Azureを含むMicrosoft認定試験では様々な形式での出題があります。本記事ではその出題形式を詳しく説明します。
はじめに 各認定試験の出題形式
Azure認定資格の試験では、公式には具体的な出題形式が公開されていません。これは、試験のセキュリティを保護し、資格の価値を維持するための措置です。公式サイトには次のように記載されています。
「試験のセキュリティと認定資格の価値を保護するために、特定の試験形式や質問の種類を試験前に特定することはありません」
https://learn.microsoft.com/ja-jp/credentials/support/exam-duration-exam-experience#question-types-on-exams
とはいえ、試験時間からある程度の推測をすることが可能です。公式サイトに掲載されている情報を基に、試験の形式を推測するためのヒントを以下にまとめました。
試験の種類 | 試験時間* | 着席時間* |
---|---|---|
基礎試験 | 45 分 | 65 分 |
ラボを使用しない、アソシエイトとエキスパートのロールベース試験** | 100 分 | 120 分 |
ラボを含む可能性のある、アソシエイトとエキスパートのロールベース試験** | 120 分 | 140 分 |
マイクロソフト オフィス スペシャリスト (MOS) 試験 | 50 分 | 約 60 分 |
- 試験時間:問題を解くための時間
- 着席時間:試験時間に加えて、同意書の入力や試験後のアンケート回答などを含む時間
この表からも分かるように、試験の種類によって試験時間が異なります。ラボ試験が含まれる可能性がある試験は、試験時間が長めに設定されています。逆に、短い試験時間の試験はラボ試験を含まないことが推測できます。
たとえば、ラボ試験を含む可能性があるアソシエイトやエキスパートレベルの試験では、120分の試験時間が設けられています。これに対して、ラボ試験を含まない試験では、試験時間が100分となっています。
このように試験時間を確認することで、どのような形式の試験が行われるかをある程度予測することができます。Azure認定試験に挑戦する際は、試験時間を参考にして対策を立ててください。
出題形式の紹介
Microsoftの公式HPを参考に、実際の認定試験で出題される出題形式を紹介します。
選択問題(単一、複数)
全ての認定試験で導入されている出題形式です。チェックボックスの形は単一選択の場合は〇、複数選択の場合は□になっています。
リストの作成(並べ替え)
マウスを使ってドラッグで並べ替えを行います。
ドラッグ アンド ドロップ(穴埋め)
マウスを使って穴埋めのようにドラッグ アンド ドロップをしていきます。
ホットエリア(画面のクリック)
スクリーンショットやグラフが表示されます。適切な箇所をクリックする問題です。
事例(ケーススタディ)
架空の会社を題材にしたケーススタディです。それぞれの問題は独立しており別々に採点されます。中身は選択問題です。複数のタブがあり、環境や要件が書かれているので必要な情報を確認して回答していきます。
一度ケーススタディの設問から離れると、戻って見直しができなくなります。注意してください。
ラボ(現在休止中)
2024年6月現在、ラボ試験は廃止されています。今後復活することもあり得るため、最新状況は以下公式HPより確認してください。
ラボ試験ではAzureポータルやCLIから操作を行うハンズオン形式の試験です。設問に沿ってハンズオンを行う実践的な試験です。このラボ試験がある試験は他の試験と比較して20分の試験時間の延長があります。
注意:Azure認定試験の見直し方法について
Azure認定試験では、複数のセクションに分かれて問題が出題されます。回答の見直しは各セクションごとに行う必要があります。次のセクションに進むと、前のセクションに戻って見直したり、回答を修正したりすることができないことに注意が必要です。
この特性を理解して、各セクションを終了する前に回答を見直してください。試験時間が限られるため、各セクションでどの程度見直すかは難しいところです。
以下はセクション内で見直しを行うためのレビュースクリーンです。
まとめ
-
主な出題形式:
- 選択問題(単一・複数): 全試験で導入。
- リストの作成(並べ替え): 順番を並べ替える問題。
- ドラッグ アンド ドロップ(穴埋め): ドラッグで穴埋めをする問題。
- ホットエリア: 画像上の特定の箇所をクリックする問題。
- 事例(ケーススタディ): 架空の会社を題材にしたケーススタディ形式。
- ラボ試験は廃止中: 2024年6月現在、ラボ試験は実施されていないが、将来再導入の可能性あり。
- 見直しの注意点: 各セクションごとに見直しが必要で、一度進むと前のセクションに戻れないため、慎重に見直すことが重要。
以上です。
システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定:SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定:AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当