. AWS CloudTrail
  3. Amazon GuardDuty
  4. AWS Network Firewall
解答と解説を見る

正解:回答 1

回答 1 正解 AWS Trusted Advisorは、アカウントの設定をAWSのベストプラクティスと照らし合わせて点検し、改善点を知らせるサービスです。セキュリティのチェック項目に、特定のポートが無制限に開いているセキュリティグループを検出するものが含まれており、基本のサポートプランでも利用できます。設定の不備を定期的に見つけて直す用途にそのまま当てはまります。

回答 2 不正解 AWS CloudTrailは、誰がいつどのAPI操作を行ったかという操作の履歴を記録するサービスです。セキュリティグループを変更した操作は記録に残りますが、その設定がベストプラクティスに反しているかどうかを判定する機能は持たないため、不備の洗い出しには使えません。監査や、問題が起きたときに操作をさかのぼる用途に使います。

回答 3 不正解 Amazon GuardDutyは、ログや通信の記録を分析して、不正アクセスや乗っ取りなどの疑わしい振る舞いを検知するサービスです。見ているのは実際に起きている脅威の兆候であって、セキュリティグループの設定そのものが甘いかどうかを点検するものではありません。攻撃や侵害の兆候にいち早く気づく用途に使います。

回答 4 不正解 AWS Network Firewallは、VPCの出入口で通信の内容を検査し、ルールに基づいて通したり遮断したりするマネージドなファイアウォールです。通信を止める役割であり、セキュリティグループの設定を評価して改善点を示す機能はありません。VPC全体の通信に細かな検査ルールを適用したいときに使います。

問われている要件

  • セキュリティグループに、特定のポートが誰からでも接続できる設定が残っていないかを点検したいこと
  • 設定の不備を継続的に点検できること
  • 脅威の検知や通信の遮断ではなく、設定の点検を担うサービスを選ぶこと

前提知識

セキュリティグループとは

  • セキュリティグループは、EC2インスタンスなどに対してどの送信元からどのポートへの通信を許可するかを決める仮想的なファイアウォールです。送信元を「どこからでも」にしたままSSHやRDPのポートを開けていると、インターネット上の誰でも接続を試みられる状態になります。
  • 賃貸オフィスに例えると、セキュリティグループは部屋ごとの鍵です。鍵を開けっ放しにしている部屋がないかを定期的に見回るのが、この問題で求められている点検です。

AWS Trusted Advisorとは

  • AWS Trusted Advisorは、アカウントの利用状況をコスト最適化、パフォーマンス、セキュリティ、耐障害性、サービスクォータなどの観点で自動点検し、ベストプラクティスから外れている項目を一覧で示すサービスです。
  • セキュリティのチェック項目には、特定のポートが無制限に開いているセキュリティグループの検出、ルートユーザーのMFAの有無、IAMの利用状況などがあります。これらの基本的な項目は無料の基本サポートプランでも利用できますが、基本サポートプランではチェックの自動更新が使えず、手動で更新する必要があります。AWS Business Support+以上のプランではすべての項目と自動更新を利用できます。

似た役割のサービス

  • AWS CloudTrailは操作の履歴を記録するサービス、Amazon GuardDutyは脅威の兆候を検知するサービス、AWS Network Firewallは通信を検査して遮断するサービスです。どれもセキュリティに関わりますが、設定がベストプラクティスに沿っているかを判定するのはTrusted Advisorです。

図による解説

この図は、選択肢の4つのサービスを「設定を見るもの」と「起きたことを見るもの」に分けたものです
この図は、選択肢の4つのサービスを「設定を見るもの」と「起きたことを見るもの」に分けたものです。セキュリティグループの設定そのものを対象にして、ベストプラクティスから外れた状態を見つけるのがAWS Trusted Advisorです。AWS CloudTrailが見ているのは操作の履歴で、誰がいつ設定を変えたかは分かっても、その設定が危険かどうかは判断しません。Amazon GuardDutyが見ているのはログに現れる攻撃や侵害の兆候で、設定が甘いだけで実際の攻撃が起きていなければ何も検知しません。AWS Network Firewallが見ているのは通信の中身で、設定を評価する機能は持ちません。「セキュリティならGuardDuty」と決めてしまうと、開けっ放しのポートは攻撃を受けるまで気づけません。

解くための考え方

問題文の「設定のまま残っているものがないか」と「継続的に点検」という言葉に注目します。求められているのは、いま起きている攻撃を見つけることでも通信を止めることでもなく、設定がベストプラクティスに沿っているかの点検です。

アカウントの設定を点検して改善点を示すサービスはAWS Trusted Advisorです。セキュリティのチェック項目に、特定のポートが無制限に開いているセキュリティグループを検出するものがあり、見つけた不備の改善を促してくれるため、この要件にそのまま当てはまります。

AWS CloudTrailは操作の履歴を記録するだけで、設定の良し悪しは判定しません。Amazon GuardDutyは脅威の兆候を検知するサービスで、設定の甘さそのものは対象外です。AWS Network Firewallは通信を検査して遮断する仕組みで、設定を評価する機能はありません。

「ベストプラクティスとの照合・設定の点検」と読めたらAWS Trusted Advisor、「操作の記録」ならAWS CloudTrail、「脅威の検知」ならAmazon GuardDuty、「通信の検査・遮断」ならAWS Network Firewall、という対応で判断します。

参考資料:AWS Trusted Advisor – AWS サポートセキュリティ – AWS サポートAWS CloudTrail とは – AWS CloudTrailAmazon GuardDuty とは – Amazon GuardDutyNetwork Firewall – クラウドファイアウォール – AWS Network Firewall – AWS

問題3単一選択

ある企業が、アプリケーションのデータをAmazon DynamoDBのテーブルに保存しています。AWSの責任共有モデルに照らすと、この構成でAWS側が担当する作業はどれですか。

  1. テーブルへアクセスできるIAMユーザーやロールと操作の範囲を決めます
  2. テーブルに入れるデータの内容と機密度の分類を決めます
  3. テーブルのデータを複数のアベイラビリティーゾーンへ複製します
  4. テーブルの暗号化に使う鍵をAWS所有のものにするか自分の鍵にするか選びます
解答と解説を見る

正解:回答 3

回答 1 不正解 テーブルへのアクセス権限の設定は、誰がどのテーブルにどの操作をしてよいかをIAM(Identity and Access Management、誰が何をしてよいかを決める仕組み)のポリシーで決める作業です。AWSは権限を制御する仕組みを提供しますが、誰に何を許すかは利用者にしか決められないため、責任共有モデルでは利用者の担当です。

回答 2 不正解 データの内容と分類を決めるのは、どんな情報をテーブルに保存し、それがどれほど重要かを判断する作業です。責任共有モデルでは、データの管理と資産の分類は利用者の責任と定められており、AWSは預かったデータの中身を見て機密度を判断することはありません。個人情報の有無や保存の要否を決めるのは利用者です。

回答 3 正解 Amazon DynamoDBは、テーブルのデータをリージョン内の3つのアベイラビリティーゾーンへ自動的に複製して保管するフルマネージドのデータベースです。この複製はサービスの仕組みとしてAWSが行い、利用者が複製の設定を組んだり運用したりする手段はありません。設備の運用やソフトウェアの保守と同じく、クラウド自体を守るAWSの担当です。

回答 4 不正解 暗号化に使う鍵の種類を選ぶのは、保存時の暗号化にAWS所有の鍵を使うか、自分のアカウントで管理する鍵を使うかを決める作業です。暗号化そのものはDynamoDBに組み込まれていて常に有効ですが、どの鍵で守るかという暗号化オプションの選択は責任共有モデルで利用者の責任とされています。鍵の選び方を決めるのは利用者です。

問われている要件

  • Amazon DynamoDBを使うときの責任共有モデルの分担を理解していること
  • 権限・データの内容・鍵の種類といった「利用者が決めること」を見分けること
  • 複製や設備の運用など、利用者に操作の手段がない作業はAWSの担当と判断すること

前提知識

責任共有モデルとは

  • 責任共有モデルは、AWSが「クラウド自体のセキュリティ」を、利用者が「クラウド内のセキュリティ」を担当する、という考え方です。AWSは設備、ネットワーク、サーバー、そしてマネージドサービスのソフトウェアを守り、利用者はデータの管理(暗号化オプションを含む)、資産の分類、IAMでの権限の適用を担当します。
  • 賃貸オフィスに例えると、ビルのオーナーであるAWSは建物の構造や共用部の警備、設備の点検を担当し、テナントである利用者は部屋に何を持ち込み、誰に鍵を渡すかを担当します。

Amazon DynamoDBでAWSが受け持つ範囲

  • Amazon DynamoDBはフルマネージドのデータベースで、サーバーの用意、データベースソフトウェアの更新と保守、OSへのパッチ適用をAWSが行います。
  • テーブルのデータは、リージョン内の3つのアベイラビリティーゾーンへ自動的に複製されます。複製先の数や仕組みはサービスとして決まっており、利用者が設定する項目はありません。
  • 保存時の暗号化も常に有効で、暗号化の機能そのものはAWSが提供します。

利用者に残る判断

  • どのIAMユーザーやロールにどの操作を許すか、どんなデータをどの機密度で保存するか、暗号化にAWS所有の鍵と自分の鍵のどちらを使うか、という判断は利用者にしかできません。仕組みはAWSが用意し、その使い方を決めるのが利用者です。

図による解説

この図は、Amazon DynamoDBを使うときにAWSが受け持つ範囲を主役にして、責任の境界を表しています
この図は、Amazon DynamoDBを使うときにAWSが受け持つ範囲を主役にして、責任の境界を表しています。境界の下にあるのは、テーブルのデータを複数のアベイラビリティーゾーンへ複製する仕組みと、サーバー・OS・データベースソフトウェアの保守です。どちらも利用者には触れる手段がなく、サービスの一部としてAWSが運用します。境界の上に並ぶのは、アクセス権限、データの内容と分類、暗号化に使う鍵の種類という利用者の判断です。仕組みはAWSが用意しても、その使い方は利用者にしか決められません。複製が自動だからといって、暗号化まで含めてすべてAWS任せだと考えると、鍵の選択や権限の設定を誰も決めていない状態になります。自動で動く仕組みと、その仕組みをどう使うかの判断を分けて覚えてください。

解くための考え方

問題文の「Amazon DynamoDB」と「AWS側が担当する作業」という言葉に注目します。DynamoDBは利用者がサーバーを用意せずに使えるマネージドなデータベースで、サーバーやOS、ソフトウェアの運用に加えて、データを複数のアベイラビリティーゾーンへ複製する仕組みまでAWSが引き受けます。

テーブルのデータを複数のアベイラビリティーゾーンへ複製する作業は、利用者に設定や運用の手段がなく、サービスの仕組みとしてAWSが行うものなので、これが正解です。

一方で、テーブルへアクセスできるユーザーと操作の範囲、テーブルに入れるデータの内容と分類、暗号化に使う鍵の種類は、どれも利用者にしか判断できない項目です。AWSは権限を制御する仕組みや暗号化の機能を用意しますが、それをどう使うかを決めるのは利用者の責任です。

「マネージドサービス+責任共有でAWS側はどれか」と読めたら、利用者が触れられない仕組みの運用を選び、利用者が決める権限・データ・鍵の選択を外します。同じ問題で利用者側を問われたときはこの逆を選ぶ、と対で覚えておくと判断が安定します。

参考資料:責任共有モデル – Amazon Web Services (AWS)Amazon DynamoDB とは – Amazon DynamoDBAmazon DynamoDB のセキュリティとコンプライアンス – Amazon DynamoDB保管時の DynamoDB 暗号化 – Amazon DynamoDBAmazon DynamoDB の Identity and Access Management – Amazon DynamoDB

問題4単一選択

ある企業は、複数のAWSセキュリティサービスと他社のセキュリティ製品がそれぞれ出す検出結果を、サービスごとに別々の画面で見るのではなく横断して確認したいと考えています。この要件を満たすAWSサービスはどれですか。

  1. AWS Security Hub
  2. Amazon Detective
  3. Amazon Inspector
  4. Amazon GuardDuty
解答と解説を見る

正解:回答 1

回答 1 正解 AWS Security Hubは、Amazon GuardDutyやAmazon Inspectorなどのセキュリティサービスと、対応する他社製品が出す検出結果を標準化された形式に変換して1か所に集約するサービスです。集めた結果をセキュリティ標準やベストプラクティスと照らし、環境全体の状態を一覧で確認できます。CSPMと呼ばれる役割を担うサービスです。

回答 2 不正解 Amazon Detectiveは、すでに見つかった疑わしい出来事について、ログを時系列や関係図に整理して根本原因を調べるためのサービスです。調査の対象はGuardDutyなどが出した個々の検出結果であり、複数のサービスや他社製品の結果を共通の形式に集約して一覧にする役割ではありません。侵害の経緯を深掘りする用途に使います。

回答 3 不正解 Amazon Inspectorは、EC2インスタンスやコンテナイメージ、Lambda関数を継続的にスキャンして、ソフトウェアの脆弱性や意図しないネットワークの露出を見つけるサービスです。自分で検出結果を生み出す側のサービスであり、他のサービスや他社製品の結果を集めて標準化する機能は持ちません。脆弱性の管理に使います。

回答 4 不正解 Amazon GuardDutyは、ログや通信の記録を分析して、不正アクセスや乗っ取りなどの脅威の兆候を検知するサービスです。検知した結果は他のサービスへ渡す元データになりますが、他社製品を含む複数の情報源から結果を受け取って一覧にする仕組みではありません。脅威にいち早く気づく用途に使います。

問われている要件

  • 複数のAWSセキュリティサービスと他社製品の検出結果を、別々の画面ではなく横断して確認したいこと
  • そのために検出結果を共通の形式にそろえて1か所に集め、全体の状態を一覧で把握できること
  • 検出結果を生み出す側ではなく、受け取って集約する側のサービスを選ぶこと

前提知識

AWS Security Hubとは

  • AWS Security Hubは、Amazon GuardDuty、Amazon Inspector、Amazon Macieなどのセキュリティサービスと、対応する他社製品の検出結果を、標準化された共通の形式で1か所に集約するサービスです。集めた結果をAWSのベストプラクティスやCIS、PCI DSSなどの基準と照らして、環境全体のセキュリティ状態を採点し一覧で示します。
  • このように、クラウド環境の設定や状態を継続的に評価して管理する仕組みを、CSPM(Cloud Security Posture Management、クラウドセキュリティ態勢管理)と呼びます。
  • 賃貸オフィスに例えると、Security Hubはビル全体の防災センターです。各フロアの警報装置や警備会社からの通報を1つの盤面に集め、ビル全体でどこに問題があるかを一目で確認できます。

名称について

  • 検出結果の集約とセキュリティ基準との照合を担ってきた従来の機能は、現在はAWS Security Hub CSPMという名前で提供されています。新しいAWS Security Hubはこれを含めて、GuardDutyやInspectorなどの結果を関連付けてリスクの優先順位を付ける統合サービスになっています。試験では単にAWS Security Hubとして出題されます。

似た役割のサービス

  • Amazon GuardDutyは脅威の兆候を検知する、Amazon Inspectorは脆弱性を見つける、という「検出結果を生み出す」サービスです。Amazon Detectiveは、見つかった出来事の原因をログから調べる「深掘りする」サービスです。Security Hubはこれらの結果を「集めて一覧にする」位置にあります。

図による解説

この図は、選択肢の4つのセキュリティサービスを、検出結果が生まれてから処理されるまでの役割で分けたものです
この図は、選択肢の4つのセキュリティサービスを、検出結果が生まれてから処理されるまでの役割で分けたものです。Amazon InspectorとAmazon GuardDutyは同じ「生み出す」側に並び、脆弱性と脅威の兆候をそれぞれ独立に検出します。AWS Security Hubはこうした結果と他社製品からの結果を共通の形式にそろえて集約し、環境全体の状態を一覧にします。Amazon Detectiveは集まった中の気になる出来事を選び、ログをたどって原因を調べます。どれも同じようなセキュリティサービスに見えますが、複数の情報源から受け取って集約する位置にあるのはSecurity Hubだけです。GuardDutyに集約まで期待すると、他社製品の結果は別々の画面に散らばったままになります。

解くための考え方

問題文の「複数のAWSセキュリティサービスと他社製品の検出結果」と「別々の画面で見るのではなく横断して確認」という言葉に注目します。求められているのは、自分で脅威や脆弱性を見つけることではなく、他のサービスが見つけた結果を受け取ってまとめる役割です。

複数の情報源からの検出結果を標準化された形式で集約し、環境全体の状態を一覧にするのはAWS Security Hubです。CSPMと呼ばれるこの役割は、Security Hubの中心的な機能なので、これが正解です。

Amazon GuardDutyとAmazon Inspectorは、それぞれ脅威の検知と脆弱性の発見を行う、検出結果を生み出す側のサービスです。Amazon Detectiveは、見つかった出来事の原因をログから調べる側のサービスで、他社製品を含む結果の集約は行いません。

「検出結果を集約・標準化・一覧化」と読めたらAWS Security Hub、「脅威の検知」ならAmazon GuardDuty、「脆弱性のスキャン」ならAmazon Inspector、「原因の調査」ならAmazon Detective、という対応で判断します。

参考資料:AWS Security Hub CSPM の概要 – AWS Security HubAmazon GuardDuty とは – Amazon GuardDutyAmazon Inspector とは – Amazon InspectorAmazon Detective とは – Amazon DetectiveAWS Security Hub – AWS

問題5単一選択

ある開発者が、アプリケーションの処理をAWS Lambdaの関数として実装しました。AWSの責任共有モデルに照らすと、この開発者側に責任がある項目はどれですか。

  1. 関数の中で動かすコードと、そのコードが使うライブラリを管理します
  2. 呼び出しの数に合わせて、関数を動かす実行環境の数を増減させます
  3. 関数を実行するサーバーのOSにセキュリティパッチを適用します
  4. 使っていない時間帯は関数を停止して、待機中の料金が出ないようにします
解答と解説を見る

正解:回答 1

回答 1 正解 責任共有モデルでは、AWSがサーバーやOS、実行環境を運用し、利用者は自分が持ち込むものを管理します。Lambdaで利用者が持ち込むのは関数のコードと、そのコードが依存するライブラリです。コードの不具合の修正や、古いライブラリの入れ替え、関数に与えるアクセス権限の設定は開発者の仕事として残ります。

回答 2 不正解 実行環境の増減は、負荷に合わせて処理能力を調整する作業です。Lambdaは呼び出しの数に応じて実行環境を自動的に増やし、呼び出しが減れば自動的に減らすため、利用者が台数を決めたり調整したりする必要はありません。この自動的な拡張はAWSがサービスとして提供する部分です。

回答 3 不正解 OSへのパッチ適用は、サーバーの基本ソフトの弱点を修正する作業です。Lambdaでは利用者は関数を動かすサーバーやOSに触れられず、パッチの適用はAWSが行います。OSのパッチが利用者の責任になるのは、EC2のようにOSから自分で用意するサービスの場合です。

回答 4 不正解 使っていない間に停止するのは、常時動いているサーバーの無駄な料金を抑える発想です。Lambdaの関数は呼び出されたときだけ実行され、呼び出しがなければ何も動かず料金も発生しないため、停止という操作自体がありません。この考え方が当てはまるのはEC2インスタンスのように起動し続けるサービスです。

問われている要件

  • AWS Lambdaを使うときの責任共有モデルの分担を理解していること
  • サーバーレスではAWSがサーバー・OS・実行環境の運用と拡張を担うことを知っていること
  • 利用者が担う責任が関数のコードとその依存ライブラリの管理であることを判断すること

前提知識

責任共有モデルとは

  • 責任共有モデルは、AWSが「クラウド自体のセキュリティ」を、利用者が「クラウド内のセキュリティ」を担当する、という考え方です。どこまでをAWSが担うかは、使うサービスの種類によって変わります。
  • 賃貸オフィスに例えると、EC2は内装のない部屋でOSから自分で用意し、Lambdaは机も什器もそろった部屋です。Lambdaで利用者が持ち込むのは書類にあたるコードと、道具にあたるライブラリだけです。

AWS Lambdaとは

  • AWS Lambdaは、サーバーを用意せずにコードを実行できるサービスです。利用者はコードをアップロードして、どんなきっかけで動かすかを設定するだけで、サーバーの用意、OSの保守、パッチ適用、呼び出し数に応じた実行環境の増減はすべてAWSが行います。
  • 料金は関数が実行された時間と回数に応じて発生し、通常の設定では呼び出しがない間は料金がかかりません。

Lambdaでの利用者の責任

  • 関数のコードそのものと、コードが依存するライブラリの管理が中心です。コードの脆弱性を直すこと、古いライブラリを更新すること、関数に付けるIAMロールで必要最小限の権限を与えること、環境変数などに置く秘密情報を守ることも利用者の担当です。

図による解説

この図が表しているのは、AWS Lambdaでは責任の境界が「関数に持ち込むもの」と「関数を動かす仕組み」の間に引かれる、ということです
この図が表しているのは、AWS Lambdaでは責任の境界が「関数に持ち込むもの」と「関数を動かす仕組み」の間に引かれる、ということです。関数のコードと依存ライブラリ、そして関数の設定や実行ロールは利用者の担当で、コードの不具合や古いライブラリはAWSが直してくれません。境界の下にある実行環境の増減、サーバーとOSへのパッチ適用、データセンターの設備は、利用者からは見えない場所でAWSが運用します。EC2ではこの境界がOSの上まで下がり、パッチ適用も利用者の仕事になります。Lambdaでもサーバーがどこかで動いているからと、OSの更新や台数の調整を自分の責任に数えると、実際には触れられない作業を抱え込む一方で、本当に守るべきコードとライブラリの更新が後回しになります。

解くための考え方

問題文の「AWS Lambda」と「責任共有モデル」という言葉に注目します。Lambdaはサーバーを用意せずに、呼び出しがあったときだけ関数が実行されるサーバーレスのサービスです。サーバーレスのサービスでは、サーバー・OS・実行環境の運用と拡張はAWSが引き受けるため、利用者が担うのは自分が持ち込むコードとその周辺だけです。

関数のコードと、コードが使うライブラリを管理する作業は、まさに利用者が持ち込む部分の責任なので、これが正解です。

実行環境の数を呼び出しに合わせて増減させる作業は、Lambdaが自動で行う仕組みであり、利用者は関わりません。サーバーのOSへのパッチ適用も、利用者が触れられない層の作業でAWSの担当です。使っていない間に関数を停止する作業は、呼び出しがなければ動かず料金も出ないLambdaには存在しません。

「サーバーレス+責任共有」と読めたら、動かす仕組みはAWS、持ち込むコードとライブラリと権限は利用者、という分け方を当てはめます。同じ問題がEC2で出たときはOSのパッチも利用者側に移る、と対比で覚えておくと判断が安定します。

参考資料:責任共有モデル – Amazon Web Services (AWS)AWS Lambda とは – AWS LambdaLambda ランタイム管理における責任共有モデルを理解する – AWS LambdaAWS Lambda での耐障害性 – AWS Lambda

問題6単一選択

ある企業が、自社のデータセンターで運用していたシステムをAWSに移行し、サーバーやネットワーク機器を手放しました。移行後もこの企業が自らの負担として直接支払う必要がある費用は、次のうちどれですか。

  1. AWS上で動かすアプリケーションソフトウェアのライセンス費用
  2. リージョン間を結ぶAWSのネットワーク回線を敷設する費用
  3. AWSのデータセンターで使う電力と空調設備の費用
  4. EC2インスタンスの下にある仮想化基盤へのセキュリティパッチ適用の費用
解答と解説を見る

正解:回答 1

回答 1 正解 業務で使うアプリケーションソフトウェアは、どの製品を選び、どのライセンスで使うかを決めるのが利用者であり、その費用は利用者が直接負担します。自社で保有しているライセンスをAWSに持ち込むこともできますし、ライセンス込みのAMIやAWS Marketplaceの製品を使うこともできますが、いずれの場合も支払いの責任は利用者側にあります。

回答 2 不正解 リージョンやアベイラビリティーゾーンを結ぶ回線は、AWSが世界規模で構築し運用しているネットワーク基盤です。この基盤の敷設や保守はAWSの責任であり、利用者はデータ転送などのサービス利用料金を払うだけで、回線そのものの費用を負担することはありません。利用者が意識するのは、どのリージョンを使うかという選択です。

回答 3 不正解 データセンターの電力や空調は、サーバーを動かすための施設側の設備です。AWSでは施設の運用はAWSの責任で、その費用はサービスの利用料金の中に含まれています。利用者が電気代や空調の費用を別に請求されることはなく、自社で払っていた設備費用がなくなることがクラウドへ移る利点の1つです。

回答 4 不正解 EC2インスタンスを動かしている仮想化基盤(ハイパーバイザー)は、AWSが管理する層です。この層へのパッチ適用や更新はAWSが行い、利用者が作業することも費用を負担することもありません。利用者が担当するのは、インスタンスの中で動くゲストOSやミドルウェアへのパッチ適用です。

問われている要件

  • クラウドへ移行した後も利用者が直接負担する費用を見分けること
  • 施設・ハードウェア・ネットワーク・仮想化基盤といったAWSが担当する層の費用が、利用料金に含まれていることを知っていること
  • アプリケーションソフトウェアのライセンスが利用者側の管理対象であることを知っていること

前提知識

責任共有モデルとは

  • AWSと利用者のどちらが何を担当するかを決めた考え方です。AWSはデータセンターの施設、物理サーバー、ネットワーク、仮想化基盤といった「クラウド本体」を担当し、利用者はその上に載せるOS、アプリケーション、データ、アクセス権の管理を担当します。
  • 賃貸オフィスに例えると、ビルのオーナー(AWS)は建物・電気・空調・共用部の警備を用意して家賃に含め、テナント(利用者)は部屋に持ち込む業務ソフトや書類を自分で用意して費用を払います。

利用者が直接負担する費用

  • サービスの利用料金のほかに、業務で使うアプリケーションソフトウェアのライセンス費用は利用者が負担します。自社が保有するライセンスをAWSへ持ち込む方法(BYOL、Bring Your Own License)と、ライセンス込みのAMIやAWS Marketplaceの製品を使う方法があり、どちらを選ぶかも利用者が決めます。物理サーバー単位で契約したライセンスは、EC2専有ホストを使えば持ち込めます。
  • 持ち込んだライセンスの数や使用状況を管理したいときは、AWS License Managerで一元的に追跡できます。

AWSが負担する費用

  • 電力や空調などの施設費用、物理サーバーやストレージ機器の購入と交換、リージョン間を結ぶネットワーク回線、仮想化基盤(ハイパーバイザー)の保守は、すべてAWSの責任と費用で行われます。利用者はこれらを意識せず、使った分のサービス利用料金を払います。

図による解説

この図は、AWSへ移行したシステムの費用を「AWSが負担して利用料金に含める層」と「利用者が直接負担する層」の2つに分けて表しています
この図は、AWSへ移行したシステムの費用を「AWSが負担して利用料金に含める層」と「利用者が直接負担する層」の2つに分けて表しています。データセンターの電力と空調、物理サーバーとネットワーク回線、仮想化基盤(ハイパーバイザー)は、AWSがまとめて用意し保守する層で、利用者はサービス利用料金という形でその一部を払うだけです。その上に載せるアプリケーションソフトウェアは、どの製品をどのライセンスで使うかを利用者が決めるため、ライセンス費用は利用者が直接支払います。移行前に自社のデータセンターで払っていた電気代や機器の交換費用がなくなる一方で、業務ソフトのライセンスは移行しても残る費用です。この境界を取り違えると、クラウド移行後の費用見積もりでライセンス費用を落としてしまい、想定より高くつく原因になります。

解くための考え方

問題文の「自社のデータセンターからAWSに移行し、サーバーやネットワーク機器を手放した」と「移行後も直接支払う必要がある費用」という言葉に注目します。問われているのは、責任共有モデルで利用者側に残るものはどれか、という区別です。

AWSが担当するのは、施設、ハードウェア、ネットワーク、仮想化基盤といったクラウド本体の層です。電力と空調はデータセンターの施設費用、リージョン間の回線はAWSのネットワーク基盤、仮想化基盤へのパッチ適用はハイパーバイザーの保守にあたり、いずれもAWSが自らの費用で行い、利用者はサービス利用料金を払うだけです。

これらを除いて利用者側に残るのが、AWS上で動かすアプリケーションソフトウェアのライセンス費用です。何を動かすかを決めるのは利用者であり、ライセンスを持ち込む場合もライセンス込みの製品を選ぶ場合も、その費用は利用者が負担します。

「施設・機器・回線・仮想化基盤の費用はAWS」「その上で動かすソフトウェアとデータは利用者」という対応で覚えておくと、費用の責任を問う問題に落ち着いて答えられます。

参考資料:責任共有モデル – Amazon Web Services (AWS)クラウドコンピューティングの 6 つの利点 – Amazon Web Services の概要AWS License Manager とは – AWS License Manager専有サーバーホスティング – Amazon EC2 専有ホスト – AWS

問題7複数選択

ある企業がAWSの利用を始めるにあたり、運用体制を整えています。AWSの責任共有モデルにおいて、この企業(利用者)側が担当する作業に該当するものはどれですか。(2つ選択してください)

  1. Amazon EC2のセキュリティグループに通信を許可するルールを設定します
  2. Amazon S3に置く自社のデータや資産を、重要度に応じて分類します
  3. Amazon S3のデータを保存するストレージ機器を故障時に交換します
  4. AWS Lambda関数を実行する環境のOSにセキュリティパッチを適用します
  5. Amazon RDSのデータベースエンジンにセキュリティパッチを適用します
解答と解説を見る

正解:回答 1・2

回答 1 正解 セキュリティグループは、EC2インスタンスなどに付ける仮想的なファイアウォールで、どの送信元からの通信を許可するかを決めます。仕組みはAWSが提供しますが、どのルールを書くかは利用者が決める作業で、「クラウド内のセキュリティ」として利用者の担当になります。

回答 2 正解 どのデータが機密で、どれなら広く共有してよいかを決められるのは、その情報を持つ利用者だけです。責任共有モデルでは、データの分類と、それに応じた暗号化やアクセス制御の方針決めは利用者の担当と明記されています。分類の結果に合わせて暗号化の要否やアクセスさせる相手を決めます。

回答 3 不正解 Amazon S3は、データを複数の施設に自動で複製して保管するストレージサービスです。データを載せている物理機器はAWSのデータセンターにあり、故障の検知も交換もAWSが行うため、利用者が機器に触れる手段はありません。利用者が担当するのは、バケットに置くデータの分類と、誰に読み書きを許すかの設定です。

回答 4 不正解 AWS Lambdaは、サーバーを意識せずにコードを実行するサービスで、実行環境のOSやランタイムの保守はAWSが行います。利用者はコードと設定を持ち込むだけで、実行環境のOSにログインしてパッチを当てる手段はありません。利用者が担当するのは、関数のコードとライブラリを最新に保つことです。

回答 5 不正解 Amazon RDSは、データベースエンジンのソフトウェアをAWSが保守するマネージドサービスです。パッチの適用そのものはAWSが行い、利用者が決められるのは、その作業を週のどの時間帯に受けるかというメンテナンスウィンドウだけです。利用者が担当するのは、データベースに置くデータと、誰に接続を許すかの設定です。

問われている要件

  • 責任共有モデルで、利用者の担当とAWSの担当を区別すること
  • ファイアウォールの設定やデータの分類が利用者の担当であることを知っていること
  • 物理機器・実行環境のOS・データベースエンジンのパッチはAWSの担当であることを知っていること
  • 2つ選ぶ複数選択問題であること

前提知識

責任共有モデルとは

  • AWSが「クラウドのセキュリティ」を担当し、利用者が「クラウド内のセキュリティ」を担当する、という役割分担の考え方です。AWSは施設、ハードウェア、ネットワーク、仮想化基盤、マネージドサービスの内部を守り、利用者はその上に置くデータ、アプリケーション、アクセス権、ネットワーク設定を守ります。
  • 賃貸オフィスに例えると、ビルのオーナー(AWS)は建物の構造と共用部の警備を担当し、テナント(利用者)は部屋に何を持ち込み、誰に鍵を渡すかを担当します。

利用者が担当する作業の例

  • セキュリティグループのルール設定、IAM(Identity and Access Management、誰が何をしてよいかを決める仕組み)でのアクセス権の管理、データの分類、ゲストOSへのパッチ適用などです。共通するのは「利用者にしか判断できないこと」です。

AWSが担当する作業の例

  • データセンターの警備、サーバーやディスクの交換、AWS Lambdaの実行環境のOSやランタイムの更新、Amazon RDSのデータベースエンジンへのパッチ適用などです。マネージドサービスほどAWSの担当範囲が広くなります。

図による解説

この図は、選択肢の5つの作業を「利用者が担当する層」と「AWSが担当する層」に分けて表しています
この図は、選択肢の5つの作業を「利用者が担当する層」と「AWSが担当する層」に分けて表しています。セキュリティグループのルール設定と、データの重要度に応じた分類は、利用者にしか判断できないことなので利用者の層に入ります。Amazon S3のストレージ機器の交換、AWS Lambdaの実行環境のOS更新、Amazon RDSのデータベースエンジンへのパッチ適用は、サービスの基盤としてAWSが行う部分で、利用者には手を出す手段がありません。見分け方は「それを決められるのは誰か」です。基盤側の作業を自分の仕事だと思い込むと、存在しない設定を探し続け、本来やるべきアクセス権や暗号化の設定が手つかずになります。

解くための考え方

問題文の「責任共有モデル」と「利用者側が担当する作業」という言葉に注目します。問われているのは、各作業が利用者の担当か、AWSの担当かという区別です。

選択肢を「利用者にしか決められないこと」と「基盤としてAWSが自動で行うこと」に分けて考えます。セキュリティグループにどのルールを書くかは、許可したい通信を知っている利用者にしか決められません。データを重要度で分類するのも、中身を知っている利用者にしかできません。この2つが正解です。

Amazon S3のストレージ機器の交換は、AWSのデータセンターにある物理機器の保守なので、利用者が行う余地がありません。AWS Lambdaの実行環境のOSは、サーバーを意識させないサービスの性質上、AWSが保守します。Amazon RDSのデータベースエンジンへのパッチ適用も、マネージドサービスとしてAWSが行い、利用者が決めるのは受け入れる時間帯だけです。いずれも利用者が自分で行う作業ではありません。

「設定・分類・アクセス権は利用者」「物理機器・実行環境・データベースエンジンの保守はAWS」という対応で覚えておいてください。

参考資料:責任共有モデル – Amazon Web Services (AWS)セキュリティグループを使用して AWS リソースへのトラフィックを制御する – Amazon Virtual Private CloudAWS Lambda のセキュリティ – AWS LambdaAmazon RDS DB インスタンスのメンテナンス – Amazon Relational Database ServiceAmazon S3 とは – Amazon Simple Storage Service

問題8単一選択

ある企業の担当者が、AWS上のセキュリティ設定について疑問を持ち、他の利用者も同じ質問をしているはずだと考えています。AWSの利用者から特によく寄せられるセキュリティ関連の質問と、その回答をまとめて公開しているものはどれですか。

  1. AWS Artifact
  2. AWS Security Hub
  3. AWS Trusted Advisor
  4. AWS Knowledge Center
解答と解説を見る

正解:回答 4

回答 1 不正解 AWS Artifactは、AWSが第三者の監査を受けて取得したSOCやISOなどの報告書・認証書をダウンロードできるサービスです。手に入るのは監査の証跡となる文書であり、利用者から寄せられた質問への回答をまとめたものではありません。自社の監査や取引先への説明で、AWS側の準拠状況を示す資料が必要なときに使います。

回答 2 不正解 AWS Security Hub(検出結果を集約する機能は現在AWS Security Hub CSPMという名称)は、複数のセキュリティサービスの検出結果を1つの画面に集め、基準に沿って自分のアカウントの状態を評価するサービスです。表示されるのは自分の環境で見つかった問題で、一般的な質問への回答を読む場所ではありません。複数アカウントの状況を一覧したいときに使います。

回答 3 不正解 AWS Trusted Advisorは、自分のアカウントの設定をベストプラクティスと照らして点検し、コスト・セキュリティ・パフォーマンスなどの改善点を助言するサービスです。出てくるのは自分のリソースに対する点検結果であり、他の利用者の質問と回答を集めた資料ではありません。開けっ放しのポートや使われていないリソースを定期的に見直す用途に使います。

回答 4 正解 AWS Knowledge Centerは、AWSの利用者から最も多く寄せられる質問と要望を取り上げ、AWSが公式に回答をまとめた記事と動画の集まりです。セキュリティに限らず幅広い分野の記事があり、「同じことで困っている人が多い問題」の解決手順を探すのに向いています。現在はAWS re:Postの中で公開されています。

問われている要件

  • 利用者からよく寄せられる質問と、その回答をまとめた情報源を選ぶこと
  • 「文書をダウンロードする」「自分の環境を点検する」サービスと、「質問への回答を読む」資料を区別すること
  • セキュリティ関連の情報源として名前が似ている複数のサービスの役割を知っていること

前提知識

AWS Knowledge Centerとは

  • AWSの利用者から特によく寄せられる質問と要望をもとに、AWSが公式に回答をまとめた記事と動画の集まりです。設定のつまずきやエラーの対処など、多くの人が同じように困る問題の解決手順が載っています。
  • 現在はAWSの公式コミュニティサイトであるAWS re:Postの中に置かれています。試験ではAWS Knowledge Centerの名前で出題されます。
  • 賃貸オフィスに例えると、Knowledge Centerはビルの管理会社が入居者からの問い合わせをまとめて掲示した「よくある質問と回答」の一覧です。

似た名前のセキュリティ関連サービス

  • AWS Artifactは、AWSが受けた第三者監査の報告書や認証書を取り出す窓口です。読むのは監査文書であり、質問への回答ではありません。
  • AWS Security Hubは複数のセキュリティサービスの検出結果を1か所に集めて自分のアカウントの状態を評価する画面、AWS Trusted Advisorは自分のアカウントの設定をベストプラクティスと照らして改善点を助言する仕組みです。どちらも「自分の環境を見て結果を返す」道具で、Knowledge Centerは「一般的な質問に対する回答を読む」資料という違いがあります。

図による解説

この図は、選択肢の4つを「何を手に入れるか」で並べたものです
この図は、選択肢の4つを「何を手に入れるか」で並べたものです。AWS Knowledge Centerから得られるのは、利用者からよく寄せられる質問に対するAWS公式の回答記事で、自分の環境を見に行くわけではなく、誰が読んでも同じ内容です。AWS Artifactから得られるのは第三者監査の報告書や認証書で、同じAWS側の文書でも質問への回答ではなく監査の証跡です。AWS Security HubとAWS Trusted Advisorは、自分のアカウントを調べた結果を返す道具で、検出結果の集約と、改善点の助言という違いがあります。ここを混同して、よくある質問の答えをTrusted Advisorに探しに行っても、出てくるのは自分のリソースの点検結果だけで、知りたかった回答にはたどり着けません。

解くための考え方

問題文の「利用者から特によく寄せられる質問」と「その回答をまとめて公開している」という言葉に注目します。求めているのは、自分の環境を調べる道具ではなく、一般的な質問に対する回答を読める資料です。

よく寄せられる質問への公式な回答を集めたものがAWS Knowledge Centerです。セキュリティに限らず幅広い分野の記事があり、問題文の「よく寄せられる質問」という表現がそのまま対応します。

AWS Artifactは監査の報告書や認証書をダウンロードする窓口で、質問への回答ではありません。AWS Security HubとAWS Trusted Advisorは、どちらも自分のアカウントを点検して結果を返す道具で、他の利用者の質問と回答を読む場所ではありません。

「よくある質問への回答」ならAWS Knowledge Center、「監査報告書や認証書」ならAWS Artifact、「自分の環境の点検」ならAWS Trusted AdvisorやAWS Security Hub、という対応で覚えておくと、この種の問題を落ち着いて解けます。

参考資料:AWS re:Post ナレッジセンターAWS Artifact とは – AWS ArtifactAWS Security Hub CSPM の概要 – AWS Security Hub CSPMAWS Trusted Advisor – AWS サポート

問題9単一選択

ある企業が、Amazon DynamoDBを使ったアプリケーションを運用しています。AWSの責任共有モデルに照らしたとき、DynamoDBを利用するこの企業(利用者)側が担当するものとして、最も適切なものはどれですか。

  1. テーブルを複製して保管するアベイラビリティーゾーンの数を決めます
  2. DynamoDBを動かしているソフトウェアにパッチを適用します
  3. テーブルにアクセスできるユーザーと操作の範囲を決めます
  4. テーブルに保存されるデータを暗号化する機能を実装します
解答と解説を見る

正解:回答 3

回答 1 不正解 Amazon DynamoDBは、テーブルのデータをリージョン内の複数のアベイラビリティーゾーンへ自動的に複製して保管するフルマネージドのデータベースです。いくつの施設に複製するかはサービスの仕組みとしてAWSが決めており、利用者が数を選ぶ設定はありません。利用者が決めるのは、読み書きの量に合わせたキャパシティの設定です。

回答 2 不正解 Amazon DynamoDBはデータベース本体のソフトウェアをAWSが保守するフルマネージドサービスです。パッチ適用や更新はAWSが行い、利用者がソフトウェアの中身に触れる手段はなく、EC2上に自分でデータベースを立てた場合とは違って、更新作業は責任の範囲に入りません。パッチの心配なくテーブルを使えるのがマネージドサービスの利点です。

回答 3 正解 誰がどのテーブルを読み書きできるかは、IAM(Identity and Access Management、誰が何をしてよいかを決める仕組み)のポリシーで利用者が決めます。AWSはアクセスを制御する仕組みを用意しますが、どのユーザーやアプリケーションにどの操作を許すかは利用者にしか判断できないため、責任共有モデルで利用者の担当になります。

回答 4 不正解 Amazon DynamoDBに保存されるデータは、AWSが用意した仕組みによって保管時に必ず暗号化されており、利用者が暗号化の機能を自分で作る必要はありません。利用者が選べるのは、暗号化に使う鍵をAWS所有のものにするか自分が管理する鍵にするかという点だけです。暗号化そのものはサービスに組み込まれています。

問われている要件

  • マネージドサービスであるAmazon DynamoDBで、利用者が担当する範囲を見分けること
  • 複製先の数・ソフトウェアのパッチ・暗号化の仕組みはAWSの担当であることを知っていること
  • テーブルへのアクセス権の管理は利用者の担当であることを知っていること

前提知識

Amazon DynamoDBとは

  • AWSが提供するフルマネージドのNoSQLデータベースで、サーバーの用意やOSの管理をせずに、テーブルを作るだけで使い始められます。データ量が増えてもストレージは自動で広がり、リージョン内の複数のアベイラビリティーゾーンへ自動で複製されます。
  • 賃貸オフィスに例えると、DynamoDBは書庫のある家具付きの部屋で、棚の増設や建物の点検はビルのオーナー(AWS)が行い、テナント(利用者)は書庫の鍵を誰に渡すかを決めます。

マネージドサービスにおける責任共有モデル

  • AWSが「クラウドのセキュリティ」として施設・ハードウェア・ネットワーク・仮想化基盤を担当し、利用者が「クラウド内のセキュリティ」としてデータやアクセス権を担当します。DynamoDBのようなマネージドサービスでは、ソフトウェアやOSの保守、複数の施設への複製、保管時の暗号化の仕組みまでAWSの担当に含まれ、利用者が担当するのはデータそのものと、誰にどの操作を許すかを決めることです。

DynamoDBのアクセス制御と暗号化

  • テーブルへのアクセスは、IAMのポリシーでユーザーやロールごとに「どのテーブルにどの操作を許すか」を定めて制御します。保管時の暗号化は常に有効で、利用者は鍵をAWS所有のものにするか自分で管理するものにするかを選ぶだけです。

図による解説

この図は、Amazon DynamoDBを使うときの責任の境界を、利用者が担当する層とAWSが担当する層の2段で表しています
この図は、Amazon DynamoDBを使うときの責任の境界を、利用者が担当する層とAWSが担当する層の2段で表しています。下段のAWSが担当する層には、複数のアベイラビリティーゾーンへの複製、ソフトウェアへのパッチ適用、保管時の暗号化の仕組みが入り、いずれもサービスの基盤としてAWSが行うため、利用者には操作する手段そのものがありません。上段の利用者が担当する層に残るのは、テーブルに保存するデータの内容と分類、そして誰がどの操作をしてよいかをIAMのポリシーで決めることです。図にはありませんが、EC2上に自分でデータベースを立てた場合はパッチや複製の構成まで利用者の仕事になります。その運用手順書をそのまま持ち込んでも、DynamoDBでは触れる場所がなく、本来やるべきアクセス権の設計が後回しになります。

解くための考え方

問題文の「Amazon DynamoDB」と「利用者側が担当するもの」という言葉に注目します。問われているのは、フルマネージドのデータベースで利用者が担当する責任は何か、という区別です。

選択肢を「サービスの基盤としてAWSが自動で行うこと」と「利用者にしか決められないこと」に分けて考えます。複製先のアベイラビリティーゾーンの数は、DynamoDBがサービスの仕組みとして決めており、利用者が選ぶ設定がありません。ソフトウェアへのパッチ適用も、データベース本体をAWSが管理するため利用者は触れません。保管時の暗号化も、サービスに組み込まれて常に有効なので、利用者が機能を作る必要はありません。

これらを除くと、利用者の担当はテーブルにアクセスできるユーザーと操作の範囲を決めることです。どのアプリケーションにどのテーブルの読み書きを許すかは、その業務を知っている利用者にしか判断できず、IAMのポリシーとして利用者が設定します。

「複製・パッチ・暗号化の仕組みはAWS」「データとアクセス権は利用者」という対応で覚えておくと、マネージドサービスの責任共有を問う問題を落ち着いて解けます。

参考資料:責任共有モデル – Amazon Web Services (AWS)Amazon DynamoDB とは – Amazon DynamoDBAmazon DynamoDB の Identity and Access Management – Amazon DynamoDB保管時の DynamoDB 暗号化 – Amazon DynamoDB

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