SESでno-reply@xxxx.comといったような送信専用の実在しないアドレスを使用したい場面があります。設定手順を整理したので記事にします。
設定手順
前提 メールアドレスのドメインがDNSのホストゾーンに登録されていること
本検証でDNSサーバはRoute53を使用します。
メールアドレスの@以降のドメインがRoute53ホストゾーンに登録されている前提で話を進めます。
ここでは当ブログのドメイン「sal-blog.com」を使ってno-reply@sal-blog.comからメールを送信できる状態にすることを目標にします。
また、SESのサンドボックスは事前に解除しておくことをおすすめします。
SESでドメインの検証を行う
SESのコンソールを開き、検証済みIDを選択します。そしてIDの作成を押下します。
IDタイプ：ドメインを選択してドメインを入力してください。
入力したらIDの作成を押下します。
CNAMEに登録しに行くDNSレコードが発行されます。CSVダウンロードできるので、DNSに登録しに行きます。
Route53（DNS）にCNAMEを登録する
繰り返しになりますが、同じAWSアカウント上にRoute53ホストゾーンが存在する場合、CNAMEレコードは自動的に登録され、ID ステータスが数秒後に検証済みになります。
別AWSアカウント上にRoute53ホストゾーンがある場合や、Route53以外のDNSを利用している場合は指定されたCNAMEをDNSに登録しに行きます。
筆者は同じAWSアカウント上にRoute53ホストゾーンを立てていたため、登録結果のRoute53ホストゾーンのスクリーンショットを貼り付けておきます。
XXXXXXXXX_domainkey.sal-blog.comのCNAMEが3件登録されていました。
CNAMEが登録されてるとSESで検証が完了して検証済みとなります。
動作確認
SESのマネジメントコンソールからテストEメールの送信を使ってno-reply@sal-blog.comからメールを送信してみましょう！SESコンソールから検証したドメインを選択してテストEメールの送信を押下します。
送信元メールアドレス、送信先メールアドレス、件名、本文を入力してテストＥメールの送信を押下します。
送信元メールアドレスの@以前は何を指定しても問題ありません。今回はno-replyを指定しています。
送信ボタンを押下すると、無事no-reply@sal-blog.comからメールが届きました。
最後に（感想）
よくシステムから自動送信されるno-replyのメールについての仕組みが少しわかったような気がします。
SESを使ってメルマガとかやりたい方にとっては便利なのかなあと感じました。
Route53とSESを使えばドメインもアドレス部も自分の好きなメールアドレスを発行できるのは自由度があって楽しいなあと感じました。少しでも参考になればうれしいです。
SESにメールを送信してLambda関数起動やS3に受信メールを格納する手順についても記事にしました。良かったら読んでいってほしいです。
以上です。
システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定：SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定：AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当
