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用語集

五つの技能で使う言葉だけを置きます。各項は、意味と、隣の言葉との違いです。

ループとオーケストレーション

ハーネス
モデルを呼び出し、ツールを実行し、結果を次の依頼の会話に足すプログラム。モデル自身はツールを実行しない。

stop_reason
その返答が止まった理由。ループの分岐に使う。完了の定義は、この値であって文章ではない。

tool_use
ツールの実行を求めている停止。ハーネスは宣言されたツールを実行し、結果を履歴に足して続ける。

end_turn
モデルが利用者への返答を終えた停止。ループを閉じる。空の文や「完了しました」という語とは別。

ツール結果
実行側が会話履歴へ戻す、ツールの戻り値。戻さないと、次の呼び出しはその結果を見られない。モデルに隠しメモリは無い。

max_tokens による切断
出力予算の上限で返答が途中で切れた状態。end_turn ではない。切れたツール引数は実行しない。

コーディネーター
依頼の分解、委任、集約、再委任を持つ親。サブエージェント同士は直結しない。

サブエージェント
分離された会話で、渡された依頼だけを処理するエージェント。親の履歴は継がず、呼び出しのあいだでメモリも共有しない。

Task
サブエージェントを起動するツール。親の allowedTools に "Task" が無いと、委任は文章のまま誰も起動しない。

allowedTools
そのエージェントが要求してよいツールの一覧。スキルの allowed-tools(ハイフン)は別の設定で、スキル実行中のツールを絞る。

AgentDefinition
種別ごとの説明、システムプロンプト、ツール制限。説明が広いと、コーディネーターの選択が揺れる。

前提条件ゲート
前段の事実がハーネスの状態に入るまで、後段のツールを実行しない検査。プロンプトで従う割合を上げることとは別で、外れた回の副作用を止める。

呼び出しの遮断
ツールが実行される前に、規則違反の呼び出しを止めるフック。閾値を超える返金を、APIを叩かずに人へ回す、など。

PostToolUse
ツールが返したあと、モデルが読む前に結果を変換するフック。時刻形式の正規化のように、すでに成功した結果の形を揃える。実行前の遮断とは遅い。

ハンドオフ
会話ログを見られない人へ渡す、判断に足る構造。顧客、何が起きたか、金額、推奨する次の行動。全文の貼り付けではない。

プロンプトチェーン
見る面が事前に分かっている仕事を、焦点を絞ったパスへ順に分けること。ファイル単位のレビューのあと、横断のパス、など。

動的な分解
途中の発見で次のサブタスクを足す分け方。終わり方が事前に決まらない調査に使う。項目の決まったレビューに使うと、チェックリストを放棄して探索に流れる。

--resume
名前を付けた過去の会話を、履歴ごと続ける。ツール結果が今のファイルとまだ一致するときだけ。変わったファイルは名指しで読み直させる。

fork_session
同じ起点から枝を分け、別案のツール結果を混ぜずに比べる。履歴が古いときの新規セッションとは別の問題。

カバレッジの穴
下流のエージェントは全員成功しているが、コーディネーターの分解に入っていなかった領域が成果物に無い状態。下流の精度では出現しない。

ツールとMCP

ツール説明
モデルが次のツールを選ぶ本文。目的、入力の形、使う例、端のケース、使わない場合。名前だけの改名は、説明が同じだと効きが薄い。

isError
この結果は失敗である、と渡すフラグ。本文に「失敗」とあっても、フラグが無いと成功として読まれることがある。

errorCategory
失敗の種別。一時的(transient)、検証(validation)、権限(permission)が典型。方針違反はこれらとは別で、再試行しない。

isRetryable / retriable
同じ方針で再試行してよいか。綴りはどちらも使われる。意味は、無駄な再試行を止める真偽値。方針違反と権限では偽。

有効な空結果
問い合わせは成功し、該当が無かった状態。isError にしない。タイムアウトの空と混ぜると、穴が「無かった」という結論になる。

tool_choice: auto
ツールを呼ばず文章を返してよい。対話の既定。抽出の仕事に使うと、表が文章になりパーサが失敗する。

tool_choice: any
どれかのツールを必ず呼ぶ。どれを呼ぶかはモデル。スキーマが複数で文書種が不明なときに、文章への逃げを止める。

強制ツール選択
指定した名前のツールを、そのターンで呼ぶ。先頭の一段にだけ使う。外す条件は、その呼び出しが成功したこと。失敗のまま外すと、壊れた結果の次工程へ進む。

.mcp.json
リポジトリで共有するMCPの設定。秘密は書かず、${GITHUB_TOKEN} のような環境変数の参照だけを書く。

~/.claude.json
その利用者だけの実験用MCP。~/.claude/CLAUDE.md とは別のファイル。ホームの .claude/ 配下に .mcp.json を置いても、実験用の読み込み場所にはならない。

MCPリソース
課題の要約、文書の階層、スキーマなど、何があるかのカタログ。読むだけで副作用は無い。

MCPツール
取得または副作用を行う操作。カタログをツールにすると同じ一覧が履歴に積み、操作をリソースにすると読むだけで副作用に見える。

Grep
ファイルの中身をパターンで探す。入口の探し方。パスだけの探索には使わない。

Glob
パスや拡張子でファイルを探す。中身は見ない。

Edit
一意な文字列を錨にした部分修正。錨が二箇所に一致したら失敗させる。失敗を成功の文に変換しない。

Read / Write
ファイル全体の読み書き。Edit の錨が一意でないときの次の手は、Read してから Write。

Bash
シェルコマンド。テストの実行には使う。中身の検索や一意な置換の代わりにはしない。

設定とワークフロー

利用者レベルの CLAUDE.md
~/.claude/CLAUDE.md。その人のセッションにだけ効く。クローンでは配られない。

プロジェクトの CLAUDE.md
.claude/CLAUDE.md またはリポジトリ直下の CLAUDE.md。共有したい指示の置き場所。

ディレクトリの CLAUDE.md
そのサブツリーを触るときに紐づく指示。散らばった種類のファイルを一枚で覆う用途には向かない。

.claude/rules/ の paths
glob に一致するファイルを編集したときだけ読む規約。テストが実装の隣に散らばるときに、ディレクトリの複製よりこちら。

@import
必要な標準ファイルだけを、そのパッケージの指示から引く。全員の文脈に全標準を入れない。

/memory
今のセッションに読み込まれている指示ファイルの一覧。想像で層を決めず、ここに出たファイルで切り分ける。

.claude/commands/
クローンした全員が使うスラッシュコマンド。指示ファイルに手順を書いても、コマンドとしては登録されない。

~/.claude/commands/
その利用者だけのコマンド。同名があると、その人の機械だけ別の手順が走る。

スキル
.claude/skills/ の SKILL.md。必要なときだけ読む手順。常に守る規約はここに閉じない。

context: fork
スキルを分離した会話で実行し、本会話には結論だけを戻す。探索の長いログから、実装の予算を守る。

argument-hint
引数なしでスキルを呼んだとき、必須のパラメータを利用者へ尋ねるヒント。無いと、対象を推測して走る。

プランモード
変更の前に、境界と手順を文章にする進め方。大きい変更、複数の妥当な案、多数のファイル、サービスの境界に使う。

直接実行
変える場所がすでに一つのシンボルに特定できているとき、調査を挟まず適用する進め方。

Explore
長い調査を本会話の外で行い、ファイル名と結論だけを戻すサブエージェント。

-p / --print
プロンプトを処理し、結果を出して、入力を待たずに終了する起動。パイプラインの停止に使う。

プロンプトと構造化出力

明示的な基準
報告する欠陥と捨てる指摘を、種類とコード例で定義したもの。「慎重に」や自己申告の確信度は、この境界の代わりにならない。

重大度
段階ごとに、どんなコード断片がそこに入るかを定義したもの。語だけだと、同じ欠陥が人によって別の段階になる。

few-shot
判断と出力の形を見せる、二から四個の具体例。各例には、捨てた代替の理由を添える。十個に増やすと、列挙した文面への一致に寄る。

nullable
文書に無い値を、作らず空で返してよい欄。必須にすると、近傍の数字をコピーして埋める。

unclear
読んだが判別できない、という値。空文字にすると、未抽出と区別できない。

other と詳細
既知の分類に収まらないものを、その他と自由記述で受ける型。未知を既存の分類へ押し込むと、件数が混ざる。

strict
スキーマに厳密に従わせ、構文の破れを拒否する仕組み。合計の不一致のような意味の正しさは保証しない。

意味的な検証
スキーマを通過したあとに残る矛盾の検査。声明の合計と、明細から計算した合計、など。

conflict_detected
ソース同士が矛盾している印。どちらかを静かに捨てさせない。再試行で消えない矛盾は人手へ回す。

detected_pattern
指摘を生んだコードの形。却下の集計に使い、どの形が誤検知かを基準の改善に戻す。

Message Batches API
費用をおよそ半分にできる非同期処理。処理は最大二十四時間、遅延の保証は無い。一つの依頼の途中でツールを往復できない。

custom_id
バッチの依頼と応答を結ぶ識別子。失敗の再送は新しい識別子にし、元の識別子を参照欄に残す。

セルフレビュー
生成したのと同じ会話で、その出力を見直すこと。生成時の理由が履歴に残り、モデルはそれを擁護しやすい。

マルチパス
ファイル単位の局所パスと、横断の統合パスを分ける見方。一度に配れる注意の偏りを、入力を小さくすることで揃える。

コンテキストと信頼性

ケースの事実
金額、日付、番号、状態。要約の外のブロックに置き、毎回のプロンプトへ入れる。経緯の叙述だけを要約する。

lost in the middle
長い入力の中央を、端より見落としやすい現象。但し書きは先頭の事実ブロックにも一行で置く。

方針の空白
規程がその要求について何も書いていない状態。複雑に見えることとは別。エージェントが承認すると、書いていない規則を作ることになる。

スクラッチパッド
パス、シンボル、呼ぶ先、未解決の問いをファイルに残すもの。会話が「典型的なパターン」しか言わなくなっても、ここを読めば具体へ戻れる。

/compact
冗長な探索で埋まった会話を短くする操作。圧縮は要約なので、残す行を先にファイルへ出してから行う。

マニフェスト
各エージェントが既知の場所へ書いた、名前、状態ファイル、最後に成功したフェーズ。落ちたあとの再開は、ここから次のフェーズを起動する。

層化抽出
文書種と欄の組み合わせごとに、確信度が高いものも含めて誤り率を測る抜き取り。全体の平均は、件数の多い簡単な種類に引っ張られる。

校正
自己申告の確信度と、ラベル付き集合での実際の正解率を対応づけること。申告が 0.9 でも実際が 0.6 なら、自動採用の線にはしない。

主張と情報源の対応
主張、抜粋、URLまたは文書名、公開日または収集日の組。統合のあとまで保持する。親が自分の言葉で書き直すと、組は壊れる。