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Python3エンジニア認定基礎試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が主題している資格試験です。この資格を取得することで、Pythonの基礎知識を証明できます。システムエンジニアやプログラマーを目指す方向けの資格です。
Python3エンジニア認定基礎試験にはざっくりと以下の魅力があります。
- 入門資格(ITSSレベル1:ITパスポート相当)のため、幅広い人材にとって挑戦しやすい。
- Pythonは様々な現場で使用されているメジャーなプログラミング言語である。
- Pythonは癖が少ないプログラミング言語なので他のプログラミング言語を学ぶ際の礎にもなる
- 基本情報技術者試験などの上位試験の範囲の一部を学ぶことができる(ステップアップしやすい資格である。)
- 基本情報技術者試験でプログラミングが出題されるようになりました。
この記事では、Python3エンジニア認定基礎試験を初心者でも取得できるような勉強方法や教材を紹介します。
Python3エンジニア認定基礎試験の概要
Python3エンジニア認定基礎試験はCBT方式なのでテストセンターで受験できます。経済産業省が定めているITSSレベル1に当たる試験なので幅広い方が挑戦できる入門資格です。
試験名 | Python3 エンジニア認定基礎試験 (英名:Python 3 Certified Engineer Basic Examination) |
難易度 | ITSSレベル1(ITパスポートと同じ) 筆者体感的に専門的なのでITパスポートより難しく感じた |
試験時間 | 60分 |
出題形式 | 選択問題 |
問題数 | 40問 |
合格ライン | 70%(28問以上正解) |
試験日 | 随時通年 |
試験場所 |
全国の試験センター (パソコン教室など) |
受験料 | 10,000円(一般) 5,000円(学割) ※学割の条件に関しては試験団体HP参照 |
合格発表 | 試験終了後即座 |
有効期限 | 無し(永久に有効) |
受験要件 | なし (誰でも受験可) |
不合格時の再受験 | 2回目の受験は制限なし 3回目以降の受験は前回の試験日から7日間は受験不可 |
Python資格体系とPython3エンジニア認定基礎試験の位置づけ
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会には複数の資格があります。Python3エンジニア認定基礎試験はその中で基礎レベルの位置付けです。
レベル | 試験名 | 特徴 |
---|---|---|
実践(ITSSレベル2) | Python 3 エンジニア認定実践試験 | Python 3 エンジニア認定基礎試験の上位試験 基礎を前提にプログラムのロジックが問われます。 |
基礎(ITSSレベル1) | Python 3 エンジニア認定データ分析試験 | データエンジニアを目指す方向け |
Python 3 エンジニア認定基礎試験 | Pythonを通してプログラミングの基礎を習得する |
最近人気が急上昇し、シェアNo1になったPythonを通してプログラミングの基礎を学べる良い資格です。癖も少ない良い言語なのでこれからプログラミングを学びたい方にっとって基礎が身につきます。
また、Pythonはライブラリが豊富な言語なのでAIや機械学習も含めた幅広い分野で利用されています。
Python3エンジニア認定基礎試験の出題範囲
出題範囲を記載します。出題は以下Pythonチュートリアルより出題されます。
なお、PythonチュートリアルのWEB版は以下です。バージョン3.9から出題されます。
配分は以下の通りです。各章で出題される問題数まで細かく決まっています。
章立て | 出題数 | 出題率 |
---|---|---|
1章 食欲をそそってみようか | 1 | 2.5% |
2章 Pythonインタープリタの使い方 | 1 | 2.5% |
3章 気楽な入門編 | 6 | 15.0% |
4章 制御構造ツール | 9 | 22.5% |
5章 データ構造 | 7 | 17.5% |
6章 モジュール | 2 | 5.0% |
7章 入出力 | 1 | 2.5% |
8章 エラーと例外 | 4 | 10.0% |
9章 クラス | 2 | 5.0% |
10章 標準ライブラリめぐり | 4 | 10.0% |
11章 標準ライブラリめぐり─PartII | 1 | 2.5% |
12章 仮想環境とパッケージ | 1 | 2.5% |
13章 次はなに? | 0 | 0.0% |
14章 対話環境での入力行編集とヒストリ置換 | 1 | 2.5% |
合計 | 40 | 100.0% |
広く浅くの学習で合格可能です。
Pythonを扱った方がない方は、動画教材のハンズオンなどで少し触ってみることをおすすめします。
難易度
決して難易度が高いわけではありませんが、簡単でもありません。
ITSSレベル1でITパスポート相当ですが、専門的な分、ITパスポートよりは難しいと思います。筆者は以下のような体感です。
ITパスポート<Python3エンジニア認定基礎試験<基本情報技術者
暗記する部分は少なく、プログラミングの考え方を理解していれば正答できるものが多いです。ハンズオンなどでPythonを触っておけば簡単に合格水準に達するかと思います。
以下サンプル問題です。正解を確認する場合▼を押下してください。
- 1章 食欲をそそってみようかの問題
Pythonの特徴として誤っているものを選択してください(1つ選択)
A. 変数や引数の宣⾔が不要である
B. 複数の⽂のまとまりをカッコで表現する
C. コンパイルが不要なインタープリター⾔語である
D. 配列や集合やディクショナリなど汎⽤的なデータ型を組み込みで使える
正解:B
Pythonではカッコは使用せず、インデントで文のまとまりを表現します。
参考文献:https://docs.python.org/ja/3.9/tutorial/appetite.html
以下Pythonのプログラムの例です。
def sum_from_1_to_10():
total = 0
for i in range(1, 11):
total += i
return total
result = sum_from_1_to_10()
print("1から10までの数字の合計は:", result)
- 4章 制御構造ツールの問題(出題範囲の比率が最も大きい)
プログラミングの考え方を理解していないと解くのは難しいと思います。
次のコードを実⾏した結果として表⽰されるものを選択してください(1つ選択)
types = [“float”, “int”, “str”]
for t in types:
if len(t) == 3:
print(t)
A.
int str
B.
float int str
C.
int
str
D.
float
int
str
正解:C
1行目のtypesは配列型です。
2行目のfor文でtypesの要素を1つずつtに入れてfor文を回します。
3行目でif len(t)==3なので、tに代入された文字列の長さが3のものがprintされコンソールに出力されます。長さ3のものはintとstrです。
なお、printは改行されるので正解はCです。
必要な勉強時間
筆者の場合、IT企業入社1年目で取得しました。その際の勉強期間は1ヶ月程度、勉強時間は20時間程度だったと記憶しています。大学ではJavaやC言語は触っていたのでPython独自のライブラリなどに焦点を当てて勉強しました。
その他、何人かの合格体験記を分析すると以下のようにIT業界経験やプログラミング経験有無によって変わると思います。
- IT未経験:100時間程度
- 初学者(IT業界入りたて):50時間程度
- プログラミング経験者:20時間程度(大学でプログラミングをやっていた等)
プログラミング未経験の方やIT業界入りたての場合、公式テキストからではなく、UdemyなどのPythonハンズオンを受講しておくと挫折しにくいかと思います。
【注意】公式教材「Pythonチュートリアル」は未経験者向きではない
公式テキスト「Pythonチュートリアル」は未経験者向けではない旨が公式からも案内が出ています。実際に筆者もそのように思います。
プログラミング未経験者の方が、いきなり主教材を読まれると躓くことがありますので、以下の参考図書を読まれることをお勧めします。
・「いちばんやさしいPythonの教本 第2版」
https://www.pythonic-exam.com/exam/basic
・「スラスラわかるPython第2版」
・「Pythonスタートブック [増補改訂版] 」
参考図書とは以下の書籍です。
Python3エンジニア認定基礎試験 取得のメリット
最近は、多くの企業が情報システム部門やIT部門を持っています。またプログラマーなどのIT人材は需要が高まっています。IT業界を目指したい方やIT業界にいる方向けの入門資格としておすすめです。
また、Pythonは癖が少ないので他のプログラミング言語を学ぶ際の礎になります。さらにPythonはプログラミング言語シェアNo1なので学んで損はないです。
PythonはAIや機械学習、画像処理などざまざまな分野で利用されています。
- プログラミング学習の基礎を学習可能: 制御文法、データ構造、エラー処理やクラス等、プログラミング学習において不可欠な要素を体系的に学べる。
- シェアNo1のPythonを学べる: 大人気のプログラミング言語であるPythonを学べます。
- 給与の向上、転職に有利: Python3エンジニア認定基礎試験を合格することで、Python、プログラミング知識の証明となります。そのため市場価値が高まり、給料UPや転職で有利になります。
Python3エンジニア認定基礎試験 勉強方法と教材
初心者の方が全体を学習するにはUdemy動画教材がおすすめです。
全体を学習した後に公式テキスト(黒本)や公式Pythonチュートリアルで深堀学習がおすすめです。
深堀学習が完了したら無料模試を解いて試験の出題形式に慣れましょう。
おすすめ勉強方法3ステップ
- 動画教材や参考書でPythonの基礎を学び試験範囲の全体を学ぶ
- 公式主教材で試験範囲をチェック(WEB版でも良い)
- 問題集と無料模擬試験で演習する
特に初心者にとってUdemy動画教材は分かりやすく、ハンズオンも実施できるのでお勧めです。
- 30日以内であれば返金可能(気軽に始められる)
- 教材購入後もコンテンツがアップデートされる(頻繁にアップデートされるIT分野学習に最適)
- 不明点を講師に質問可能
- スマホでも視聴可能(隙間時間の活用)
- 月に数回(2~3回)実施するセールでは数万円のコースも2,000円程度に割引される(安価!)
教材・レビュー | 特徴 | 価格 |
---|---|---|
Udemy動画教材 STEP1全体学習におすすめ 現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル |
勉強初期の全体学習に最適。冒頭から入門編の終了までを受講すれば試験範囲をほぼ網羅しています。 入門編と応用編がセットになっているので試験合格後にもさらに学ぶことが可能 入門編(約8.5時間)のみで試験範囲を網羅している 初心者の方でも理解できるように丁寧に説明している。解説を見ながらハンズオンが可能。 Pythonプログラミングの環境構築からレクチャー |
約2時間分がプレビューとして無料公開 本編定価:27,800円 セール時参考価格:1,800円 ※セール時に購入することをおすすめします。 |
公式参考図書 STEP1全体学習におすすめ ・いちばんやさしいPythonの教本 ・スラスラわかるPython ・Pythonスタートブック |
Pythonの入門書3冊が公式参考図書として紹介されています。サンプルを読んでみて自分に合うものを1冊選べば十分かと思います。Udemy教材をしっかり学習された方には不要かもしれません。 Pythonの入門書 自分に合うものを1冊選べば十分 |
各2,500~3,000円程度 |
公式主教材 STEP2試験範囲のチェックにおすすめ Pythonチュートリアル |
初心者に優しくない公式主教材です。わざわざ購入しなくてもWEB版を見ておけば良いと思います。 プログラミング経験がある方にとっては体系的で読みやすい 初心者向けではない 英文直訳のため、読みにくい |
1,980円程度 |
公式問題集[黒本] STEP3演習におすすめ 徹底攻略Python 3 エンジニア認定[基礎試験]問題集 |
公式問題集です。主教材「Pythonチュートリアル」よりはかなり初心者向けです。「問題集」なのでUdemy動画教材や参考図書で基礎知識を身に着けてからがおすすめ。 セクションで分かれているので隙間時間に学習可能 解説が初学者にもわかるように丁寧に書かれている |
2,640円程度 |
WEB問題集(無料) STEP3演習におすすめ プライム・ストラテジー ダイビック ビープラウド |
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無料 |
Udemy動画教材
この動画教材は、プログラミング初学者でも理解しやすく、Python3エンジニア認定基礎試験の内容をカバーしています。
初心者の方にもわかりやすくかみ砕いて説明しています。不明点は講師に質問可能です。自分のPC上でPythonプログラミングをする際の環境準備から説明してくれる講座です。
Python3エンジニア認定基礎試験の学習だけであれば動画教材の中の基礎編(約8.5時間)だけを学習すれば十分です。ステップアップで応用試験の受験を考えている方は応用まで学習してもよいと思います。
そしてなんと約2時間のプレビューを無料で視聴することができます。購入を迷っている方ははずは無料部分を視聴してみてはいかがでしょうか?
↓動画教材の無料部分
- 入門編と応用編がセットになっているので試験合格後にもさらに学ぶことが可能
- 入門編(約8.5時間)のみで試験範囲を網羅している
- 初心者の方でも理解できるように丁寧に説明している。解説を見ながらハンズオンが可能。
- Pythonプログラミングの環境構築からレクチャー(Windows、Macの両方を解説)
定価は高額なのでセール時に購入することをおすすめします。
↓講座のリンクです (定価:27,800円 セール時参考価格:1,800円)
現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル公式参考図書
公式(一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会)よりPythonの入門書3冊が公式参考図書として紹介されています。
リンク先のサンプルを確認して自分に合う教材を1つ選択すれば十分かと思います。動画教材の内容を復習するのにも役立ちますが、動画教材をしっかりやりこんだ場合、不要かもしれません。
- Pythonの入門書
- 初学者にとってわかりやすい
- 自分に合うものを1冊選べば十分
公式主教材
公式の主教材ですが、初心者には優しくありません。
本書を読まなくても動画教材や参考図書、問題集を読んでおけば合格は可能かと思います。本書はWEB版を確認しておけば十分かと思います。
なお、初学者がいきなり主教材を読むと挫折しかねないので注意してください。入門はUdemy動画教材や参考図書がおすすめです。
- プログラミング経験がある方にとっては体系的で読みやすい
- 初心者向けではない
- 英文直訳のため、読みにくい
公式問題集[黒本]
出題形式に慣れておくためにも繰り返し模擬問題を解いておくことがおすすめです。
本書は公式(一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会)より公式問題集として紹介されています。合格するためには必ず解いておくことをおすすめします。公式問題集というだけあって、問題のクオリティは高いです。
本書の解説に書いてあることを理解できるようになったら無料模試を受験して力試ししましょう。
- セクションで分かれているので隙間時間に学習可能
- 解説が初学者にもわかるように丁寧に書かれている
WEB模擬試験(無料)
3か所の認定スクールが模擬試験を無料公開しています。最後の力試しにおすすめです。
無料登録が必要ですが、本試験受験前に必ず受けておくことをおすすめします。
まとめ
Python3エンジニア認定基礎試験について
- Pythonの基礎知識を証明する資格である
- IT業界入門資格としておすすめ
- 他のプログラミング言語学習の礎にもなる
- システムエンジニアやプログラマーを目指す人向けの資格である
- 難易度はITSSレベル1、ITパスポート相当だが専門的で少し難しい
- 出題はPythonチュートリアル(第4版)から
勉強方法と教材
- 公式テキスト「Pythonチュートリアル」は未経験者には難しい
- Udemy動画教材で基礎を学び、公式テキストや問題集で深堀り学習
-
勉強方法3ステップ
- STEP1: 動画教材や参考書で全体を学ぶ
- STEP2: 公式主教材で試験範囲をチェック
- STEP3: 問題集と無料模擬試験で演習する
おすすめの教材は以下の通り
教材・レビュー | 特徴 | 価格 |
---|---|---|
Udemy動画教材 STEP1全体学習におすすめ 現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用 +アメリカのシリコンバレー流コードスタイル |
勉強初期の全体学習に最適。冒頭から入門編の終了までを受講すれば試験範囲をほぼ網羅しています。 入門編と応用編がセットになっているので試験合格後にもさらに学ぶことが可能 入門編(約8.5時間)のみで試験範囲を網羅している 初心者の方でも理解できるように丁寧に説明している。解説を見ながらハンズオンが可能。 Pythonプログラミングの環境構築からレクチャー |
約2時間分がプレビューとして無料公開 本編定価:27,800円 セール時参考価格:1,800円 ※セール時に購入することをおすすめします。 |
公式参考図書 STEP1全体学習におすすめ ・いちばんやさしいPythonの教本 ・スラスラわかるPython ・Pythonスタートブック |
Pythonの入門書3冊が公式参考図書として紹介されています。サンプルを読んでみて自分に合うものを1冊選べば十分かと思います。Udemy教材をしっかり学習された方には不要かもしれません。 Pythonの入門書 自分に合うものを1冊選べば十分 |
各2,500~3,000円程度 |
公式主教材 STEP2試験範囲のチェックにおすすめ Pythonチュートリアル |
初心者に優しくない公式主教材です。わざわざ購入しなくてもWEB版を見ておけば良いと思います。 プログラミング経験がある方にとっては体系的で読みやすい 初心者向けではない 英文直訳のため、読みにくい |
1,980円程度 |
公式問題集[黒本] STEP3演習におすすめ 徹底攻略Python 3 エンジニア認定[基礎試験]問題集 |
公式問題集です。主教材「Pythonチュートリアル」よりはかなり初心者向けです。「問題集」なのでUdemy動画教材や参考図書で基礎知識を身に着けてからがおすすめ。 セクションで分かれているので隙間時間に学習可能 解説が初学者にもわかるように丁寧に書かれている |
2,640円程度 |
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以上です。Python3エンジニア認定基礎試験の学習に役立てば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!
システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定:SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定:AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当