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本記事では、AI未経験だった私が実際にAI-900に合格した勉強方法をもとに、初心者でも無理なく学べる教材の選び方や効率的な学習方法を解説します。
「最短で合格したい」「機械学習用語を簡単に理解したい」「実務で役立つ実践的な知識も身に着けたい」といった方にとって参考になるように具体的な勉強方法を紹介します。
- AI-900の概要と未経験者でも合格できた学習方法
- AI未経験者向けの易しい教材の紹介
- 私が実践した知識を定着させるアウトプットを交えた学習方法
- ChatGPTを使って素早く疑問を解決するテクニック(プロンプト公開)
私の受験時の状況とスコア
- Azureの実務経験は無し。ただしAWSの実務経験はあり。
- AWS / Azure含めてAI系サービスの利用経験は無し。
- Azureの基礎資格AZ-900とAZ-104は取得済み(基本的なクラウド知識はあり)
約1ヶ月(2時間×30日)学習し、782点で合格することができました。私はAZ-900やAZ-104に合格していたため、基本的なAzureやクラウドの予備知識はある状態でした。
しかし、AI関連サービスは使ったことが無く、知識もなかったため、合格に向けてAIや機械学習の基本的な用語から学習する必要がある状態からのスタートでした。

まずAI-900とは?
AI-900(Microsoft Azure AI Fundamentals)は、Microsoftが提供するクラウド資格の1つで、AI(人工知能)に関する基本的な知識と、Azure上で提供されるAI関連サービスの概要を学ぶための入門資格です。

試験時間 | 45分 |
出題形式 | 選択問題 |
問題数 | 50問前後 |
合格ライン | 700点/1000点 |
有効期限 | 無し(永久に有効) |
機械学習、コンピュータービジョン、自然言語処理、生成AIなどの主要な分野を広く浅くカバーしており、プログラミング経験やAIの実務経験がなくても受験可能です。AIやAzureの世界に初めて触れる方にも入門としておすすめの入門資格です。
AI-900ではAzureだけではなく、AIに関する一般的な知識も出題されるのでAIに関する汎用的な知識を身につけるのにもおすすめです。
【結論】AI-900は最初につまづかなければ未経験者でも合格可能
AI未経験者にとっては、学習初期から登場するAIに関する専門用語につまずかないことが合格への鍵だと思います。ここでは、学習初期につまづかないように私が実際に行った学習方法をご紹介しますので、「これからどう学習を進めよう?」と迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
以下の表が、私が実際に使った教材と、学習方法です。学習初期にAI関連の専門用語へのハードルを下げてインプットとアウトプット学習を段階的に進めることで、合格できました。
学習初期にはわからない専門用語が多くて苦労しますが、順番に用語を理解していけば後半は徐々に楽になっていきました。
合格までに使った教材と学習方法一覧(まとめ表)
ステップ | 目的 | 教材・リソース |
---|---|---|
STEP1 | 極限まで易しい教材でAIの基本概念を理解する | Udemy動画教材(基礎の全体像をつかむ) |
STEP2 | 知識を補強・定着させる | MCP教科書(演習問題付き)、Microsoft Learn(必要に応じて) |
STEP3 | 出題形式に慣れ、得点力を高める(問題演習) | MS公式練習問題(無料50問)、Udemy問題集(模擬試験) |
AI初学者の私でも知識を無理なく積み上げることができ、試験本番で自信を持って解答できるようになりました。次のパートでは、最初のステップに実施した「Udemy動画教材を使ったインプット学習」について詳しく解説していきます。
【STEP1】まずは動画でAIの全体像をつかむ(インプット学習)
AIの基礎を学び始めると、最初にぶつかる壁が「専門用語の多さ」と「抽象的な概念の難しさ」だと思います。
ここでつまずいてしまうと、勉強自体が嫌になってしまいます。そこで、初心者向けの動画教材で学びました。振り返ってみると、私もまずは動画で全体像をつかんだことで、学習のハードルを下げることができたと思います。
初心者にやさしいUdemy動画教材
AI未経験から学習を始めたので、できる限り易しい教材を探しました。結果、最初に学ぶ教材としては以下のUdemy動画教材が最適でした。
具体例と実践問題で機械学習の本質を学び、最速でAI-900試験に合格しよう!-
価格:
- 定価 ¥2,600
- セール時参考価格 ¥1,800(月に数回実施)
- レビュースコア: (4.4 / 5)
理由は難しいAI用語を噛み砕いて説明してくれるため、基礎から無理なく理解できるからです。この講座は、抽象的な用語や概念を豊富な図解と具体例で丁寧説明してくださいました。

動画教材無料部分紹介
特に、私のような初学者にとっては以下のような点が良かったと感じました。:
- 「教師あり学習」「特徴量」「過学習」などの専門用語を、実例と図を使って丁寧に説明されている
- 各セクションが短く区切られていて、集中力が続きやすい(1セクション数分以内)
- 音声とビジュアルで記憶に定着しやすい
これからAIの学習を始めたい方にとって、最初の不安を取り除いてくれる非常に頼もしい教材だと感じました。
AIやAzureに全く触れたことがない状態でも、この動画を見ながらであれば、AI-900の出題範囲を無理なく学習できます。インプット学習の最初のステップとして、強くおすすめできる教材です。
動画教材の活用テクニック(スマホ視聴・ノート整理・質問活用)
動画教材を効果的に活用するためには、スキマ時間を活用したり、部分的にアウトプットも取り入れることがポイントです。
私は以下のような学習を心掛けました。
-
スマホ視聴でスキマ時間を有効活用
→ 通勤電車やちょっとした休憩時間に講義を再生。1本が短いので気軽に見られます。 -
重要な内容はノートアプリで整理
→ OneNoteなどのノートアプリに要点を書き出すことで、自分の言葉で整理し直すと理解が深まり、知識定着につながりました。書くことによって、曖昧だった理解を明確化できる点がよかったです。 -
わからない点は放置せずに確認する
→ 不明点が出てきたらまずはChatGPTやGoogleで調べてみるのがおすすめです。それでも解決しない場合は、Udemyでは講師に質問できる機能もあります。疑問をそのままにせず、その都度消化していくことですっきりした状態で学習を進められました。
【STEP2】参考書とMicrosoft Learnで知識を深める(必要に応じてハンズオンも)
動画教材でAIの全体像をつかんだあとは、徐々にアウトプットも含めながら知識をさらに深めるフェーズに進みました。
このステップでは、参考書やMicrosoft Learnを使って、アウトプット学習の比率を増やし、試験内容に近い学習を進めました。私はハンズオンも実施しましたが、AI-900の合格のみを目指すのであればすべてを完璧にやる必要はないと思います。学習の目的やスケジュールの余裕度に合わせて学習していけばよいと思います。
参考書(MCP教科書)を使った学習
私が活用したのは、「MCP教科書 Microsoft Azure AI Fundamentals(AI-900)」という書籍です。私が勉強していた時点では唯一の参考書でした。
✅ 参考書の基本情報
- 価格:3,300円(税込)
- 内容:解説+練習問題34問+模擬試験1回分
本書は練習問題や模擬問題も付属しているのでインプット学習とアウトプット学習の両方に使える点が良かったと感じました。
私自身は、動画教材で基礎をつかんだあとにこの参考書で理解を補強しました。また、演習問題は実際の試験形式に近く、試験で問われるレベル感を知るのに役立ちました。
IT未経験者の方はSTEP1 動画教材を視聴した後で本書を進めるのがおすすめですが、ある程度IT基礎力に自信がある方なら、この参考書から学習を始めるのもよいと思います。もしこの参考書が難しく感じた場合は、STEP1 の動画教材から学習するのがよいと思います。
Microsoft LearnのテキストパートはやらなくてもOK?
Microsoft LearnはMicrosoftが提供する無料の公式学習プラットフォームで、AI-900試験範囲に対応したラーニングパスが用意されています。
しかし私は、このLearnのテキストパートは一切やっていません。
理由は以下のとおりです:
- 文章が直訳調で、日本語がやや読みにくい
- テキストを読むだけなので集中力が続かない。
- 動画や参考書に比べて頭に入りにくい
そのため、効率よく学習したい人は、無理に取り組む必要はないと思います。あくまで余裕がある人、テキストでの学習が苦にならない人だけでいいと思います。
Microsoft Learnハンズオンパートの活用について
私はMicrosoft Learnのハンズオンも実施しました。Microsoft Learnの中には、Azureの実際の画面を操作しながら学べる「ハンズオン演習」もあります。
ハンズオンを実施してみての感想ですが、AI-900合格においては必ず実施しておくべきとは思いませんでした。AI-900ではAzureの実際の細かい操作方法については問われなかったからです。
ハンズオンはどうしても時間がかかるのでAI-900試験合格が目的で短時間で学習を済ませたい方には、遠回りになると思います。しかし実践的な知識を身に着けたい場合は価値があると思います。
ハンズオンについては、以下に当てはまる方は実施されるのが良いと思います。
- 本格的にAzureの操作を体験したい人
- 将来、AIを実務で使いたいと考えている人
このような方には、ハンズオンは非常に有益かと思います。
また、Microsoft Learnのハンズオンは無料のラボ環境が使えるので利用料がかかる心配はありません。
【STEP3】模擬問題で出題傾向と弱点を把握しよう(アウトプット学習)
AI-900合格において最も大切だったと感じた対策が「問題演習」です。問題形式への慣れと、知識の定着に役立ちました。AI-900ではAIの基本的な用語やAzureのAI基本サービスの機能を知っていれば解ける問題が大半でした。言い換えると、AI-900は知っていないと絶対に答えられない問題が大半なので、問題演習を通して知識を定着させておくことが大切だと思います。
本番に備えるのにおすすめな2つの問題集
私が実際に取り組んだ問題演習は、MCP教科書 Microsoft Azure AI Fundamentals(AI-900)の問題に加えて次の2つです。問題演習はこれだけで合格点に届きました。
教材 | 特徴 |
---|---|
MS公式 練習問題(50問) プラクティス評価リンク |
本番に近い公式の問題構成。何度でも無料で受けられる。 |
Udemy問題集(215問) AI-900: Microsoft Azure AI Fundamentals 模擬問題集 |
全問に詳しい解説付き。試験範囲を網羅し、最新傾向にも対応。 |
私はまず、無料で取り組める「MS公式 練習問題」でAI-900の出題傾向やレベル感を確認しました。その上で、本格的な対策はUdemyの模擬問題集(215問)を中心に進めました。
Udemyの問題集は「生成AI」や「責任あるAI」など、最近の出題傾向にも対応しており、解説も詳しいのでこれからAI-900に挑戦される方にも非常におすすめです。
AI-900: Microsoft Azure AI Fundamentals 模擬問題集効果的な問題演習のやり方(1問ずつ解いて振り返る)
私が実践したのは、「1問ずつ解いて、その都度振り返る」という学習法です。この方法は記憶が新しいうちに解説を確認でき、理解の定着に効果的だったと感じています。具体的なやり方は以下の通りです。(Udemyでも演習問題のアップデートによりこの学習方法が可能となりました。)
- 1問だけ解く
- すぐに答え合わせをして、なぜ正解・不正解だったかを確認
- 間違えた問題は、ノートアプリに記録して解説を詳しく読んでおく
正解した問題も、他の選択肢の誤り理由まで確認して理解しておく - わからなかった用語やサービスなどは、ChatGPTや参考書で調べて知識を補完する
- 間違えた問題については3日以上あけて再挑戦する(また間違えると悔しいので覚えやすくなる)
このようなサイクルで学習し、正答率がだいたい80%を超えてきたら時間を計って50問のフルセットを解いてみました。この学習方法で私は85%程度正解できるようになってきたので本番試験受験に踏み切り結果的に合格できました。
学習補助ツール: ChatGPTの活用方法を紹介
AI-900の学習を進めていると、「この用語の意味がよくわからない」「概念の違いがあいまい」など、細かい疑問が出てきます。そういった時におすすめなのが、生成AIツールであるChatGPTの活用です。自分の理解レベルに応じて質問でき、素早く疑問を解消できます。AIの学習にもAIを活用できる時代です!
単に「〜とは何ですか?」と聞くだけでも答えてくれますが、以下のポイントを意識することで、より有益な回答を引き出せます。
- 誰になってほしいのかを示す。
- 例:「あなたは優秀な機械学習エンジニアです。」、「あなたは優秀なAIエンジニアです。」など
- 求める情報の粒度やレベルを示す。
- 例:「300文字以内で説明してください。」「初心者にもわかるように説明してください。」など
- 何かを比較したい場合は表も作成できる。
- 例:「教師あり学習と教師無し学習の違いを表で説明してください。」
- 解答が間違っている可能性があることを理解する
- 生成AIは間違った情報を返すこともあります。公式HPや参考書等で裏どりするとベストです。
- 最新のChatGPT 4oでは、かなり正確な情報が得られるようになったと感じていますが、常に裏付けを取る姿勢が大切です。
参考までに私がChatGPTに教師あり学習と教師無し学習について聞いてみた応答を貼り付けておきます。

上記のように非常にわかりやすい表形式で解答させることもできます。
しかしChatGPTは非常に便利な学習補助ツールですが、常に正しい情報を返してくれるわけではありません。私が使った限り、AI-900レベルの学習では誤答(ハルシネーションという)はありませんでしたが、AIが誤った解答をする可能性は意識しておきましょう。
AI-900 受験後の感想
試験時間は余裕あり
AI-900は知識中心なので知っていれば考えることは少なく、即答できるので試験時間にもゆとりがありました。45分の試験時間に対し、私は25分くらいで全問回答できました。
難易度は簡単に感じたがサービス名変更に注意!
サービス名と用途、用語の意味を覚えれば合格可能なので難易度は簡単に感じました。
ただし、Azureではサービス名が変わることがあるので古いサービス名で覚えていると混乱することがあります。Microsoft Learnや情報更新が早いUdemyなどのWEB教材で勉強しておくと安心かと思います。(名称変更例:Azure Form Recognizer→Azure AI Document Intelligence)
AIとAzureサービスの基礎知識習得にちょうど良い内容だった
トレンド技術である機械学習や生成AIの基本概念、責任あるAIの原則(公平性、透明性など)を理解するのにちょうどよいきっかけになりました。短時間で合格可能なのでタイパもよかったと感じました。
普段使用しているChatGPTやCopilotの裏側の技術も少し学べたので実感もわき楽しめました。次は上位であるAI-102に挑戦するモチベーションもわいてきました。
よくある質問
まとめ
- AIの知識がまったくなくても、順を追って勉強すればAI-900に合格できます。
- 難しい言葉に悩まないように、最初はUdemyなどのやさしい教材から始めるのがおすすめです。
- 参考書やMicrosoft Learnを使って理解を深めつつ、余裕があればハンズオンにも挑戦すると実践的な知識が身につきます。
- 本番形式に慣れるためにも、公式の練習問題とUdemyの模擬問題集でしっかり演習しておくのがポイントです。
- わからない言葉や内容が出てきたら、ChatGPTを使ってサクッと調べるとスムーズに勉強が進みます。
以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定:SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定:AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当