一部のAzureやMicrosoft 365などのMicrosoft認定試験中に、Microsoft Learnを利用できるようになりました。試験中に実際に使ってみた感想と、Microsoft Learnへのアクセス方法を紹介します。
Microsoft Learnとは
Microsoft公式の以下のサイトです。
Microsoftの製品や技術に関する知識を学ぶことができます。例えば、Azure(クラウドプラットフォーム)、Microsoft 365(オフィスツール)、Dynamics 365(ビジネスアプリケーション)などの使い方や、プログラミング言語の基礎、データベースの管理方法などが紹介されています。
AzureやMicrosoft 365などの試験勉強をする際に利用した方も多いと思います。2024年に一部のMicrosoft認定試験でMicrosoft Learnの観覧が可能となりました。
試験中のMicrosoft Learnの観覧
試験中のMicrosoft Learnの観覧においての要点は以下の通りです。
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観覧可能な試験: 基礎試験を除くロールベース試験でのみ観覧可能です。Become Microsoft Certifiedから対象の試験を確認できます。加えてMOS試験では使用できません。
- 観覧可能な試験の例: AZ-104, AZ-305, AI-102, PL-300, AZ-204, MS-102, SC-100など
- 観覧不可な試験の例: AZ-900, AI-900, DP-900, MS-900, MB-920, PL-900, SC-900
- 試験時間は延長なし: Microsoft Learnを確認中も試験時間の時計は止まりません。
- 観覧可能な内容は限られる: Q&A、プラクティス評価、自分のプロファイルは観覧ができません。
情報ソースは以下のMicrosoft Learnです。
Microsoft Learn観覧可能対象試験(すべての試験で観覧可能ではない)
基礎試験を除くロールベース試験でのみ観覧可能です。Become Microsoft Certifiedから対象の試験を確認できます。Microsoft Office Specialist (MOS) 試験試験も観覧不可です。
基礎試験とは「~Fundamentals」と名の付く認定試験です。試験番号には-900番台のものです。ロールベース試験とは基礎以外の幅広い試験です。
以下の公式ページから対象試験が基礎試験なのかロールベース試験なのかを確認することができます。
試験中の観覧可能範囲(すべてのページを観覧できるわけではない)
Q&A、プラクティス評価、自分のプロファイルを除くすべてのlearn.microsoft.com ドメイン内のページにアクセスできます。そもそもログインができないため、自分のプロファイルを確認することはできません。
Microsoft Learn サイトには GitHub などの他の Web ページへのリンクが含まれている場合がありますが、これを押下すると遷移がブロックされます。
Microsoft Learnの言語
試験言語と同じ言語でのアクセスとなります。なので日本語で受験する際は日本語のMicrosoft Learnを観覧可能です。
試験中の観覧方法
公式HPをもとに説明します。
設問画面下部の「Microsoft Learn」のアイコンをクリックすると開きます。
押下すると設問と分割されて開きます。複数タブで開くことも可能です。全画面表示やMicrosoft Learnの表示される面積を調節することもできます。
GitHubなどの他ドメインのリンクを押下した際はアクセスが拒否されます。
英語ですが、Microsoft公式から試験中のMicrosoft Learn観覧を説明した動画もあります。画面を見ているだけでもイメージがつくと思います。
試験中にMicrosoft Learnを観覧した感想
Microsoft Learnをじっくり確認する時間はない
Microsoft Learnを確認中も時計は止まらないため確認するのは最低限が望ましいです。
稀に出題されるSKUの違いによるできることの差などの細かいことはMicrosoft Learnの参照が役立つと思います。
SKUは機能グレード/契約グレード/購買グレードのようなものを指しています。BasicやStandard、Premiumなどが存在しており、できることが異なります。筆者はAWSから入ったのでSKUの細かな違いを押さえるのに苦労した記憶があります。
Microsoft Learnを使用した試験勉強を推奨
資格勉強からMicrosoft Learnのどこに何が書いてあるかを把握しておくことで、試験中の検索力が高まります。Udemyなどの模試や講座をベースに学習した際は、Microsoft Learnで情報の裏どりをする癖をつけておくと飛躍的に検索力が高まります。
特にMicrosoft Learnの検索機能はかなり微妙なので、頼りにし過ぎると痛い目に遭います。
まとめ
本記事では、Microsoft認定試験中にMicrosoft Learnを活用する方法とその有効性について解説しました。
試験中にMicrosoft Learnを閲覧することが可能となったことで、細かな暗記は少なくて済むというメリットがありますが、試験時間の延長がないため、効果的に活用するにはあらかじめMicrosoft Learnの構造や内容を把握しておく必要があると感じました。
特に、細かい設定や機能差を確認する場合に有用ですが、試験前にMicrosoft Learnを使って関連情報を学んでおくことで、試験中に素早く必要な情報をにアクセスする能力を高めることができます。また、Microsoft Learnは試験言語と同じ言語でのアクセスが可能なため、日本語で受験する際には日本語のリソースを活用することができます。
結論として、Microsoft認定試験を効果的に攻略するためには、Microsoft Learnを普段から積極的に活用し、試験に向けてしっかりと準備を進めることが重要だと思います。
以上です。
システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定:SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定:AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当