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ITILの最新版 ITIL (Version 5) が2026年2月に開始され、日本語版のFoundation試験も2026年5月15日から提供されています(PeopleCertのオンライン監督試験)。ITIL 4 は並存していますが、公式計画では ITIL 4 の各モジュールは 2027年12月31日にサンセット(提供終了) 予定です。
日本のプロメトリック試験会場(CBT)で受験できるのは、2026年9月の調査時点では ITIL 4 Foundation(PC0-003J)のみです。本記事は筆者が受験した ITIL 4 Foundation を対象にしています。ITIL 4 の認定は Version 5 の上位資格の前提としても有効ですが、これから新規に学習を始める方は Version 5 の受験も検討してください(ITIL 4 向けの問題集は Version 5 の試験にはそのまま流用できません)。
ITIL(正式名称:Information Technology Infrastructure Library)は、ITの国際的なベストプラクティスをまとめたものです。ITILは、ITサービスの効率性、品質、顧客満足度を向上させるための手法として、世界中で広く採用されています。
ITILはIT業界のデファクトとなっているため、学習する価値は高いといえます。
その中でITILファンデーション資格にはざっくりと以下の魅力があります。
- 入門資格のため、初心者のITエンジニア、非ITエンジニアにとって挑戦しやすい。
- 過去の事例からベストプラクティス(最良のやり方)を学べる。
- ITILはIT業界ではデファクトスタンダードになっている(すごくメジャーである)
- ITパスポート、基本情報技術者試験など、IT関連資格の足掛かりに出来る。
この記事では、ITILファンデーション資格を初心者でも取得できるような勉強方法や教材を紹介します。
ITILファンデーションの概要
ITIL(Information Technology Infrastructure Library)は、情報技術サービス管理(ITSM)のためのベストプラクティスをまとめたフレームワークです。
そしてITILファンデーションは PeopleCert社(旧AXELOS社。AXELOSは2021年にPeopleCertに買収され、ブランドも統合されました)が提供している国際的なIT資格です。概要を以下に示します。
| 資格名 | ITIL®4ファンデーション(ITIL foundation) |
| 難易度 | ファンデーション(基礎) |
| 試験時間 | 60分 (プロメトリックのCBTではNDA・チュートリアル・アンケートを含めて75分) |
| 出題形式 | 選択問題 |
| 問題数 | 40問 |
| 合格ライン | 65%(26問/40問) |
| 試験日 | 随時通年 |
| 試験場所 | 遠隔監視オンライン試験 または 全国のテストセンター |
| 受験料 | 79,500円(税込) (プロメトリック社、2026年1月1日改定後の料金) ※受験料は2026年9月時点の情報です。価格は改定されることがあるため、申込前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。 ※PeopleCert公認研修機関(ATO)が販売するプロメトリック用バウチャーを使うと、25%程度割引になる場合があります(PeopleCert Japan の案内)。 |
| 合格発表 | 試験終了後即座 |
| 有効期限 | 認定日から3年(更新制) 更新方法は次のいずれか: ・同じITILスイート内の別の試験(上位資格など)に合格する ・PeopleCert Plus で毎年20CPD以上の活動を3年間登録する ・再受験して認定を受ける (PeopleCert Japan「認定の更新について」) |
| 受験要件 | なし (誰でも可) |
2019年からITILファンデーションはV4がリリースされました。
V4ではアジャイル、クラウド、DevOpsなど最新のITにおいて重要なベストプラクティスの項目が追加されました。
ITIL資格体系とファンデーションの位置づけ
PeopleCert社から図を引用します。

ITILファンデーションはすべてのITIL資格の基礎となっています。ITILスペシャリストなどの上位資格を取得する際の前提条件にもなっています。
基礎レベルということで、広く浅く学習すると合格できます。全体的に用語や考え方を問う問題が多いです。文系の方でも楽々合格できるレベルかと思います。
ITパスポートレベルだと考えてください。
ITILファンデーションの出題範囲
試験範囲を記載します。詳細な出題内容はITIL 4 ファンデーション シラバス(日本語版 v4.2)をご確認ください。
- サービスマネジメントの主要概念
- 用語の定義
- サービスによる価値創出の主要概念
- サービスマネジメントの4つの側面
- 組織と人材
- 情報と技術
- パートナとサプライヤ
- バリューストリームとプロセス
- ITILサービスバリューシステム
- 従うべき原則の本質
- 従うべき原則の利用方法
- ITIL管理プラクティス
- 15 種類の ITILプラクティスの目的と主要用語
- 7種類の主要ベストプラクティスの理解
それぞれの分野についてブルームのレベル1または2の理解度(思い出す、説明する)を求められます。
BLとは分野に対する理解度です。レベル1とレベル2では以下の違いがあります。
- BL1:「思い出す」/「定義する」
- BL2:「述べる」/「説明する」
難易度
ITサービス分野に従事している方を対象としていますが、実務経験は必要ありません。これからITにかかわっていきたい方にもおすすめの難易度です。
試験時間もたっぷりあるので、焦る必要もありません。
以下、ITIL 4 Foundation の出題範囲(従うべき原則、管理プラクティスの目的)に沿った例題です。用語を理解している場合は即答できますが、用語を知らない場合は考えてもわからないと思います。
正解を確認する場合▼を押下してください。
例題1:ITILの「従うべき原則」のうち、「ゼロから作り直す前に、まず現状を把握し、既に存在するものを活用できないか検討する」ことを勧めているのはどれですか?
A. 価値に着目する
B. 現状からはじめる
C. フィードバックをもとに反復して進化する
D. シンプルにし、実践する
正解:B
「現状からはじめる」は、既存のサービス・プロセス・人材・ツールを観察して活用できるものを見極め、ゼロから作り直すことを避けるという原則です。
選択肢 A「価値に着目する」は、すべての活動が顧客やステークホルダーにとっての価値につながるべきだという原則です。
選択肢 C「フィードバックをもとに反復して進化する」は、大きな改善を一度に行うのではなく、小さな反復で進めフィードバックを取り入れるという原則です。
選択肢 D「シンプルにし、実践する」は、価値を生まない手順や活動を減らし、必要最小限のステップで成果を出すという原則です。
例題2:「サービスの通常運用を可能な限り迅速に回復し、ビジネスへの悪影響を最小限に抑える」ことを目的とするITILの管理プラクティスはどれですか?
A. 問題管理
B. 変更実現
C. インシデント管理
D. サービス要求管理
正解:C
インシデント管理の目的は、サービスの計画外の中断や品質低下(インシデント)から、通常のサービス運用をできるだけ早く回復することです。
選択肢 A「問題管理」は、インシデントの根本原因(問題)を特定・管理し、インシデントの発生や影響を減らすことが目的です。
選択肢 B「変更実現」は、リスクを適切に評価し変更を承認・スケジュールすることで、成功する変更の数を最大化することが目的です。
選択肢 D「サービス要求管理」は、事前に定義された合意済みのサービス要求(パスワードリセットなど)を効率よく処理し、サービス品質を支えることが目的です。
必要な勉強時間
筆者の場合、IT企業入社2年目(ITIL 4 Foundation)で取得しました。その際の勉強期間は1週間程度、勉強時間は20時間程度だったと記憶しています。
その他、何人かの合格体験記を確認していると以下のようにITにかかわっているかによって変わるようです。
- 初学者:40時間程度
- 経験者:20~30時間程度
ITの用語とかが出題されるので、情報系の学校出身の方やITに従事している方が少々有利という印象です。
ただ、プログラミングや込み入った技術の分野は出題されないため、文系出身の方や非ITの方でも勉強して合格可能です。
ITILファンデーション取得のメリット
ITILファンデーション資格は国際資格のため、世界的に認められたマネジメントの知識があることが証明されます。
これは、就職活動・転職活動時に大きなアピールポイントになります。
さらに、ITサービスの成功を理解することで、システム構築をより論理的に行えるようになります。最近は、多くの企業が情報システム部門やIT部門を持っています。そのような場所で働く際に、ITILファンデーションの知識を活かすことができます。
ITILファンデーション勉強方法と教材
Udemy教材や参考書がおすすめです。
- 30日以内であれば返金可能(気軽に始められる)
- 教材購入後もコンテンツがアップデートされる(頻繁にアップデートされるIT分野学習に最適)
- 不明点を講師に質問可能
- スマホでも視聴可能(隙間時間の活用)
- 月に数回(2~3回)実施するセールでは数万円のコースも2,000円程度に割引される(安価!)
| 教材 | 特徴 | 価格 |
|---|---|---|
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Udemy動画教材 【ITILの認定講師が解説】サービスマネジメントとITIL4フレームワークの概要を具体例とともに理解しよう! |
ITIL4の初心者向け導入コースです。参考書を読み進める前の導入講座として最適です。(2.5時間の動画教材) ITIL4の概要を初心者向けにわかりやすく解説してくれる ITILファンデーションの範囲の主要部分をカバーしている ITILファンデーション試験の概要を解説してくれる ITILファンデーション試験の出題範囲を網羅しているわけではないので注意(参考書で補完すると良い) |
定価:6,200円 セール時参考価格:1,800円 |
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参考書1 IT Service Management教科書 ITIL 4ファンデーション |
参考書は本書または参考書2のうちから自分に合う方を1つ選択すれば十分かと思います。本書の方がページは多めです。 試験範囲を網羅している 各節に確認問題が付属(理解度チェックに最適) 模擬問題2回分(80問)付属 IT未経験などの初心者の場合、予備知識がないと読み進めるのに苦労する場合あり(Udemy動画教材を先に視聴しておくと理解が進む) |
3,960円程度 |
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参考書2 ITIL 4ファンデーション試験対策 |
参考書は本書または参考書1のうちから自分に合う方を1つ選択すれば十分かと思います。本書の方がページが少なめであっさりしています。 試験範囲を網羅している 各章に練習問題が付属している 模擬問題2回分(80問)付属 IT未経験などの初心者の場合、予備知識がないと読み進めるのに苦労する場合あり |
定価:2,970円 |
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UdemyWEB問題集 PC0-003 ITIL4 ファンデーション 模擬問題集 |
模擬問題6回分(240問)参考書の模擬問題に加えて解いておくと安心です。 本試験でも類似問題が多数出題される ITIL 4 Foundation(PC0-003)の出題範囲に対応している(Version 5 の試験には非対応) 解答と丁寧な解説が付属している |
定価:3,000円 セール時参考価格:1,800円 |
Udemy動画教材
この講座はITサービスマネジメントとITIL4のフレームワークを理解するための導入講座です。参考書を読み進める前の予備知識を身に着けるのに最適な講座です。
初心者の方にもわかりやすくかみ砕いて説明しています。ただし、ITILファンデーション試験の全ての範囲をカバーしているわけではないので注意してください。
図を出しながら解説してくれるので初心者の方でも直観的に理解しやすいです。
↓動画教材の無料部分

- ITIL4に関連した言葉の定義の説明
- ITIL4の主要範囲の解説
- サービスマネジメント
- サービスバリューシステム
- サービスバリューチェーン
- 4つの側面
- 34のプラクティス
- ITILファンデーションの試験の紹介
↓講座のリンクです。リンク先で10分以上のプレビューを無料視聴可能なのでぜひ確認してみてください。(定価:6,200円 セール時参考価格1,800円程度)
【ITILの認定講師が解説】サービスマネジメントとITIL4フレームワークの概要を具体例とともに理解しよう!
参考書1 (IT Service Management教科書 ITIL 4ファンデーション)
参考書は2つ紹介しますが、リンク先でサンプルを観覧するなどで自分に合った参考書を選んでください。紹介している参考書は2つとも、80問の模擬問題が付属しています。
どちらを選んだとしてもITILファンデーションに合格するための知識を身に着けるには十分かと思います。初心者の方は本書を読み進める前にUdemyの導入動画講座を視聴しておくと理解が進みやすいかと思います。
こちらの参考書は解説の分量が多め、価格は高めです。
- 試験範囲を網羅している
- 各節に確認問題が付属(理解度チェックに最適)
- 模擬問題2回分(80問)付属
- IT未経験などの初心者の場合、予備知識がないと読み進めるのに苦労する場合あり(Udemy動画教材を先に視聴しておくと理解が進む)
参考書2 (ITIL 4ファンデーション試験対策)
こちらの参考書は解説の分量が少なめ、価格は安めです。本書も試験範囲は網羅しています。リンク先で試し読みができます。
- 試験範囲を網羅している
- 各章に確認問題が付属(理解度チェックに最適)
- 模擬問題2回分(80問)付属
- IT未経験などの初心者の場合、予備知識がないと読み進めるのに苦労する場合あり(Udemy動画教材を先に視聴しておくと理解が進む)
UdemyWEB問題集
出題形式に慣れておくためにも繰り返し模擬問題を解いておくことがおすすめです。WEB問題集で安定して80%以上の正答率を出せるようになれば本番試験でも合格は濃厚です。
Udemyで日本語のWEB問題集が発売されており、おすすめです。
Udemy問題集の使い方について、実際の画面を交えて詳しく説明しています。ぜひ以下の記事をご覧ください。
記事の内容:
- 【神アップデート!】解答を都度確認する方法を解説。(1問1答)
- Udemyの問題集をPCやスマートフォンで効果的に活用する方法を解説。
- ブラウザ翻訳機能を使い英語問題集を日本語に翻訳する手順を紹介。
- 問題演習画面の操作方法や解答確認の仕方を詳しく説明。
- 講師への質問方法を説明。
問題の精度が高く、本番試験でも類似の試験問題が出題されたとの報告も上がっています。試験に合格するためには本模擬問題集を完璧に理解することがおすすめです。
- ITIL 4 Foundation(PC0-003)の出題範囲に対応している(Version 5 の試験には非対応)
- 本番試験でも類似問題が出題される
- 解答と丁寧な解説が付属している
- 安い(定価でも3,000円)
240問で定価3,000円です。セール時には1,800円程度になることがあります。
まとめ
試験について
- ITILファンデーション資格は初心者にとって取得しやすく、ITエンジニアや非ITエンジニアにも価値がある。
- ITIL(Information Technology Infrastructure Library)は、ITの国際的なベストプラクティスをまとめたもので、効率化や品質の向上を目指す助けになる。
- ITILファンデーションの試験は選択問題で、出題範囲はサービスマネジメントの概念やITIL管理プラクティスなど。
- ITILファンデーション取得にかかる勉強時間は初心者では40時間程度、経験者では20〜30時間程度。
勉強方法と教材
勉強するための教材にはUdemyや参考書がある。Udemyでは動画教材が視聴可能。また、Udemyや書籍での模擬問題集もあり、WEB問題集での繰り返し学習も有効。
| 教材 | 特徴 | 価格 |
|---|---|---|
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Udemy動画教材 【ITILの認定講師が解説】サービスマネジメントとITIL4フレームワークの概要を具体例とともに理解しよう! |
ITIL4の初心者向け導入コースです。参考書を読み進める前の導入講座として最適です。(2.5時間の動画教材) ITIL4の概要を初心者向けにわかりやすく解説してくれる ITILファンデーションの範囲の主要部分をカバーしている ITILファンデーション試験の概要を解説してくれる ITILファンデーション試験の出題範囲を網羅しているわけではないので注意(参考書で補完すると良い) |
定価:6,200円 セール時参考価格:1,800円 |
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参考書1 IT Service Management教科書 ITIL 4ファンデーション |
参考書は本書または参考書2のうちから自分に合う方を1つ選択すれば十分かと思います。本書の方がページは多めです。 試験範囲を網羅している 各節に確認問題が付属(理解度チェックに最適) 模擬問題2回分(80問)付属 IT未経験などの初心者の場合、予備知識がないと読み進めるのに苦労する場合あり(Udemy動画教材を先に視聴しておくと理解が進む) |
3,960円程度 |
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参考書2 ITIL 4ファンデーション試験対策 |
参考書は本書または参考書1のうちから自分に合う方を1つ選択すれば十分かと思います。本書の方がページが少なめであっさりしています。 試験範囲を網羅している 各章に練習問題が付属している 模擬問題2回分(80問)付属 IT未経験などの初心者の場合、予備知識がないと読み進めるのに苦労する場合あり |
定価:2,970円 |
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UdemyWEB問題集 PC0-003 ITIL4 ファンデーション 模擬問題集 |
模擬問題6回分(240問)参考書の模擬問題に加えて解いておくと安心です。 本試験でも類似問題が多数出題される ITIL 4 Foundation(PC0-003)の出題範囲に対応している(Version 5 の試験には非対応) 解答と丁寧な解説が付属している |
定価:3,000円 セール時参考価格:1,800円 |
AWSやAzureなどのクラウドエンジニアの仕事に興味がある方は以下の記事で具体的な転職方法を紹介しています。
興味がある方はぜひご覧ください。
以上です。ITILファンデーションの学習に役立てば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!
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システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定:SCS, ANS, AIP, SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定:AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当


