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Linuxの試験にLinuCがあります。筆者も取得したので勉強方法、教材について紹介します。
- LinuCの概要や類似試験であるLinuCとの違い
- LinuC レベル1取得のメリット
- LinuC レベル1の効率的な勉強方法と教材
この記事を書いた人
管理人:syo
サラリーマンエンジニア歴10年
新卒で入社した大手システム会社でリモートワーク、年収800万円に到達
AWS関連プロジェクトのインフラエンジニア&プロジェクトマネージャーを担当。
IT資格
AWS:プロフェッショナルレベル2冠・アソシエイトレベル3冠・CLF・ペシャリティ資格(SAP, DOP, SAA, SOA, DVA, SCS, DBS, MLS, ANS, PAS)
Azure:AZ-305・AZ-104・AZ-900
その他:基本情報、JAVASE Silver、オラクルマスターブロンズ(DBA)、Silver SQL、ITIL Foundation、LinuC
LinuCとは?
LinuCの概要
LPI-Japanが主催するLinux Professional Certificationの略称でLinuC(リナック)といいます。国内の新たなLinux技術者認定試験として2018年3月にスタートした資格試験です。
LinuCとはIT開発現場では欠かせないLinuxを学べる資格試験です。(レベル1~レベル3)
最近(2023年10月12日)発表されたLinuCシステムアーキテクトはLinuxに閉じずにオンプレ/クラウド、物理/仮想化を含む幅広い知識を問われるようです。(筆者未受験)
以下、LinuC公式HPから引用した図です。
レベル1の認定を受けるには101試験と102試験の両方に合格する必要があります。
少々複雑ですが、他のレベルも踏まえると認定レベルと試験の関係は以下の通りです。
- レベル1: 101試験+102試験 両方合格が必要
- レベル2: レベル1を取得した上で 201試験+202試験 両方合格が必要
- レベル3: レベル2を取得した上で 300試験 または 303試験 または 204試験 のいずれか合格が必要
- システムアーキテクト: レベル2を取得した上で SA01試験+SA02試験 両方合格が必要
類似試験LPICとの違い
LinuCは日本国内試験、LPICは国際試験です。出題範囲、難易度、レベルについては同じです。
日本でのLPICの試験取り扱いは終了し、LinuCの取得を推奨しています。LPICを取得した方はLinuCへの引継ぎも行っているようです。(linuc.org公式HPより)そのため特に理由がなければLinuCの取得をおすすめします。
筆者の勤める会社でも新入社員教育カリキュラムからLPICからLinuCに切り替わりました。
各レベルとレベル1の位置付け
各レベルを表でまとめてみました。レベル1の位置付けを確認しましょう。
認定レベル | 認定スキル | 勉強時間目安 |
---|---|---|
レベル1 | 物理/仮想Linuxサーバーの操作と運用 | 1~3カ月 |
レベル2 | 仮想マシン・コンテナを含むLinuxシステム、ネットワークの設計・構築 | 3~6カ月 |
レベル3 | 特定の技術領域のスペシャリスト (300 混在環境、303 セキュリティ、304 仮想化&高可用性) |
半年~1年 |
システムアーキテクト | ITプロジェクトを成功に導く上級エンジニア | 半年~1年 |
レベル1は入門編です。「Linuxを使えるか?」を主眼に置いた試験です。
LinuC レベル1試験Q&A
- 資格の有効期限はある?
-
有効期限はありません。ただし、有意性の期限(5年)があります。
- 有意性の期限って何?
-
認定されるために2試験の合格が必要な場合(レベル1やレベル2)、両方の試験を5年以内に合格する必要がある期限です。
また、資格として有意性の期限を考慮するかどうかは会社次第かと思います。
上位の資格を取得すると有意性の期限が5年延長されます。
- 未経験でも合格できる?
-
101試験、102試験ともに未経験でも合格可能です。(未経験の方にこそおすすめの資格です。)
- 101試験、102試験のどちらが難しい?
-
難易度に差はありません。試験範囲が異なるだけです。
- 試験に不合格でも再受験は可能?
-
可能です。ただし不合格になってから次の試験までは1週間以上先である必要があります。
LinuC資格取得のメリット
LinuC取得のメリットには以下のようなものがあります。
- 将来性の高いLinuxを体系的に学べる
-
Linuxはサーバに欠かせないOSです。サーバOSのダントツのシェアを誇っています。
LinuxはAWSのEC2にも搭載されていたり、コンテナにも使われているので流行りの技術を習得するための土台になります。
また、LinuCは現場で役立つ実践的な知識の習得も可能です。
- 転職や就職に有利
-
LinuCは知名度のある資格です。転職や就職には間違いなく有利に働きます。LinuC資格を知らないITエンジニア採用者はまずいないでしょう。
- 収入UPが期待できる
-
LinuCを足掛かりに現場に入り、経験を積んで高単価SEを目指すことができる可能性があります!
LinuC レベル1試験情報
LinuC レベル1試験概要
以下表にまとめました。最新の情報はLinuC公式HPをご参照ください。
認定するスキル | Linuxサーバーの操作と運用 |
試験 | 101試験と102試験の両方に合格する ※両方の試験に5年以内に合格する必要あり |
受験費用 | 各16,500円(税込み) ※2試験受験する必要があるので33,000円必要 |
試験方式 | コンピュータ試験(選択式) |
試験時間 | 85分+アンケート5分 |
有意性の期限 | 5年(認定の有効期限ではない。) 有意性を維持するには再認定または上位認定取得が必要 |
合否結果 | 試験終了後即時 |
再受験ポリシー | 不合格の場合、再受験は1週間以上先であること |
LinuC レベル1出題範囲
101と102の出題範囲(主題)です。詳しくはLinuC公式出題範囲をご確認ください。
レベル1は正しく利用、運用できるかの観点での出題が主です。
101試験
- Linuxのインストールと仮想マシン・コンテナの利用
- ファイル・ディレクトリの操作と管理
- GNUとUnixのコマンド
- リポジトリとパッケージ管理
- ハードウェア、ディスク、パーティション、ファイルシステム
102試験
- シェルおよびスクリプト
- ネットワークの基礎
- システム管理
- 重要なシステムサービス
- セキュリティ
- オープンソースの文化
LinuC レベル1おすすめ勉強方法と教材
まず、勉強したことを試すために常に触れるLinuxの環境を準備しておきます。実際にLinuxのコマンドを入力して動きを確認できると知識の定着が段違いです。
Linux環境の準備手順はSTEP1の動画教材で紹介されています。仮想環境(VirtualBox)を使ったLinux環境構築を紹介しているのでWindowsやMacをお使いの方もそのOSの上でLinuxを試すことができます。
マシンスペックが不足している方は以下の記事を参考にAWSのEC2を使うのもおすすめです。(以下の記事はAWSアカウントは開設済みの前提で書いています。AWSは初めての方には12か月間の無料利用枠で利用できます。)
そのうえで以下の流れで勉強することをおすすめします。
Linuxを何も知らない方が問題集から取り掛かると挫折することにもつながります。そのため、まずは豊富な図解と実際のLinuxの動きを見せてくれる動画教材を視聴することをおすすめします。
UdemyのLinuC レベル1講座ではLinuxの仕組み解説、環境構築、試験範囲の網羅解説を行ってくれる動画教材があります。無料部分があるのでまずは試してみることをおすすめします。
参考書で理解不足のポイントを補っていきます。STEP1で理解している範囲は流し読みでOKです。
試験団体認定の参考書があるのでそちらをおすすめします。不明点は徹底的に調べてOneNoteなどに書き出していきます。OneNoteはスマホでも見れるようにしておき隙間時間に見直せるようにしておきましょう。
LinuCの問題集はダントツPing-tがおすすめです。101は無料です。(102は有料)問題の質が高く、本番試験さながらなので試験問題形式に慣れるためにもPing-tをおすすめします。
[STEP1] 動画教材で試験範囲を網羅的に学ぶ
初めてLinuC レベル1を勉強する際に大変おすすめのUdemy動画教材があります。豊富な図解と環境構築から解説してくれる動画教材です。
参考書との差別化ポイントは「徹底的にかみ砕いて初心者にもわかりやすくしている」という点です。
導入部分は無料なので、まずは自分に合うか確認してみて納得すれば購入してみてはいかがでしょうか。有料部分は定価は9,800ですが、月に数回実施しているセール時には2,000円台になっていることもあります。
101と102試験の両方に対応しているのですごくコスパが良い動画教材です!
↓リンクになっています!(無料)
【導入編・無料】LinuCレベル1 - 101 合格講座(超初心者向け/Linux/LPIC/コマンド/基礎/演習問題)基本的に無料部分と有料部分はレッスンの進み方は同じです。有料部分はLinuC レベル1(101と102両方)の範囲をすべて網羅しています。
Udemy動画教材はスマホ視聴もできるので隙間時間の学習にも最適です!
↓リンクになっています!(定価:9,800 セール時参考価格:2,000円台)
【完全版 101 + 102】LinuCレベル1試験対策講座!(図解豊富/Linux/LPIC/コマンド/演習問)[STEP2] 参考書を読む
参考書で理解不足の項目を学習していきます。STEP1の動画教材を学習した方であれば参考書の内容もすんなり頭に入ってくると思います。
参考書は通称「あずき本」といわれる試験団体が監修しているものがおすすめです。特徴としては「試験範囲について隅から隅まで書かれている」という点です。500ページ以上あり、辞書並みの分厚さです。(その分、動画教材を見ていない初心者の方は内容理解に苦労することもあるかと思います。)
定価4,180円とやや高めですが、500ページ以上あるので仕方ないかと思います。
各章に練習問題も付属しているので理解度を確認しながら学習を進めることができます。
間違えたところや理解不足で調べたところはOneNoteなどに記録しておき、いつでも見直せるようにしておくことが大切だと思います。
あずき本シリーズの問題集も発売されています。問題集は本書かPing-tのどちらかを実施すればよいかと思います。こちらも500ページ超ですが定価2,750円と参考書と比べるとややお安いです。
[STEP3] Ping-tで問題を解く
STEP1とSTEP2でLinuCの知識を習得したらPing-tで問題を解いてみることをおすすめします。Ping-tとはLinuCやLPIC、CCNAなどに特化したWEB問題集のサイトです。
↓Ping-t取り扱いWEB問題集
LinuCの101は完全無料で利用できるのでまずはユーザ登録をおすすめします。
Ping-tでは問題集ごとの買い切りはできません。月額利用料を支払うタイプの課金体系です。
Ping-t料金体系(2023/12現在)
1ヶ月・・・2,400円(税込み)
2ヶ月・・・3,200円(税込み)
3ヶ月・・・3,800円(税込み)
6ヶ月・・・4,800円(税込み)
12ヶ月・・・6,800円(税込み)
24ヶ月・・・9,800円(税込み)
36ヶ月・・・12,800円(税込み)
Ping-tに取り組む場合はまずは「最強WEB問題集」から取り掛かることをおすすめします。
しっかり勉強できたか方は「コマ問」に取り組むと知識の定着ができます。※コマ問は選択肢がないので難易度が高いです。
※Ping-tの無料部分のみ引用しています。
コマ問はある程度勉強してから取り組むのがおすすめ。
LinuC試験をお得に受験する方法 2,200円の割引
Ping-t経由でLinuCの受験チケットを購入して試験を予約すると1,100円割引になります。Ping-tへの会員登録が必要ですが、会員登録は無料です。
101試験と102試験をPing-tチケットで予約すると2,200円の割引になります!
まとめ
初心者の方は動画教材でLinuC試験の全体を勉強してから参考書を読んでPing-tで練習問題を解いていくのがおすすめでした。
また、Udemy動画教材に従ってLinuxの仮想環境を準備しておくか、AWSのEC2でLinux環境を準備しておくとコマンドの動きやフォルダ構成を確認できるのでお勧めです。
動画教材は以下Udemy教材がおすすめです。網羅的にわかりやすく解説してくれます。
いきなり課金するのも不安な方もいると思うのでまずは導入編(無料)をお試しください。
【導入編・無料】LinuCレベル1 - 101 合格講座(超初心者向け/Linux/LPIC/コマンド/基礎/演習問題)本編は有料ですが非常におすすめです。(定価:9,800円 セール時2,000円台)
【完全版 101 + 102】LinuCレベル1試験対策講座!(図解豊富/Linux/LPIC/コマンド/演習問)以下の試験団体が監修したあずき本がおすすめです。
同シリーズの問題集も発売されています。Ping-tか本書で練習問題を解くことをおすすめします。
問題集を解く際はPing-tがおすすめです。101試験は無料で利用できるので試してみてはいかがでしょうか。
以上です。皆様の学習の一助になればうれしいです。
PR
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システムエンジニア
AWSを中心としたクラウド案件に携わっています。
IoTシステムのバックエンド開発、Datadogを用いた監視開発など経験があります。
IT資格マニアでいろいろ取得しています。
AWS認定:SAP, DOP, SAA, DVA, SOA, CLF
Azure認定:AZ-104, AZ-300
ITIL Foundation
Oracle Master Bronze (DBA)
Oracle Master Silver (SQL)
Oracle Java Silver SE
■略歴
理系の大学院を卒業
IT企業に就職
AWSのシステム導入のプロジェクトを担当